『幽霊の青年と転生の少女 風化する記憶は夢の中で』
公開 2024/08/15 10:40
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 空に浮かぶ雲が集まって明暗を繰り返していた。影となる一瞬の出来事に風を乗せても、暑さが和らぐほどの涼しさはなく、ぼやけた視線とぬるい空気が漂っていた。これ以上の暑さを拒否しようとも、照りつく太陽は何も言わずに地面を熱し続けていた。
 冷たかったであろう飲み物はすぐにぬるく熱くなり、墓参りに訪れた人々を苦しめていた。しかしそんな時期はもう過ぎ、墓を建てようとする者はいなくなっていた。そして同時に墓を管理しようとする者も少なくなり、元からある墓のほとんどが放置されて草木に覆われ、新たな森に変わり果てていた。
 その墓場に一つ、綺麗に整えられた墓があった。何百年も続くその墓には花が添えられていた。それを幽霊の青年は墓石に座ったまま見ていた。あの日からすべてが終わり、彼はずっとここにいた。青年の軍服は少し焦げていた。

『待ち続けても戻らない』

 花は水を吸って生きながらえているものの、暑さですぐにしおれてしまい枯れていた。墓石に刻まれた名前が擦り切れて読めなくなっても、毎年のようにこの墓には人が来る。その他の墓は草木に覆われて影になっているというのに、整備されたこの墓にあるのは照りつける太陽だけだった。

『彼女はもういない』

 数えるのも忘れて長い年月が経っていた。一瞬で何もかも失われた風景は色鮮やかな景色へとなっていた。それが正常だったのか、彼の記憶はすでに曖昧になっていた。ただ照りつける太陽が引き金となり、あの日の記憶は奥に仕舞われても引き出された。
「……!」
 彼の耳に一つ、大きな音が響いていた。それは遠くで鳴っていた雷の音。暑さで空気中の水分が水蒸気へと変わり、それが空で雲を作り広がっていた。最初は白い雲が流れていたが、次第に重なって不吉な灰色に変わっていた。ぽつりと雫が落ちたのを合図に、小雨はすぐに強風と雷雨で、草木が大揺れして弱った木々が折れて吹き飛ばされていた。
 幽霊となった彼には当たることも吹き飛ぶこともないが、雨が嫌いだった。
「……あの日も色は違えど雨が降っていた」


 決して裕福だったわけじゃない。けれど貧困だったわけでもない。普通の家庭に生まれた彼はすくすくと育っていったが、学生となった頃、とある検査を受けることになった。その検査が意味するところは後の悲劇を生むことに繋がっていた。そんなことも知らず悠々と過ごしていた日々はすぐに崩壊する。彼が家に戻ると赤紙が貼られていた。そこに書かれていたのは彼の名前だった。
 昔、近くに住んでいたお兄さんが同じように赤紙をもらって戦場へ旅立ったことを思い出した。幼い彼やその友人達の世話をする優しい人だった。戦果は良好でこのまま勝って戦争が終わるものだと思っていた。しかしお兄さんは選ばれ、未だ戦争は終わらない。
 それから数年が経った。卒業を間近に迎えた彼に選択の余地はなかった。学校でもその話で持ちきりとなり、多くの生徒が対象となっていた。数か月の後に卒業を迎え、すぐに訓練をするため、強制的に寮に入れられた。両親は言葉では喜んでいたが、無理していたことは顔を見ればわかった。

 訓練生となり、兵士として戦場に旅立つまでにも多くの人間が切り捨てられた。検査で通ったからといって、すべての人間が戦場に立てるまでの実力を得るわけじゃない。試し打ちの銃も最初から実銃だった。引き金を引けば人が死ぬ。分かり切ったことだが、戦場においてそれは勝ち進む行為と変わらない。束となった人々を殺し、占領するだけの行動に過ぎなかった。飛行機の操縦も見よう見まねで、飛び立てたとしても着陸できず、訓練生ながら死亡する場合もあった。彼の友人の一人はそれで死んだ。
 彼の成績は普通だった。何かに特化しているわけでもなく、どれにおいても真ん中だった。ただ銃の扱いだけが普通よりかは上だったから、歩兵部隊に組み込まれることになった。成績の良かった者が隊長の命(めい)を持ち、彼は分けられた部隊の一人でしかなかった。

 無事といっていいのか、訓練生から兵士となった彼らは戦場へと渡ることになった。その際に使用する船に武器やら食料やらを乗せていた。多くの兵士が動き回る中、郵便配達員が船乗り場の所に立っていた。彼は両親と大切な人に手紙を書いていた。
 大切な人とは彼女のことであり、学生時代は知り合い程度だったが、歩兵部隊への配属が決まった頃に、久しぶりに会ったことがきっかけで話をしている間に仲良くなっていた。彼女は日用品を製作する工場で働いているらしく、布を縫い合わせる過程でよく指を怪我して、絆創膏が指を覆っていた。
 戦場へ旅立つ日を教えたのだが、休憩時間と訓練場に物資を運んでいる時以外は自由に工場から出ることが許されておらず、その日はちょうど何にも重なっていなかった。郵便配達員に手紙を渡し、船に戻って物資を整えた。

 物資を積み終わったところから船が動き出す。彼の部隊の船は順番的に少し後ろの方に待機させられ、次々と出発していく。海での砲撃はなく、なんとか陸に上がることができたが、物資を持って先に到達していた者達と合流し、作戦を実行へ移そうとした時には船の一部は破壊されていた。彼ら含めた兵士達を運び終わった後、船は一度、自国へ戻るはずだったのだが、渡っている所を敵国に見られたのか、増援が来ることを恐れたのか、出発する前に船は壊されていた。
 戻ることを否定された彼らだったが、作戦は何事もなく伝えられる。隊長は冷静に彼を含めた仲間達に、生きろ、と言ってきた。実銃を持ち、撃たれれば死ぬ。それを分かっていても進むしかない。勝利を収めれば戦争は終わる。それを信じて敵に銃を向けて撃ち貫いた。四方八方からの銃音にかすかな足音を耳で聞き取り、彼は確実に仕留めていた。
 しかし彼の横にいた人物は隠れつつも、一瞬出てしまった頭のせいで撃ち貫かれ、彼も流れ弾で腹を負傷した。一度引け、と隊長の命令で基地に置いてきた物資の包帯を取り出して巻いていた。そこにはすでに同じ状況で怪我した兵士達がいた。手当をしながら恐怖を感じて銃を遠くに投げていた者もいた。勝ち目があると伝えられていても、それが本当だと信じる者は少ない。戦闘機部隊が援護に回ってくれていると言っても、そっちとの無線は隊長の地位じゃないと渡されていないこともあり、一般兵の彼は何も知らなかった。

 あれから彼も復帰して、一時的に敵を退けることに成功し、基地に戻り勝利を祝っていた。しかし隊長は周りの様子も気にせずに、黙々と次の作戦を読み漁っていた。彼は負傷した腹とまた別に撃たれた足の痛みを和らげるために椅子に座っていた。同じようなやつらから、非難されてもおかしくなかったが、そんな感情は高揚感で消されていたのかもしれない。
 戦闘機部隊が偵察を兼ねて移動することとなり、歩兵部隊の負傷していない人物だけ、同じように移動することとなった。彼を含めた一部の兵士達は周りの警戒を怠らないようにしつつ、傷が開けかねないというのに銃は持たされ続けていた。そんな状態で傷が治るはずもなく、無理やり別部隊として移動することになった。移動する前に一通の手紙が届いていた。それは彼女からのもので近況報告をしていた。喜びに見せかけた悲しみから始まり、物資の一部には工場で作ったものも含まれているという話が書いてあった。おそらく袋などの布製品がそれらに当たるのだろうと彼は思った。彼はその手紙の返事を書く。他の兵士達には語れない本音を書き綴っていた。戦果は良いものばかりが上がるが、生きて帰れるかわからない、と弱い部分を見せていた。

 戦場は勝利を収め続ける。敵国の領土を自国のものへと変えていく。喜ばしいことだが、それと引き換えに死んでいく仲間達。歩兵部隊も半数が使い物にならないほどになり、一人また一人と死体が転がっていた。活気は少しずつ衰え、恐怖は増え続ける。それに汚染されたかのように、本音が口から漏れ出していた。
 そんな中、戦場は悪化する。支援として飛び立っていた戦闘機部隊との無線が取れなくなった。何度呼び掛けようとその声が返ってくることはなかった。しかし進んだ先で発見されたのは隊長を失った戦闘機部隊の兵士達だった。複数いたはずの隊長階級の人間が誰一人おらず、最後に聞いた言葉は「特攻」だった。勝利を収めつつもその心は死を恐れていた。発動機を撃たれて墜落することを予想して脱出する手段も完備していたが、それを行わずに特攻し、敵と一緒に炎にのまれて死んでいた。隊長階級であるが故に何かを知ってしまったのだろう。残された戦闘機部隊の兵士達は不安感を持ち、その後の作戦を放棄して勝手に飛び去ってしまった。
 歩兵部隊の隊長階級の人間達は話し合いとともに上官への無線を繋いでいた。しかし戦闘機部隊での反乱を認知していながら、作戦続行と無茶な提案をするだけだった。そこで彼らはすでに自分らが駒としか見られていないことに気づいた。国のために戦っていた心など最初から意味がなかったように。

 戦場が悪化してから今までやっていた手紙のやり取りは出来なくなった。最後に届いた手紙には危険地帯になってきたから地方に引っ越したの、と新しい住所とともに手作りの御守りが入っていた。御守りは少し隙間が開いていて、小さな紙切れが入っていた。そこには『帰ってきて』と、紙は少し歪んでいた。

 進む先は地獄、終わりを知らない戦争。駒同然の歩兵部隊の兵士達に救いはない。それでもその命は最後まで燃えていた。傷口から漏れ出した血が地面に落ちるまでの間に、多くの命が散る。片目を撃ち抜かれ、暗闇が広がっていくうちに照準がずれて、揺れ動く体は標的となる。それらは一瞬の出来事に過ぎなかった。かすかに聞こえる無線から響く叫び声と定かに聞こえる銃声がすべてを物語る。
 積み重なっていた勝利など初めからはめられた罠に過ぎない。強靭な心を持った人間などこの戦争において存在していない。砂嵐のような煙が風景を穢し、混乱の渦にのまれた狂い人は乱射に血を撒き散らす。彼は片目ながら敵を撃ち殺していたが、進むたびに撃たれ、何故立っていられるのかわからなかった。その視界が本物を映しているのか、幻影を映しているのか、その判断も大量出血した体では考えることもままならない。
 最後の引き金はすぐ訪れた。何もかも失った感覚が戻る瞬間、彼の心臓は撃ち抜かれ、動き続けていた体は一瞬の痛みとともに崩れ落ちて、瞼はゆっくりと閉じた。

 薄くなった体は幽霊となった証拠か。彼の目覚めは戦場ではなかった。知らない土地に立つ彼の耳に知っている声が聞こえた。そこにいたのは彼女であった。生きて変えることができなかった未練を叶えるように、届かないとわかっていながらも彼女に手を伸ばす。しかしそれは時間が止まっていただけの幻だった。
 瞬きの後に、彼女の姿はなかった。強い光に包まれた彼女を溶かすほどの熱が魂さえも砕いて散った。泣いていた姿を最後にして、その命は失われた。悲しみが溢れるのと同時に雨が降ってきた。透明の雨は黒くなり、幽霊の彼を透過していた。


 酷い雨が降って、何事もなかったかのように曇りは晴れて暑さを取り戻した。濡れた墓石はすぐに乾き、涼しかった空気はぬるく嫌な暑さをぶり返していた。青年は墓石に座り続ける。気温も感覚も何も無い幽霊の体、光をなくした瞳には希望は映らず、映像の記憶が消えてしまえばそのまま風化してなくなる。


 暑苦しい日々はたれる汗が教えてくれる。涼しい風がぬるく変色するように、冷たい水はどこかに消えてしまった。梅雨が明けて少し経った頃、少女は不思議な夢を見るループに入る。それはいつものことで、鐘がなればなくなってしまう出来事だった。
 今日は何を見る? 楽しい夢を望んでも深く眠る頃には暗く沈んだ灰色の世界に立っていた。前を向いているが首が傾いている。その傾きが異常なまでに動くと生臭いさが滲みだしてくる。枯れた血を最後にしてぐらついていた首は折れた。視界は下に落ちて、体はどこにあるかわからない。折れる時の骨の音は脆くなってしまった体からは発せられない。夢に痛みは無いはずなのに、灰色の世界の夢は痛みを伴う。
 目覚めはいつも最悪で、折れた首を確認してみるが、実際の出来事ではないと首をさすって安心する。夢は目覚めたのと同時にほとんどのことを忘れてしまう。けれどその夢たちは忘れることを許さないように頭に残り続けていた。

『灰色の世界 知らないはずなのに どこか』

 暑すぎる部屋に冷房をつけて、喉が渇いたな、と思って水を飲んでいた。蛇口をひねればいつだってその水は透明だった。けれどふとあの夢を思い出した。それはまた別の日に見た灰色の世界の夢。
 灰色の世界にいた少女は揺らぐ体が自由に動かせないことに気づいた。その足はどこかに向かっていた。周りにも誰かいたが、それを視界に捉えるほどの視力がなかった。音は何も聞こえない。感覚は少しずつ失われていた。けれど異常に喉が渇いていた。この足は水を求めて歩いている、そう少女は思った。
 人だかりが出来ていた。山のように積みあがった体の下にあったのは噴水だった。皆がその水を求めて掬い、口に入れて飲みこんでいた。しかし渇きは満たされない。それどころか体は毒に蝕まれていた。その水は虹色に光っていた。正常な判断が出来ない脳はその水を飲み干そうとする。少女は拒むが、体は言うことを聞いてくれず、何度も口に含み飲みこんでいた。油の浮いた水が噴水の前で多くの死体を作っていた。

『虹色に輝く水の奥深く 黒い何かが渦巻いていた』

 朝ご飯を食べた後、洗濯物を干していた人は晴れていることを喜んでいた。けれどそれが悲劇のはじまりだと誰が気づいただろうか。いっそ曇っていた方がましだったと思える日が来るなんて嘘のようだった。
 雲の隙間から見えた黒い物体が地面に落ちた時、衝撃波と爆風で押し潰された。同時に強い光は熱を帯び、そこにあったものは砕け散る前に溶け出し、人だったものは影になり果てた。恐ろしい出来事は一瞬にして灰と化し、何も無くなった。その光の後に雨が降っていた。けれどその雨は黒く、かろうじて生き残った人々に痛みを与え続けていた。
 死にきれた方がましだった、と言わんばかりに人の形を保っているのがやっとの状態。化け物と呼ばれても支障が出ないほど負傷した姿はあまりにも悲惨すぎた。

 その夢を見るのはいつも最後だった。しかしその夢ではすでに死亡していた。黒い物体を目で捉えた時、一瞬にして切り変わり半透明の姿へと変わっていた。
 けれどその日は違った。少女はとある女性の体と一体化していた。彼女は空を見ていた。手には封筒を持っていたが、封はすでに切られていた。
『帰ってくるって……約束したのに』
 涙が頬を伝って泣いていたが、次の瞬間、彼女は光に包まれていた。それは黒い物体から放たれた光で、その場所はあまりにも近かった。さっきまであったはずの建物は跡形もなくなり、捉えることの出来ない速さで彼女の体は光に溶け出した。痛みは脳が理解する前に燃え尽きた。声も血も骨も残らず、儚い命は幕を閉じた。
 けれどそんな一瞬でも誰かの影を捉えるには十分すぎる時間だった。

『あなたは一体誰なの?』

 鐘が鳴る日、繰り返される夢の終焉。次の夏が来るまでの休暇でしかないけど、その夢だけは失われなかった。そのことをずっと考えていたが、お盆が来る前にやらなければならないことを思い出した。それはご先祖様の魂が帰ってくる際、道に迷わないようにその目印として鬼灯をお墓に飾らなければならないことだった。
 暑すぎる墓場へとやってきたものの、その整備をしているのはもう少女の家の墓だけだった。その他はもう草木に覆われて放置されていた。維持するにもお金が必要だから、最近は皆、納骨堂に頼んでおいてもらうらしい。裕福な家に住んでいるわけでもないのに、頑なに墓を守り続けるのが少女にはよくわかっていなかった。
鬼灯と一緒に生花とシバを一度置いて、バケツに水をためようとしたが、暑さで水はお湯同然の熱さになっていた。二、三回ほどたまった水を別の場所に流し、冷たくなったかな? と手でも感じられるくらいになったら、水をためて墓へ運ぶ。汚れを流しながら新しい水へ変えつつ、枯れてしまったシバと造花を取り、持ってきた鬼灯や花の茎、シバの枝を整えつつ、花立にお供えした。それから墓の周りをほうきではわいたり、別の墓から伸びてきた草木を切ったりしていた。
 最後に線香を上げようと、ろうそくに火をつけて線香を近づけた。少し燃えすぎた線香の火を振って消した。灰となって風に舞う前に立てて、合掌し目を閉じた。少し経って目を開けて後ろに下がった時、墓石に変なものが映り、それを追うように首は自然と上を向いていた。墓石に座っていたのは軍服を着た青年だった。
「……え?」
 少女がそれを見て固まっていると、青年も違和感を覚えたのか彼女の方を見ていた。

 光をなくした瞳が映し出したのは叶うはずのない願いの答え。砕かれた魂が新たな命へと変わることができないことを彼は知っていた。だから待ち続けても意味がないと思っていた。しかし墓の前にいる少女は彼女に似ていた。朧げな記憶が巡り、失われそうになっていた鮮明さが戻っていた。
「何故?」
 そう呟く彼に少女は、青年が夢に出てきた誰かの影ではないかと思っていた。
趣味で小説や詩を書いている者です。また読書や音楽、写真など多くの趣味を抱えています。
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