【江談抄】生き霊 二話分
公開 2024/02/01 22:38
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江談抄 第三「雑事」より
〇佐理の生霊行成を悩ます事
※江談抄 第二「兼明、佐理、行成等同の手書きの事。」より、藤原佐理、藤原行成ともに優劣付け難い能書家だったとのこと。佐理は三十歳近く年上。
前の陸奥守殿がこんなことを言っていたよ。
「藤原佐理卿がお元気であられた頃、藤原行成卿が某所の額の字を書いて献上するよう勅命を賜った。しかし行成卿は同じく能書家の先達…佐理卿がおられるからと断りを入れず、そのまま額の字を書いて献上しようとしたのだそうだ。すると額の字を書こうとすると佐理卿の生霊が現れて、散々に行成卿を悩ませたのだそうだよ…それはもう数日に渡ってね。」とね。主殿頭公経と顔を合わせたついでにこの話をしたら、公経は「佐理卿がご存命の間、按察使の大納言様は一度たりとも額を書かなかったのでしたっけ」と言っていたよ…等と話されていました。
***
江談抄 第三「雑事」より
〇小蔵親王の生霊佐理を煩はす事
「前中書王…兼明親王様が嵯峨の小倉に隠棲していた頃、佐理卿は帝から直々に命じられて重要な勅書などを代筆していたのだそうだよ。そんな時は決まって兼明親王の生霊が取り憑き、書き終わるまでずっと佐理卿を悩ませたのだそうだよ。さっきの前陸奥守殿の話は、彼が勘違いをしてるのだろうね。」と江都督は話されていました。
〇佐理の生霊行成を悩ます事
※江談抄 第二「兼明、佐理、行成等同の手書きの事。」より、藤原佐理、藤原行成ともに優劣付け難い能書家だったとのこと。佐理は三十歳近く年上。
前の陸奥守殿がこんなことを言っていたよ。
「藤原佐理卿がお元気であられた頃、藤原行成卿が某所の額の字を書いて献上するよう勅命を賜った。しかし行成卿は同じく能書家の先達…佐理卿がおられるからと断りを入れず、そのまま額の字を書いて献上しようとしたのだそうだ。すると額の字を書こうとすると佐理卿の生霊が現れて、散々に行成卿を悩ませたのだそうだよ…それはもう数日に渡ってね。」とね。主殿頭公経と顔を合わせたついでにこの話をしたら、公経は「佐理卿がご存命の間、按察使の大納言様は一度たりとも額を書かなかったのでしたっけ」と言っていたよ…等と話されていました。
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江談抄 第三「雑事」より
〇小蔵親王の生霊佐理を煩はす事
「前中書王…兼明親王様が嵯峨の小倉に隠棲していた頃、佐理卿は帝から直々に命じられて重要な勅書などを代筆していたのだそうだよ。そんな時は決まって兼明親王の生霊が取り憑き、書き終わるまでずっと佐理卿を悩ませたのだそうだよ。さっきの前陸奥守殿の話は、彼が勘違いをしてるのだろうね。」と江都督は話されていました。
