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ごぉるでんでぇもんの記事一覧
ごぉるでんでぇもん⑦
第八章 立ち込めた春霞の中、月は薄衣に透かしたようにほのぼのと明るく、水面はどこまでも仄白く揺蕩う。それはまるで無邪気な夢を見ているよう。寄せては返す波の音も眠たげにうつらうつらと、吹き来る風は人…
2024/08/04 01:56
ごぉるでんでぇもん⑥
第七章 熱海は東京に比べて十余度ほども温かい。今日はようやく一月も半ばを過ぎたところだが、二千本もの梅林の梢は咲き乱れ、昼下がりの日差しは燦々と見上げる人々の面を照らしていた。また梅林の小路は爽や…
2024/07/28 09:42
ごぉるでんでぇもん⑤
「他でもないがの、宮のことだ。宮を嫁にやろうかと思って…」 見るに堪えない貫一の驚きようをせめて和らげようと、あぁ、いや…と隆三は慌ただしく言葉を次ぐ。 「これについてはわしも色々と考えたけれど、大い…
2024/07/22 00:25
ごぉるでんでぇもん④
第六章 その翌々日のこと。宮は貫一に勧められて医者の診察を受け、胃病だろうとのことで一瓶の水薬を処方された。貫一は医者の言葉を信じていたが、当の患者は決して胃の病なんかであるものかと思いながらその…
2024/07/20 01:06
ごぉるでんでぇもん③
第四章 漆のような暗闇の中、貫一の書斎の枕時計は十時の鐘を打った。貫一は、夕方四時頃から向島の八百松で新年会があるからと出掛けたきり未だ戻らない。 奥の間から手ランプ持って来た宮が机の上の書燈を点…
2024/07/15 19:10
ごぉるでんでぇもん②
前編 第二章 かるたの会は午前零時に及んでようやくお開きとなった。十時頃からひとり起ち、ふたり起ち、見る間に三分の一強の人数を失ったものの、なお飽きもせず残った者は景気よく勝負を続けていた。富山が主…
2024/07/08 19:20
ごぉるでんでぇもん①
原作 尾崎紅葉『金色夜叉』 口語訳・脚色 まいたけ 金色夜叉がすっっっごく面白かったので布教したい!と思い、「わかりやすさ」重視で脚色&口語訳しました。原作はもっと面白いので、これで興味を持っていた…
2024/07/03 00:20
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