【古今著聞集】後京極良経、夢に冷泉内大臣良通と逢ひ、六韻の詩を和する事。
公開 2023/11/30 06:33
最終更新
2024/05/24 17:37
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
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冷泉の内大臣…藤原良通殿は文治四年二月二十日に二十二歳でお亡くなりになった。良通殿がお亡くなりになって三十七日後の夜、良通殿の二歳下の弟君…良経殿の夢に亡くなった兄上殿が現れた。
兄上殿は六韻の漢詩を作り、良経殿にこれを唱和するよう仰ったのだという。目を覚ました時、良経殿は兄上殿の詩を一句だけ覚えていた。
『春月羽林悲自秋』
(こうして春の月をずっと眺めていたかったんだが……いつの間にか季節は移ろってしまっていた。私の一生も同じだ。こんなに早くおわってしまうなんて…。)
夢の中の兄上殿は、まるで今でも生きているように生前と変わらないご様子で。良経殿は悲しみの涙を拭って、兄上殿の句に続く六韻の詩をお作りになった。その詩の中に、
「再会夢中談往時」
(夢の中で再会した兄上とかつての思い出を語り合い)
「遺文詞上識春愁」
(兄上が残した詩から、過ぎ行く春の寂しさ、悲しさ…兄上の無念を知りました。)
と兄上殿への返事も込めたのだという。兄上殿の死を心から悼み、恋しく思ってそのように詩を作られたのだろう。胸がツンと痛むような、寂しく優しい出来事である。
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冷泉の内大臣…藤原良通殿は文治四年二月二十日に二十二歳でお亡くなりになった。良通殿がお亡くなりになって三十七日後の夜、良通殿の二歳下の弟君…良経殿の夢に亡くなった兄上殿が現れた。
兄上殿は六韻の漢詩を作り、良経殿にこれを唱和するよう仰ったのだという。目を覚ました時、良経殿は兄上殿の詩を一句だけ覚えていた。
『春月羽林悲自秋』
(こうして春の月をずっと眺めていたかったんだが……いつの間にか季節は移ろってしまっていた。私の一生も同じだ。こんなに早くおわってしまうなんて…。)
夢の中の兄上殿は、まるで今でも生きているように生前と変わらないご様子で。良経殿は悲しみの涙を拭って、兄上殿の句に続く六韻の詩をお作りになった。その詩の中に、
「再会夢中談往時」
(夢の中で再会した兄上とかつての思い出を語り合い)
「遺文詞上識春愁」
(兄上が残した詩から、過ぎ行く春の寂しさ、悲しさ…兄上の無念を知りました。)
と兄上殿への返事も込めたのだという。兄上殿の死を心から悼み、恋しく思ってそのように詩を作られたのだろう。胸がツンと痛むような、寂しく優しい出来事である。
