【古今著聞集】和泉式部田刈る童に襖を借り、童式部に艶歌を贈る事。
公開 2023/11/30 06:32
最終更新
2024/05/24 17:37
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
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和泉式部が人目を忍んで伏見稲荷に参拝した折のこと。境内の手前、田中明神の辺りに来たところで空が時雨てきた。
「まぁ、困ったわねぇ…せっかくここまで来たのに」と案じていると、お供の者が田を刈る童から『あを』という雨避けを借りてきました、と言う。式部はそれを被って伏見稲荷に参拝したが、参拝を終えて山を下るほどに次第に日が差して晴れてきた。お供の者に例の童へ『あを』と、ついでに幾らか褒美を与えるよう言いつけて帰ったのだが。
さて次の日。式部が局から階の端の方を眺めていると、庭に背の高い童が手紙を持って佇んでいる。
「まぁ、あの者は何者?」
傍にいた者に尋ねると、その様子を見た童は「貴方様に、この文を届けに参りました。」と言って文を階に差し出した。文を広げて見てみれば、
『時雨する稲荷の山のもみぢ葉は青かりしより思ひそめてき』
(時雨に濡れる伏見稲荷の紅葉のような…美しいあなたに『あを』をお貸しした時から、ずっとお慕い申しておりました。)
と書かれていた。式部は童の一途な想いがいじらしく思えて、この童を階の傍に呼んで「奥へ…」とひと言。局の中へ招いたのだそうである。
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和泉式部が人目を忍んで伏見稲荷に参拝した折のこと。境内の手前、田中明神の辺りに来たところで空が時雨てきた。
「まぁ、困ったわねぇ…せっかくここまで来たのに」と案じていると、お供の者が田を刈る童から『あを』という雨避けを借りてきました、と言う。式部はそれを被って伏見稲荷に参拝したが、参拝を終えて山を下るほどに次第に日が差して晴れてきた。お供の者に例の童へ『あを』と、ついでに幾らか褒美を与えるよう言いつけて帰ったのだが。
さて次の日。式部が局から階の端の方を眺めていると、庭に背の高い童が手紙を持って佇んでいる。
「まぁ、あの者は何者?」
傍にいた者に尋ねると、その様子を見た童は「貴方様に、この文を届けに参りました。」と言って文を階に差し出した。文を広げて見てみれば、
『時雨する稲荷の山のもみぢ葉は青かりしより思ひそめてき』
(時雨に濡れる伏見稲荷の紅葉のような…美しいあなたに『あを』をお貸しした時から、ずっとお慕い申しておりました。)
と書かれていた。式部は童の一途な想いがいじらしく思えて、この童を階の傍に呼んで「奥へ…」とひと言。局の中へ招いたのだそうである。
