【古今著聞集】宇治左府頼長の随身公春が強力の事。
公開 2023/11/30 06:05
最終更新
2024/05/24 17:40
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
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宇治の左府…藤原頼長殿は、随身の秦公春を傍目にもそれとわかるほど可愛がっておられた。しかしある時、何があったのか左府殿が公春を打たんと手を挙げたことがある。
「…ッ!」
今しも打たんと振り上げた大臣の手を、しかし公春はさっと掴んだ。
「もし私をお打ちになるのでしたら、この手を折ります。たとえ我が君であっても、私を打つなんてことさせませんよ。」
押しても引いてもその手はびくともしない。揺るがない公春の目に、さすがに分が悪いと思ったのか。左府殿は「私が悪かった」と素直に謝られて、ようやく手を放されたのだった。
顰め面で手を摩る主人に公春はからからと笑い、「たとえあなた様が十人で懸かってきても、公春ひとりには敵いません。これからもこんなことしてはいけませんよ。」と言い、左府殿も「…わかった。」と了承した。そんなことがあって以来、左府殿が公春に手を挙げることはなかったのだという。公春はよっぽどの怪力だったのだろう。
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宇治の左府…藤原頼長殿は、随身の秦公春を傍目にもそれとわかるほど可愛がっておられた。しかしある時、何があったのか左府殿が公春を打たんと手を挙げたことがある。
「…ッ!」
今しも打たんと振り上げた大臣の手を、しかし公春はさっと掴んだ。
「もし私をお打ちになるのでしたら、この手を折ります。たとえ我が君であっても、私を打つなんてことさせませんよ。」
押しても引いてもその手はびくともしない。揺るがない公春の目に、さすがに分が悪いと思ったのか。左府殿は「私が悪かった」と素直に謝られて、ようやく手を放されたのだった。
顰め面で手を摩る主人に公春はからからと笑い、「たとえあなた様が十人で懸かってきても、公春ひとりには敵いません。これからもこんなことしてはいけませんよ。」と言い、左府殿も「…わかった。」と了承した。そんなことがあって以来、左府殿が公春に手を挙げることはなかったのだという。公春はよっぽどの怪力だったのだろう。
