【古今著聞集】渡辺の薬師堂にて、大蛇釘付けられて六十余年生きたる事。
公開 2023/11/28 00:15
最終更新
2024/05/24 17:42
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
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摂津国渡辺に年を経た古い御堂があった。薬師堂と言われるが、源三左衛門翔の先祖の氏寺だという。その源翔の孫世代にあたる源番が馬の允であった時に、この薬師堂を修理した折のことである。
薬師堂の屋根は元々こけら葺きであったが、建立から何十年も経ち、こけらはみな腐り朽ちてしまっている。屋根を葺き替えようと、腐ったこけらを引き剥がした職人はぎょっと目を見開いた。なんと引き剥がしたこけらの下に、長い釘で打ち付けられた大きな蛇がいたである。蛇は眩しそうに目を眇め、しきりと舌をちろちろ動かしている。いったいどういう訳か…釘で打たれ、こけらに挟まれ、長い間身動きひとつ出来ぬまま生きてたらしい。血相を変えた職人から報らされ、番もさっと顔色を変えた。
(…こけらの下に蛇が打ち付けられていただと…?ちょっと待て、この御堂は…。)
御堂は建立から六十余年を経る。しかしその間、打ち付けられたまま生き長らえていたのだから恐ろしいものである。蛇が打ち付けられていた下の裏板は、油で磨いたかのようにつるりと輝いていたという。いったい誰が何故このようなことをしたのか、誰にもわからないらしい。
これは本当に翔から聞いた話である。
※源三左衛門翔…酒呑童子討伐でお馴染みの渡辺綱の子孫。
※源番…翔の兄の孫。
※馬允…各地の御牧から朝廷に献上された馬の世話・調教をする役所の役職
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摂津国渡辺に年を経た古い御堂があった。薬師堂と言われるが、源三左衛門翔の先祖の氏寺だという。その源翔の孫世代にあたる源番が馬の允であった時に、この薬師堂を修理した折のことである。
薬師堂の屋根は元々こけら葺きであったが、建立から何十年も経ち、こけらはみな腐り朽ちてしまっている。屋根を葺き替えようと、腐ったこけらを引き剥がした職人はぎょっと目を見開いた。なんと引き剥がしたこけらの下に、長い釘で打ち付けられた大きな蛇がいたである。蛇は眩しそうに目を眇め、しきりと舌をちろちろ動かしている。いったいどういう訳か…釘で打たれ、こけらに挟まれ、長い間身動きひとつ出来ぬまま生きてたらしい。血相を変えた職人から報らされ、番もさっと顔色を変えた。
(…こけらの下に蛇が打ち付けられていただと…?ちょっと待て、この御堂は…。)
御堂は建立から六十余年を経る。しかしその間、打ち付けられたまま生き長らえていたのだから恐ろしいものである。蛇が打ち付けられていた下の裏板は、油で磨いたかのようにつるりと輝いていたという。いったい誰が何故このようなことをしたのか、誰にもわからないらしい。
これは本当に翔から聞いた話である。
※源三左衛門翔…酒呑童子討伐でお馴染みの渡辺綱の子孫。
※源番…翔の兄の孫。
※馬允…各地の御牧から朝廷に献上された馬の世話・調教をする役所の役職
