【古今著聞集】摂津国ふきやの下女昼寝せしに、大蛇落ち懸かる事。
公開 2023/11/27 17:15
最終更新
2024/05/24 17:43
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
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摂津国ふきやというところに下人の女が住んでいた。ある夏の昼下がり、女が昼寝をしていると、その上、家の垂木に大きな蛇が体を巻き付けて女を見下ろしていた。
しばし下を窺っていた蛇は、垂木に尾を巻き付けてゆっくりの頭を下ろし始めた。ところが蛇は肌蹴た女の胸元へ落ち懸かろうとしては引き返し、また下がっては引き返しを繰り返している。
(おかしなことをする蛇だなぁ…よし、何をするのか見極めてやろう。)
これを物陰から見ていた女の夫は、訝しく思いつつも好奇心が勝ったらしい。蛇を追い払いもせず、退治しようともせず、そのままじっと覗き見ていた。
蛇は相変わらず行ったり来たりしているが、どうしてか女の上に降りてこない。「いったいどういう訳で…」と物陰から出て女の傍に近寄って見ると、何かがキラキラと光っている。目を凝らすと、女の単の胸元に大きな針が刺さっていた。
(もしやこれを恐れているのか…?)
男が試しに針を抜いて元の物陰に戻ると、直ぐに蛇がぼとっと女の上へ落ち懸かってきた。「あ、こいつ!」男は即座に物陰から飛び出して、蛇を掴んで引き離した。
すると驚いて飛び起きた女が、キョロキョロと周りを見回し「え、え、あの人は?」と言うのである。何だいお前、寝惚けたのか?と男が問うと腑に落ちない顔の女が言うには、
「…夢?…夢なのかしら…。見たことない綺麗な男がアタシに言い寄って来たのを、アンタが割って入って追い払っちまったのよ。」
というのである。
であるならば、人間は必ず金物の類を身につけて持ち歩くべきである。小さな針の一本ですらこの通り毒虫は恐れるのだから、太刀を持っていれば間違いない。必ずしも武功を立てずとも、護身の為に持つべきである。
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摂津国ふきやというところに下人の女が住んでいた。ある夏の昼下がり、女が昼寝をしていると、その上、家の垂木に大きな蛇が体を巻き付けて女を見下ろしていた。
しばし下を窺っていた蛇は、垂木に尾を巻き付けてゆっくりの頭を下ろし始めた。ところが蛇は肌蹴た女の胸元へ落ち懸かろうとしては引き返し、また下がっては引き返しを繰り返している。
(おかしなことをする蛇だなぁ…よし、何をするのか見極めてやろう。)
これを物陰から見ていた女の夫は、訝しく思いつつも好奇心が勝ったらしい。蛇を追い払いもせず、退治しようともせず、そのままじっと覗き見ていた。
蛇は相変わらず行ったり来たりしているが、どうしてか女の上に降りてこない。「いったいどういう訳で…」と物陰から出て女の傍に近寄って見ると、何かがキラキラと光っている。目を凝らすと、女の単の胸元に大きな針が刺さっていた。
(もしやこれを恐れているのか…?)
男が試しに針を抜いて元の物陰に戻ると、直ぐに蛇がぼとっと女の上へ落ち懸かってきた。「あ、こいつ!」男は即座に物陰から飛び出して、蛇を掴んで引き離した。
すると驚いて飛び起きた女が、キョロキョロと周りを見回し「え、え、あの人は?」と言うのである。何だいお前、寝惚けたのか?と男が問うと腑に落ちない顔の女が言うには、
「…夢?…夢なのかしら…。見たことない綺麗な男がアタシに言い寄って来たのを、アンタが割って入って追い払っちまったのよ。」
というのである。
であるならば、人間は必ず金物の類を身につけて持ち歩くべきである。小さな針の一本ですらこの通り毒虫は恐れるのだから、太刀を持っていれば間違いない。必ずしも武功を立てずとも、護身の為に持つべきである。
