【古今著聞集】松樹を貞木と称する事、並びに菅原道真、大宰府にして我が宿の梅を詠む事。
公開 2023/11/26 13:29
最終更新 2024/05/24 17:44
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
***

〔少々付け加える〕
松樹は貞木と呼ばれるが、それは松が人間のために貞心を持っているということではない。霜雪の激しさにあっても色を変えず、常に鮮やかな緑の葉であり続ける様を貞心に例えて言ったのである。「貞松は年のさむきにあらはれ、忠臣は国のあやふきに見ゆ」と潘安仁が「西征賦」に記したその心である。
菅原道真公が大宰府へお立ちになる折、
「こちふかば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」
(春になったら東風に乗せて、お前の香りを届けておくれ。私がいなくても毎年必ず咲くのだよ。)
と書き置きして筑紫へお移りになった。菅公が大宰府に移ってのち、主人の後を追って紅梅殿…菅公の御屋敷にあった梅の片枝が空を飛び、大宰府に根付いたのだという。あるとき菅公はかの梅の木に向かって、
「古郷の花の物いふ世なりせばいかにむかしのことを問はまし」
(お前はここまで追い掛けてくるほどだからね。もし話しを出来たなら、私が筑紫へ移った後の屋敷の様子を尋ねてみたいものだ。)
と詠吟なさった。するとかの梅の木は
「先入於故宅 廃籬於久年
麋鹿於住所 無主又花有」
(旦那様がお住いになっていた御屋敷は、籬は年を経て折れ崩れ、鹿達の住処になってしまいましたが、主のいない御屋敷でたった独り…かつてと変わらず花を咲かせておりました。)
と詩を返したという。
梅の木が菅公を慕う心は見苦しいとも情が深いとも、筆舌に尽くし難いものである。
古典と怪談が好きな茸です。タイッツーに生息。
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