【古今著聞集】仁和寺御室に金岡が画ける馬、近辺の田を食ふ事。
公開 2023/11/19 00:54
最終更新
2024/05/24 18:44
※まいたけがいい加減に訳して脳内補完をいれたものです。
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仁和寺の御室というのは、寛平法皇…宇多法皇の御在所である。その御所の随所に巨勢金岡が筆をふるい、中でも殊に壁に描かれた馬の絵は素晴らしい出来であったという。
ところが金岡入魂の出来であったためか、本当に魂が宿ったようで。その馬は夜ごとに絵から抜け出しては、御所の近辺の田んぼの稲を食い荒らすようになった。いったい何者が稲を荒らすのか、獣か人か、百姓も寺の者もわからないまま時を過ごしていたが。
「…おや、誰だこんなところに泥をつけたのは。」
それに気づいたのは、寺の者であった。例の馬の足あたりに、べったりと泥が着いていたのである。泥はまるで今さっき田に足を入れたようにぬれぬれとこびりついていて…それが度々に及んだので、寺の者たちは不審に思い「田を荒らすのは、この絵の馬の仕業ではあるまいか」と、壁に描かれた馬の目をほじくり出してしまった。それ以来、目は修繕されず、抜け歩くことが出来ない馬が田の稲を食い荒らすことはなくなったのだという。
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仁和寺の御室というのは、寛平法皇…宇多法皇の御在所である。その御所の随所に巨勢金岡が筆をふるい、中でも殊に壁に描かれた馬の絵は素晴らしい出来であったという。
ところが金岡入魂の出来であったためか、本当に魂が宿ったようで。その馬は夜ごとに絵から抜け出しては、御所の近辺の田んぼの稲を食い荒らすようになった。いったい何者が稲を荒らすのか、獣か人か、百姓も寺の者もわからないまま時を過ごしていたが。
「…おや、誰だこんなところに泥をつけたのは。」
それに気づいたのは、寺の者であった。例の馬の足あたりに、べったりと泥が着いていたのである。泥はまるで今さっき田に足を入れたようにぬれぬれとこびりついていて…それが度々に及んだので、寺の者たちは不審に思い「田を荒らすのは、この絵の馬の仕業ではあるまいか」と、壁に描かれた馬の目をほじくり出してしまった。それ以来、目は修繕されず、抜け歩くことが出来ない馬が田の稲を食い荒らすことはなくなったのだという。
