【メモ】文正さうしの口上部分
公開 2023/09/08 18:48
最終更新
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私が取り扱いますのは、冠、装束、紫の指貫、笏、扇、女房の装束…春秋は吉野初瀬の花、色とりどり織り込みまして、紅梅、梅、桜、柳の糸が春風に縺れて物思う心のもぢ摺り模様。契りの深さは存じませぬが、噂にのみ聞く菊の水、焦がれて漕ぎい出したる筑紫舟。山吹の色を標に彷徨い歩き、見つけた菊水に命を長らえて強く結ばれた契をご所望ですかな。
夏は涼し気な泉水に、浮かぶ鴨やおしどりを織り込み、菖蒲襲の唐衣に恋の百首を縫い尽くしました。卯の花襲は白々と、十五夜に陸奥はしのぶの里を訪ねても、晴れて会える身なれば誰が物のあはれを囁きましょう。蜘蛛手の沢にて想い人を偲ぶ心をもご所望か。
秋は紅葉の色深く藍染川を染め上げまするが、さて想う心も相染めてとはいかぬもの。袖は朽葉を彷徨い、恋路に迷う道芝の露を打ち払い。霜置いて心も染まるような、移ろい菊の紅をご所望ですかな。
冬は雪の下に根を伸ばせば、いつかは想い人にも巡り会えましょう。富士の煙が中空に消えていくように、消えた身の行方こそ心を打つのです。風の便りの言伝もそうありたいもの。心の内の苦しさもせめてそのように報せたいと、色様々な織り物をご所望ですかな。
袴でしたら白に赤、かけ緒、几帳、帳、などをご所望ですかな。さて道具などは様々に、手箱、硯に懸け子、また美濃壺。豊の明けの節会に列席するのでしたら、ご入用の櫛、畳紙、紅や紫の色も鮮やかな薄様に、墨、筆、沈香、麝香、薫物などもございます。枕の中でも特にお勧めは、殊に風雅な花枕、小菅の枕、から枕。恋路に迷って流す涙にうき枕、隣に沈の枕を並べて初夜の床には新枕。鏡でしたら、銀の裏に鳥が向かい合う唐様の鏡に、ヒワ、小鳥、鶯、ヒヨドリなど様々鋳つけた鏡はいかがでしょうか。
───
ほのめかし
・私の心は、吹き上げられる花のように散り散りに、風に煽られて縺れる柳のように、ある人を思って心乱れているのです。
・その方に焦がれて、菊水の一滴を求めるが如く彷徨い歩いて参りました。
・身分を明かして堂々会える身ではありませんが、恋しい人を求めてはるばる京より来たのです。
・私の片想いではありますが、どうかその方の心も移ろい菊のように紅に染まって欲しい。
・ひっそり慕っておりました。姿が見えない人ほど想いは募るものです。
・恋に惑って涙を流し浮きつ沈みつ繰り返しても、いつかは新枕を交わしたい。どんな方とも 縁談にも首を縦に振らない姫君に、どうか会わせて欲しい。
みたいな感じなのかなーと。殆ど自分メモ。
夏は涼し気な泉水に、浮かぶ鴨やおしどりを織り込み、菖蒲襲の唐衣に恋の百首を縫い尽くしました。卯の花襲は白々と、十五夜に陸奥はしのぶの里を訪ねても、晴れて会える身なれば誰が物のあはれを囁きましょう。蜘蛛手の沢にて想い人を偲ぶ心をもご所望か。
秋は紅葉の色深く藍染川を染め上げまするが、さて想う心も相染めてとはいかぬもの。袖は朽葉を彷徨い、恋路に迷う道芝の露を打ち払い。霜置いて心も染まるような、移ろい菊の紅をご所望ですかな。
冬は雪の下に根を伸ばせば、いつかは想い人にも巡り会えましょう。富士の煙が中空に消えていくように、消えた身の行方こそ心を打つのです。風の便りの言伝もそうありたいもの。心の内の苦しさもせめてそのように報せたいと、色様々な織り物をご所望ですかな。
袴でしたら白に赤、かけ緒、几帳、帳、などをご所望ですかな。さて道具などは様々に、手箱、硯に懸け子、また美濃壺。豊の明けの節会に列席するのでしたら、ご入用の櫛、畳紙、紅や紫の色も鮮やかな薄様に、墨、筆、沈香、麝香、薫物などもございます。枕の中でも特にお勧めは、殊に風雅な花枕、小菅の枕、から枕。恋路に迷って流す涙にうき枕、隣に沈の枕を並べて初夜の床には新枕。鏡でしたら、銀の裏に鳥が向かい合う唐様の鏡に、ヒワ、小鳥、鶯、ヒヨドリなど様々鋳つけた鏡はいかがでしょうか。
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ほのめかし
・私の心は、吹き上げられる花のように散り散りに、風に煽られて縺れる柳のように、ある人を思って心乱れているのです。
・その方に焦がれて、菊水の一滴を求めるが如く彷徨い歩いて参りました。
・身分を明かして堂々会える身ではありませんが、恋しい人を求めてはるばる京より来たのです。
・私の片想いではありますが、どうかその方の心も移ろい菊のように紅に染まって欲しい。
・ひっそり慕っておりました。姿が見えない人ほど想いは募るものです。
・恋に惑って涙を流し浮きつ沈みつ繰り返しても、いつかは新枕を交わしたい。どんな方とも 縁談にも首を縦に振らない姫君に、どうか会わせて欲しい。
みたいな感じなのかなーと。殆ど自分メモ。
