をりふしごとに
公開 2023/08/28 22:32
最終更新
2023/08/28 22:32
をりふしごとに
むかしむかし、あるところに引き離されて潰えた男女がいたそうな。
女から届いた手紙を胸に押し当て、男は苦く笑った。手紙には時候の挨拶や近況など簡単に綴られているだけだと言うのに、手紙から漂う香の匂いや筆遣いに想い人を感じずにはいられない。
「そんなことは有り得ないと思いつつも、あなたがくださる折節の便りに、もしかしたら…と益体もない期待をしてしまうのです。」
想いをかけた人はもう二度とこの手に戻らないと知りつつも、断ち切れない想いが甘く苦く男の胸をいつまでも苛むのだった。
むかしむかし、あるところに引き離されて潰えた男女がいたそうな。
女から届いた手紙を胸に押し当て、男は苦く笑った。手紙には時候の挨拶や近況など簡単に綴られているだけだと言うのに、手紙から漂う香の匂いや筆遣いに想い人を感じずにはいられない。
「そんなことは有り得ないと思いつつも、あなたがくださる折節の便りに、もしかしたら…と益体もない期待をしてしまうのです。」
想いをかけた人はもう二度とこの手に戻らないと知りつつも、断ち切れない想いが甘く苦く男の胸をいつまでも苛むのだった。
