花の賀
公開 2023/08/28 20:51
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花の賀
むかしむかし、あるところに尽きぬ想いを詠んだ男がいたそうな。
春宮の御母君…つまり二条の后こと高子様の御殿にて花の宴が催された。臨時でその宴に出席した男は、見事な桜を讃えてこう詠んだ。
「いつまでもこうして見ていたい、と日頃から切なく思っておりますが…今宵の美しさは言葉では言い表せないほどです。」
熱の篭った視線は、宴の主がおわす御簾の向こうに向けられていた。
むかしむかし、あるところに尽きぬ想いを詠んだ男がいたそうな。
春宮の御母君…つまり二条の后こと高子様の御殿にて花の宴が催された。臨時でその宴に出席した男は、見事な桜を讃えてこう詠んだ。
「いつまでもこうして見ていたい、と日頃から切なく思っておりますが…今宵の美しさは言葉では言い表せないほどです。」
熱の篭った視線は、宴の主がおわす御簾の向こうに向けられていた。
