梅の花笠
公開 2023/08/28 19:11
最終更新
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梅の花笠
むかしむかし、宮中に仕える男がいたそうな。
梅壺…凝花殿から雨に濡れながら退出してきた女を見かけて、
「それでは濡れておしまいですよ。鶯が梅の花を縫い合わせて作ったという笠があったなら、あなたに着せてお帰し申し上げますのに。」
私で宜しければ、お送りしますが?と粉をかけると、
「鶯が縫った花笠など結構よ。どうしてそんな遠回しなことを仰るの?見初たと仰ってくださいな。濡れたこの身も乾くほどの熱い想いをお返ししますわ」
と女も中々に一筋縄ではいかない人であった。受け取った男は、これは敵わないな、と笑ったのだそうな。
むかしむかし、宮中に仕える男がいたそうな。
梅壺…凝花殿から雨に濡れながら退出してきた女を見かけて、
「それでは濡れておしまいですよ。鶯が梅の花を縫い合わせて作ったという笠があったなら、あなたに着せてお帰し申し上げますのに。」
私で宜しければ、お送りしますが?と粉をかけると、
「鶯が縫った花笠など結構よ。どうしてそんな遠回しなことを仰るの?見初たと仰ってくださいな。濡れたこの身も乾くほどの熱い想いをお返ししますわ」
と女も中々に一筋縄ではいかない人であった。受け取った男は、これは敵わないな、と笑ったのだそうな。
