大淀の松
公開 2023/08/28 17:58
最終更新
2023/08/28 18:02
大淀の松
むかしむかし、勅使の男を恨めしく思う女がいたそうな。
勅使の男は、とうとう二度目の逢瀬を果たさないまま尾張へ発ってしまった。仕方のない事情があったとはいえ、一晩中待ち続けた女はひどく裏切られた思いであったろう。
「私は斎垣から出ることは叶いませんのに、『あなたの真意を確かめたい』とまで仰ったあなたは話しも聞かずに行ってしまわれた…。大淀の松ならば何も思わないでしょうけど、ここに立ち尽くして、波のように帰ってゆくあなたを見送ることしか出来ない私の気持ちがおわかりになって…!?」
と恨み言を歌を詠み、大淀へ宿りするという勅使の一行への使いに持たせたのだそうな。
むかしむかし、勅使の男を恨めしく思う女がいたそうな。
勅使の男は、とうとう二度目の逢瀬を果たさないまま尾張へ発ってしまった。仕方のない事情があったとはいえ、一晩中待ち続けた女はひどく裏切られた思いであったろう。
「私は斎垣から出ることは叶いませんのに、『あなたの真意を確かめたい』とまで仰ったあなたは話しも聞かずに行ってしまわれた…。大淀の松ならば何も思わないでしょうけど、ここに立ち尽くして、波のように帰ってゆくあなたを見送ることしか出来ない私の気持ちがおわかりになって…!?」
と恨み言を歌を詠み、大淀へ宿りするという勅使の一行への使いに持たせたのだそうな。
