うら若み
公開 2023/08/28 13:35
最終更新
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うら若み
むかしむかし、あるところに年頃の妹を持つ男がいたそうな。
「お久しぶりです、お兄様。」
子どもだとばかり思っていたが、久しぶりに顔を合わせた妹君は随分大人びた娘姿に育っていた。髪上げが済んだばかりというのに、肩に流れる艶やかな黒髪も、丸みを帯びた肉置きも目を見張るような美しさである。
「…ほう。」
上から下までじっと見回した男は妖艶な笑みを浮かべて、
「…驚いたな。まるで萌え出たばかりの若草を見るようですよ。その柔らかな肌を、いったいどなたの手に任せるやら…」
と妹君に投げかければ、僅かに眉を上げた妹君はにっこり笑って
「まぁ…若草のような、なんて随分と褒めてくださるんですね。言葉通り受け取っておきますわ。」
と兄君の本気ともからかいとも取れる言葉を、一笑のうちに打ち返したのだそうな。
むかしむかし、あるところに年頃の妹を持つ男がいたそうな。
「お久しぶりです、お兄様。」
子どもだとばかり思っていたが、久しぶりに顔を合わせた妹君は随分大人びた娘姿に育っていた。髪上げが済んだばかりというのに、肩に流れる艶やかな黒髪も、丸みを帯びた肉置きも目を見張るような美しさである。
「…ほう。」
上から下までじっと見回した男は妖艶な笑みを浮かべて、
「…驚いたな。まるで萌え出たばかりの若草を見るようですよ。その柔らかな肌を、いったいどなたの手に任せるやら…」
と妹君に投げかければ、僅かに眉を上げた妹君はにっこり笑って
「まぁ…若草のような、なんて随分と褒めてくださるんですね。言葉通り受け取っておきますわ。」
と兄君の本気ともからかいとも取れる言葉を、一笑のうちに打ち返したのだそうな。
