菟原の郡
公開 2023/08/28 06:07
最終更新
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菟原の郡
むかしむかし、あるところに津の国は菟原の郡に通う男がいたそうな。
ともに床へ入ったものの、どうも女の顔色は晴れない。どうやら『この人は都へ帰ったら、それきり通って来ないつもりなのでは』と思っているらしい様子だったので、
「…蘆の茂る水辺に潮が満ちていくように、君への想いもいや増すばかりだよ。」
と女の頬に唇を寄せ詠んだ。すると女は
「あなたの胸の裡なんて、あなた以外の誰にもわからないものですわ。どれほど私を想ってくださっているのか…もっとはっきり…ねぇ、教えてくださいな…」
と返して、男の背中に白い腕を這わせるのだった。
田舎女の言うことにしては…まぁ、ヨシやアシやてカンジ?
むかしむかし、あるところに津の国は菟原の郡に通う男がいたそうな。
ともに床へ入ったものの、どうも女の顔色は晴れない。どうやら『この人は都へ帰ったら、それきり通って来ないつもりなのでは』と思っているらしい様子だったので、
「…蘆の茂る水辺に潮が満ちていくように、君への想いもいや増すばかりだよ。」
と女の頬に唇を寄せ詠んだ。すると女は
「あなたの胸の裡なんて、あなた以外の誰にもわからないものですわ。どれほど私を想ってくださっているのか…もっとはっきり…ねぇ、教えてくださいな…」
と返して、男の背中に白い腕を這わせるのだった。
田舎女の言うことにしては…まぁ、ヨシやアシやてカンジ?
