目離るとも
公開 2023/08/28 00:00
最終更新
2023/08/28 20:18
目離るとも
むかしむかし、あるところにとても仲のいい友達を持つ男がいたそうな。
互いにニコイチと認め合う親友だったが、あるとき友達は他所の国へ行くと言い都を出ていってしまった。色々あって居づらくなったのだと聞いてはいたが、それでも親友との別れは胸が締め付けられるような思いがしたものである。
さてそれからだいぶ月日が経った頃、地方に住む例の親友から手紙が届いた。
「だいぶご無沙汰してしまって…。随分顔を合わせていないから、もう私のことなんか忘れてしまわれたかと、ずっと気がかりで悶々としてたんだ。『顔を見ないと忘れる』って世間じゃよく言うじゃないか…。」
おずおず寄越した手紙から彼の孤独を読み取って、男はさっそく筆をとった。
「ふとした折に、君とこんなことしたな、君はこんなことを言ってたな…て、いつも君を思い出しているよ。記憶の中とはいえ、君と会わない日なんかないくらいさ。」
むかしむかし、あるところにとても仲のいい友達を持つ男がいたそうな。
互いにニコイチと認め合う親友だったが、あるとき友達は他所の国へ行くと言い都を出ていってしまった。色々あって居づらくなったのだと聞いてはいたが、それでも親友との別れは胸が締め付けられるような思いがしたものである。
さてそれからだいぶ月日が経った頃、地方に住む例の親友から手紙が届いた。
「だいぶご無沙汰してしまって…。随分顔を合わせていないから、もう私のことなんか忘れてしまわれたかと、ずっと気がかりで悶々としてたんだ。『顔を見ないと忘れる』って世間じゃよく言うじゃないか…。」
おずおず寄越した手紙から彼の孤独を読み取って、男はさっそく筆をとった。
「ふとした折に、君とこんなことしたな、君はこんなことを言ってたな…て、いつも君を思い出しているよ。記憶の中とはいえ、君と会わない日なんかないくらいさ。」
