ファイナル・デッドブラッド 感想 超メメント・モリ
公開 2025/10/18 11:10
最終更新
2025/10/18 11:13
「ファイナル・デスティネーション」シリーズ最新作の「ファイナル・デッドブラッド」を観てきました。面白かった!

当初は配信のみのようだったのですが、急所国内十カ所で上映決定。都内は新宿と池袋の二箇所かな?私は池袋で観たのですが三連休はほぼ満席のようでした。もっと上映館増やして♡
シリーズは配信で一作目しか観ていなかったので直前に急いで過去作履修したんですけど、本当に顧客が求めてたものを毎回お出ししてくれて幸せなシリーズだな〜って印象です。
電気系統は毎回ショートするし、可燃性の液体が入った容器は必ず蓋が緩んでてこぼれるし、助けを呼ぶ声は爆音で聴こえない。過去作リバイバル上映とかあったら行きたいかも。
上映前に消化器のCMやってて笑いました。まぁ消化器でどうにかなるようなもんでは無いんですが。
シリーズは基本的にそれぞれ独立したストーリーではありますが、「形式」が同じです。予知能力によって大事故に巻き込まれる運命を回避した主人公達が、その揺り戻しを受けるかのように相次いで悲惨な死を遂げていく中でどうにか死を回避しようとするというもの。
……なのですが、今回はちょっと変則的になっており、50年前の展望台の事故を予知し回避したアイリスという女性の孫・ステファニーが主人公です。
祖母が生き延びた為に生まれた主人公一族が死の運命を回避するためになんやかんやするという話になっています。
翻訳の雰囲気も大きいかなと思いますが、登場人物達が過去作よりも「死の運命」に人格を見出している印象がありました。
シリーズ通してそうなんですが、冒頭の予知の内容が凄まじい。オープンしたての展望台のパーティ、軽く定員オーバーのエレベーター、予定より5ヶ月早く完成とのアナウンス、ガラス張りの床で踊りまくる客たち。どこで臨界点を超えるのかわからなさすぎて、面白さと嫌さがMAXです。や、やっぱ面白い!
そこからの崩壊はもう芸術としか言いようが無い。子どもだろうが容赦なくやられるさまを描写してくれているのが特に良いです。死はどこまでも誠実で平等だ。
私はしばらく東京タワーもスカイツリーも登りたくないなと思いました。
その後の現代パートでは一人ずつやられるので正直冒頭のインパクトには劣るのですが、その分一人ひとりにフォーカスされているのでちゃんと楽しめます。
基本的に画面に意味深に映るものは全て伏線なのですが、何が起点となってどう繋がっていくのかが全くわからなくて気持ちが休まる暇がありません(嬉しい)。車運転してるシーンがたびたびあったのだけれど、運転手がよそ見するたびに「前見て!!!」ってなった。前見て!!!
一番好きな死は言わずもがなガーデンパーティ中のアレ。これを観に来たといっても過言ではないです。
そしてそんなあり得ない死にざまを見せつけられる中、シリーズ通してご出演されていたトニー・トッド氏の語るテーマがシンプルで当たり前過ぎるのだけれど、良いです。
(最初お痩せ過ぎて過去作と同一人物だとわからなかったし、今作が遺作なったと後で知りました……)
つまりは人はいつか皆死ぬのだから、それまで楽しんで生きろというもの。メメント・モリよりはカルペディエムに近いのだろうな。そう考えると、死なない為に山奥の家から外に出なかったアイリスの晩年というのは寂しいものだったのだろうなぁとも思う。
*****
良いホラー作品の評価軸のひとつに、「終わったあと、どれだけ観客の現実を侵蝕出来るか」というものがあると思います。
ホラー映画はどこまでいっても作り物のフィクションですが、観たひとが現実に帰ったあとふとした時に「まさか」という感情を与えられたのなら、その映画は(その人にとって)とても良い作品なのではないかなと思います。
最近だと呪怨観たあと、一人のとき後ろ振り向くのがちょっと怖かったりしました。
で、今作ですよ。観たあとマジで目に映る全てが死亡フラグに見えてしかたなかった。
映画館が8階なんですけど、エレベーター乗る気しなくてエスカレーターでちまちま一階まで降りてきたら床の舗装なのか、作業の方がペンキか何かの容器を置いている。怖い。
その後も電車が止まっていてホームが人だらけだったので数駅歩いていたら道沿いに店先で小さな工事しているところがあったんですけど、釘打機でパシュンパシュンやっていて3のゼロ距離連射を思い出して気が狂いそうになりました。とても良い映画です!!
全国10館・一週間で動員6,000人超。多分近くでやっていれば……という方はもっといると思います。私ももっと上映館多ければ二回目行きたかった。

当初は配信のみのようだったのですが、急所国内十カ所で上映決定。都内は新宿と池袋の二箇所かな?私は池袋で観たのですが三連休はほぼ満席のようでした。もっと上映館増やして♡
シリーズは配信で一作目しか観ていなかったので直前に急いで過去作履修したんですけど、本当に顧客が求めてたものを毎回お出ししてくれて幸せなシリーズだな〜って印象です。
電気系統は毎回ショートするし、可燃性の液体が入った容器は必ず蓋が緩んでてこぼれるし、助けを呼ぶ声は爆音で聴こえない。過去作リバイバル上映とかあったら行きたいかも。
上映前に消化器のCMやってて笑いました。まぁ消化器でどうにかなるようなもんでは無いんですが。
シリーズは基本的にそれぞれ独立したストーリーではありますが、「形式」が同じです。予知能力によって大事故に巻き込まれる運命を回避した主人公達が、その揺り戻しを受けるかのように相次いで悲惨な死を遂げていく中でどうにか死を回避しようとするというもの。
……なのですが、今回はちょっと変則的になっており、50年前の展望台の事故を予知し回避したアイリスという女性の孫・ステファニーが主人公です。
祖母が生き延びた為に生まれた主人公一族が死の運命を回避するためになんやかんやするという話になっています。
翻訳の雰囲気も大きいかなと思いますが、登場人物達が過去作よりも「死の運命」に人格を見出している印象がありました。
シリーズ通してそうなんですが、冒頭の予知の内容が凄まじい。オープンしたての展望台のパーティ、軽く定員オーバーのエレベーター、予定より5ヶ月早く完成とのアナウンス、ガラス張りの床で踊りまくる客たち。どこで臨界点を超えるのかわからなさすぎて、面白さと嫌さがMAXです。や、やっぱ面白い!
そこからの崩壊はもう芸術としか言いようが無い。子どもだろうが容赦なくやられるさまを描写してくれているのが特に良いです。死はどこまでも誠実で平等だ。
私はしばらく東京タワーもスカイツリーも登りたくないなと思いました。
その後の現代パートでは一人ずつやられるので正直冒頭のインパクトには劣るのですが、その分一人ひとりにフォーカスされているのでちゃんと楽しめます。
基本的に画面に意味深に映るものは全て伏線なのですが、何が起点となってどう繋がっていくのかが全くわからなくて気持ちが休まる暇がありません(嬉しい)。車運転してるシーンがたびたびあったのだけれど、運転手がよそ見するたびに「前見て!!!」ってなった。前見て!!!
一番好きな死は言わずもがなガーデンパーティ中のアレ。これを観に来たといっても過言ではないです。
そしてそんなあり得ない死にざまを見せつけられる中、シリーズ通してご出演されていたトニー・トッド氏の語るテーマがシンプルで当たり前過ぎるのだけれど、良いです。
(最初お痩せ過ぎて過去作と同一人物だとわからなかったし、今作が遺作なったと後で知りました……)
つまりは人はいつか皆死ぬのだから、それまで楽しんで生きろというもの。メメント・モリよりはカルペディエムに近いのだろうな。そう考えると、死なない為に山奥の家から外に出なかったアイリスの晩年というのは寂しいものだったのだろうなぁとも思う。
*****
良いホラー作品の評価軸のひとつに、「終わったあと、どれだけ観客の現実を侵蝕出来るか」というものがあると思います。
ホラー映画はどこまでいっても作り物のフィクションですが、観たひとが現実に帰ったあとふとした時に「まさか」という感情を与えられたのなら、その映画は(その人にとって)とても良い作品なのではないかなと思います。
最近だと呪怨観たあと、一人のとき後ろ振り向くのがちょっと怖かったりしました。
で、今作ですよ。観たあとマジで目に映る全てが死亡フラグに見えてしかたなかった。
映画館が8階なんですけど、エレベーター乗る気しなくてエスカレーターでちまちま一階まで降りてきたら床の舗装なのか、作業の方がペンキか何かの容器を置いている。怖い。
その後も電車が止まっていてホームが人だらけだったので数駅歩いていたら道沿いに店先で小さな工事しているところがあったんですけど、釘打機でパシュンパシュンやっていて3のゼロ距離連射を思い出して気が狂いそうになりました。とても良い映画です!!
全国10館・一週間で動員6,000人超。多分近くでやっていれば……という方はもっといると思います。私ももっと上映館多ければ二回目行きたかった。
怖い話、特にホラー寄りの映画が好きです。
映画をよく観るようになったのがここ数年からなので、古い有名なものとかあまり観られていなかったりします。
映画をよく観るようになったのがここ数年からなので、古い有名なものとかあまり観られていなかったりします。
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