侍タイムスリッパー 感想 善性が眩しい
公開 2024/12/04 18:31
最終更新
2024/12/04 18:35
映画の日に「侍タイムスリッパー」を観てきました。
映画館での予告を目にはしつつも全くジャンル外だしなぁとスルーしていたのですが、ここ数日評判が凄まじく良いと耳にするようになってじわじわ気になってきた次第です。
幕末の会津藩士が現代京都の時代劇撮影所にタイムスリップして、斬られ役として身を立てるという話。
めちゃくちゃ面白かった!
私基本二時間前後の作品ってかなり身構えるんですけど(ホラー映画好きの体内時計は90分周期です)、全く長さを感じさせなかったです…!
メインのキャラクターがなんと全員善人なのがまず良いですよね。
多分作中明確な悪人ってモブのチンピラキッズ三人組ぐらいでしょ。普段殺人鬼とか悪人しか観てないから新鮮でした。
そりゃあ物語だから色々な衝突は描かれるんだけど、誰かを陥れようとか退場させようとかそういった後ろ向きな衝突ではなく、あくまで良いものを撮りたい、自分の意志を貫きたいという前向きなぶつかり合いで話が進んで行くので、観てて本当に燃える。
過去の人間が現代にやってくるという設定だけど、その人の(現代での)無知ゆえの失敗を必要以上に描かなかったのも気持ちよく観られて良かったです。一番最初、撮影中に乱入してしまったところ位ですかねそういうの。
主人公、走馬灯のシーンを観る限り藩のそれなりに地位のある人だったろうし、地頭が良くて飲み込みが早いキャラクターということがよくわかる描写が多かったです。
勿論ジェネレーションギャップ(300年単位)は描かれているんだけれど、過去の人をむやみに下げない表現なんですよね。
お寺で出されたショートケーキを食べて泣くシーンが凄く好きで、つられて泣きそうになりましたよよよ…。人の善性が眩しい。
でもギャグはとてつもなく面白くて、表情やちょっとした一言、それこそ殺陣などを使ってテンポよく笑わせてくれました。都度結構笑い声も上がってましたね。
個人的に一番好きなギャグはとある人物が京都から上京したことを「東京に下った」と言っていたことです。いやあさすが京都!
そして後半の展開に見事やられた。
正直前半「これ保険とか税金とかどうしてんだろ…」って無駄な心配してたんですけど(私は普段衛生面の心配をしながらホラー映画を観ています)、こんなアクロバティックな力技で納得させてくるとは…!画面に提示された要素すべてを回収してくる展開、好きでしかないです。
クライマックスの殺陣は本当に鬼気迫るものがあります。主人公の侍としてのけじめと、スタッフたちの「良い作品を撮りたい」というプロ根性(撮影バカとも言う…)が入り混じってただただ息を飲む。NOPEの終盤の撮影バトルを思い出しました。
最後まで人間の熱意と善性に溢れた、本当に素晴らしい作品でした!観られて良かったです。オチも秀逸!
あ、でも坂本龍馬(役)が殺陣の最中不意打ちで拳銃撃ってきたのはテリファーでさんざん観たやつだ!ってキャッキャしました。すんません。
映画館での予告を目にはしつつも全くジャンル外だしなぁとスルーしていたのですが、ここ数日評判が凄まじく良いと耳にするようになってじわじわ気になってきた次第です。
幕末の会津藩士が現代京都の時代劇撮影所にタイムスリップして、斬られ役として身を立てるという話。
めちゃくちゃ面白かった!
私基本二時間前後の作品ってかなり身構えるんですけど(ホラー映画好きの体内時計は90分周期です)、全く長さを感じさせなかったです…!
メインのキャラクターがなんと全員善人なのがまず良いですよね。
多分作中明確な悪人ってモブのチンピラキッズ三人組ぐらいでしょ。普段殺人鬼とか悪人しか観てないから新鮮でした。
そりゃあ物語だから色々な衝突は描かれるんだけど、誰かを陥れようとか退場させようとかそういった後ろ向きな衝突ではなく、あくまで良いものを撮りたい、自分の意志を貫きたいという前向きなぶつかり合いで話が進んで行くので、観てて本当に燃える。
過去の人間が現代にやってくるという設定だけど、その人の(現代での)無知ゆえの失敗を必要以上に描かなかったのも気持ちよく観られて良かったです。一番最初、撮影中に乱入してしまったところ位ですかねそういうの。
主人公、走馬灯のシーンを観る限り藩のそれなりに地位のある人だったろうし、地頭が良くて飲み込みが早いキャラクターということがよくわかる描写が多かったです。
勿論ジェネレーションギャップ(300年単位)は描かれているんだけれど、過去の人をむやみに下げない表現なんですよね。
お寺で出されたショートケーキを食べて泣くシーンが凄く好きで、つられて泣きそうになりましたよよよ…。人の善性が眩しい。
でもギャグはとてつもなく面白くて、表情やちょっとした一言、それこそ殺陣などを使ってテンポよく笑わせてくれました。都度結構笑い声も上がってましたね。
個人的に一番好きなギャグはとある人物が京都から上京したことを「東京に下った」と言っていたことです。いやあさすが京都!
そして後半の展開に見事やられた。
正直前半「これ保険とか税金とかどうしてんだろ…」って無駄な心配してたんですけど(私は普段衛生面の心配をしながらホラー映画を観ています)、こんなアクロバティックな力技で納得させてくるとは…!画面に提示された要素すべてを回収してくる展開、好きでしかないです。
クライマックスの殺陣は本当に鬼気迫るものがあります。主人公の侍としてのけじめと、スタッフたちの「良い作品を撮りたい」というプロ根性(撮影バカとも言う…)が入り混じってただただ息を飲む。NOPEの終盤の撮影バトルを思い出しました。
最後まで人間の熱意と善性に溢れた、本当に素晴らしい作品でした!観られて良かったです。オチも秀逸!
あ、でも坂本龍馬(役)が殺陣の最中不意打ちで拳銃撃ってきたのはテリファーでさんざん観たやつだ!ってキャッキャしました。すんません。