安心できる場所
公開 2023/09/24 17:52
最終更新
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※3部軸、ジロサブが日本に来た話
「えっと、ここが僕の部屋で、隣はリチャードさんの部屋、向かいの右側が正義さんの部屋で……」
「多分、俺とリチャードの部屋は匂いで分かってると思う。まだ薄いだろうけど」
「あっ、そうですよね。……あっ、そっちは洗面所とお風呂で……お風呂好きなんですか?」
「そうだなぁ、シャンプーとかもあんまり嫌がったりしないから、好きなのかも。水浴びの延長だと思っているのかもしれないね」
「なるほど……。あ、キッチンは危ないから入らないほうが」
「あ、そこはコイツらも十分理解してるから大丈夫。何回かキッチンが爆発したのを見てるからか、自然と入らないようになったんだよなぁ」
「…………爆発?」
「おほん! 二人とも、そろそろジローとサブローのおうち探検は終わりにしてもよろしいのでは?」
「あ、そっちも終わったのか? 準備ありがとうな」
「お気になさらず。……ジロー、サブロー、カム」
横浜・山手のマンションに着いてすぐ探検を始めたジローとサブローに、俺とみのるくんで中を案内してやっていた。
その間、スリランカから持ってきた二匹の愛用するタオルやおもちゃを整理していたリチャードが、箱を畳みながら立ち上がり、ジローたちを呼ぶ。
ごしゅじんに呼ばれて勢いよく駆け寄った二匹は、窓際に自分達専用のスペースが形成されていたことに気付いて、ぶんぶんと尻尾を振って喜んでいる。
嬉しそうにタオルやおもちゃにじゃれる二匹の頭を撫でながら、リチャードも優しく微笑んでいた。
「あちらとは勝手が違う部分もあるかと思いますが、少しずつ慣れていきましょうね。今後は一緒に過ごす時間も多く取れますし、みのるさまも一緒です」
「が、頑張ります!」
突然名前が出たことに驚きながら、真面目に返事をするみのるくんの強ばった肩に、落ち着かせるようにそっと手を置いた。
「そんなに意気込まなくて大丈夫。みのるくんもすぐジローたちと仲良くなれるってこと俺とリチャードは確信してるから。な!」
「その通りです。みのるさまにはあとで簡単な指示のコマンドをお教えしますね。基本的に英語での指示になりますので、勉強の一環にもなるかと」
「……が、がんばり、ます」
俺とリチャードが、みのるくんの「勉強の仕方」や宿題を見るようになってから、みのるくんの成績にも少しずつ成果が出ている。とはいえ、まだ英語が少し苦手なことには変わりないらしい。
俺自身、苦手分野の克服にはかなり苦労した覚えがあるから、今のみのるくんの気持ちはよく分かるけど、ジローたちと楽しく学ぶのは良い案だと思えた。
「まあ、そんなに難しく考えないで。遊びの延長だと思ってくれて全然大丈夫だから。ジローもサブローは賢いし、みのるくんも基礎の勉強が板についてきたし心配いらないよ!」
「……ありがとうございます。だけど、勉強が楽しくなったのは正義さんとリチャードさんのお陰ですよ」
「みのるくん……」
「有難いお言葉です。ですが、何よりもみのるさまの努力の賜物ですよ。さて、まずは私たちも一度休憩としましょうか」
「……私たち『も』?」
「ご覧なさい」
リチャードが指し示した先では、さっきまで元気に暴れていたジローたちが丸くなって寝息を立てていた。
「……ちょっと心配してたけど、大丈夫そうだなぁ」
ほっとした俺の言葉に、リチャードとみのるくんも静かに頷いて、笑ってくれた。
「えっと、ここが僕の部屋で、隣はリチャードさんの部屋、向かいの右側が正義さんの部屋で……」
「多分、俺とリチャードの部屋は匂いで分かってると思う。まだ薄いだろうけど」
「あっ、そうですよね。……あっ、そっちは洗面所とお風呂で……お風呂好きなんですか?」
「そうだなぁ、シャンプーとかもあんまり嫌がったりしないから、好きなのかも。水浴びの延長だと思っているのかもしれないね」
「なるほど……。あ、キッチンは危ないから入らないほうが」
「あ、そこはコイツらも十分理解してるから大丈夫。何回かキッチンが爆発したのを見てるからか、自然と入らないようになったんだよなぁ」
「…………爆発?」
「おほん! 二人とも、そろそろジローとサブローのおうち探検は終わりにしてもよろしいのでは?」
「あ、そっちも終わったのか? 準備ありがとうな」
「お気になさらず。……ジロー、サブロー、カム」
横浜・山手のマンションに着いてすぐ探検を始めたジローとサブローに、俺とみのるくんで中を案内してやっていた。
その間、スリランカから持ってきた二匹の愛用するタオルやおもちゃを整理していたリチャードが、箱を畳みながら立ち上がり、ジローたちを呼ぶ。
ごしゅじんに呼ばれて勢いよく駆け寄った二匹は、窓際に自分達専用のスペースが形成されていたことに気付いて、ぶんぶんと尻尾を振って喜んでいる。
嬉しそうにタオルやおもちゃにじゃれる二匹の頭を撫でながら、リチャードも優しく微笑んでいた。
「あちらとは勝手が違う部分もあるかと思いますが、少しずつ慣れていきましょうね。今後は一緒に過ごす時間も多く取れますし、みのるさまも一緒です」
「が、頑張ります!」
突然名前が出たことに驚きながら、真面目に返事をするみのるくんの強ばった肩に、落ち着かせるようにそっと手を置いた。
「そんなに意気込まなくて大丈夫。みのるくんもすぐジローたちと仲良くなれるってこと俺とリチャードは確信してるから。な!」
「その通りです。みのるさまにはあとで簡単な指示のコマンドをお教えしますね。基本的に英語での指示になりますので、勉強の一環にもなるかと」
「……が、がんばり、ます」
俺とリチャードが、みのるくんの「勉強の仕方」や宿題を見るようになってから、みのるくんの成績にも少しずつ成果が出ている。とはいえ、まだ英語が少し苦手なことには変わりないらしい。
俺自身、苦手分野の克服にはかなり苦労した覚えがあるから、今のみのるくんの気持ちはよく分かるけど、ジローたちと楽しく学ぶのは良い案だと思えた。
「まあ、そんなに難しく考えないで。遊びの延長だと思ってくれて全然大丈夫だから。ジローもサブローは賢いし、みのるくんも基礎の勉強が板についてきたし心配いらないよ!」
「……ありがとうございます。だけど、勉強が楽しくなったのは正義さんとリチャードさんのお陰ですよ」
「みのるくん……」
「有難いお言葉です。ですが、何よりもみのるさまの努力の賜物ですよ。さて、まずは私たちも一度休憩としましょうか」
「……私たち『も』?」
「ご覧なさい」
リチャードが指し示した先では、さっきまで元気に暴れていたジローたちが丸くなって寝息を立てていた。
「……ちょっと心配してたけど、大丈夫そうだなぁ」
ほっとした俺の言葉に、リチャードとみのるくんも静かに頷いて、笑ってくれた。
