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公開 2023/09/24 11:43
最終更新
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※一部セリフをフォロワーさんから引用しています
画面のあちこちで蠢くモノたち。散乱した果実。薄汚れた壁にも赤い液体が飛び散っている。私は何を見せられているのだろう。ただ、何となく気が向いただけだった。軽い気持ちだった。それなのに。
震える手でリモコンに手を伸ばす。恐ろしいのに電源を切るという選択肢はなぜか浮かばなかった。見ていたい。見たくない。見てはいけない。見続けなくてはいけない。
そう、画面の中央に最初からずっと佇む、真っ白な──向こうの惨状を考えるとそれこそが一番の異常なのだが──スリーピーススーツを一分の隙もなく着こなした男性のことを。
「それでは皆さま、ご機嫌うるわしゅう。願わくば少しでも、食材たちのざわめきに耳をお傾けになられますように」
やっと表示された番組名を見て、私はあぁと呻き声を上げることしか出来なかった。
『エドワード・バクスチャー先生のお料理教室』
画面のあちこちで蠢くモノたち。散乱した果実。薄汚れた壁にも赤い液体が飛び散っている。私は何を見せられているのだろう。ただ、何となく気が向いただけだった。軽い気持ちだった。それなのに。
震える手でリモコンに手を伸ばす。恐ろしいのに電源を切るという選択肢はなぜか浮かばなかった。見ていたい。見たくない。見てはいけない。見続けなくてはいけない。
そう、画面の中央に最初からずっと佇む、真っ白な──向こうの惨状を考えるとそれこそが一番の異常なのだが──スリーピーススーツを一分の隙もなく着こなした男性のことを。
「それでは皆さま、ご機嫌うるわしゅう。願わくば少しでも、食材たちのざわめきに耳をお傾けになられますように」
やっと表示された番組名を見て、私はあぁと呻き声を上げることしか出来なかった。
『エドワード・バクスチャー先生のお料理教室』
