午睡
公開 2023/09/24 00:33
最終更新
-
「んへへぇ」
「暑いってば。ひっつくなよ」
「いいじゃぁん。NクールのNはナカタのNだよぉ」
「絶対! 違うからな!?」
シングルサイズのベッドの上に、成人男性が2人は狭い。その上後ろから腰に手を回されて逃げ場もない。いくらクーラーが効いているとはいっても人の体温はやはりどこか鬱陶しい。
鬱陶しい、のだけれど。
「やっぱり正義の抱き心地最高だなぁ」
「抱き心地ってお前な」
「犬みたいで」
「犬かよ!」
「心臓、ちゃんと動いてるし」
「生きてるんだから当たり前だろ」
「……そうだよねぇ」
きゅ、と抱きつく力が強くなって、背中に山田の額が当たる。
いつも突然やってきて、甘えたり泣いたりいじけてみたりと山田はよくわからない存在だ。でも悪意がまったくないことだけは確かで、俺はこいつをどうにも放っておけない。
「せいぎぃ」
寝落ちる寸前の声が背中から聞こえてきたので、身体に回された腕をぽんぽんと叩いて応える。
「おきたら……ぱんけーきたべたい……」
「ふはっ。お前はリチャードかよ」
「ぱんけーきぃ……」
「はいはい。起きたらな」
ぽんぽん。もう一回叩いてやれば、次に聞こえてきたのは穏やかな寝息だった。
いくらクーラーが効いているとはいっても人の体温はやはりどこか鬱陶しい。
鬱陶しい、のだけれど。
「安心もするんだよなぁ……」
多少寝辛いけれど、まあいいか。腕を振りほどくことは諦めて、俺も瞼を閉じた。
外では蝉が鳴いている。
「暑いってば。ひっつくなよ」
「いいじゃぁん。NクールのNはナカタのNだよぉ」
「絶対! 違うからな!?」
シングルサイズのベッドの上に、成人男性が2人は狭い。その上後ろから腰に手を回されて逃げ場もない。いくらクーラーが効いているとはいっても人の体温はやはりどこか鬱陶しい。
鬱陶しい、のだけれど。
「やっぱり正義の抱き心地最高だなぁ」
「抱き心地ってお前な」
「犬みたいで」
「犬かよ!」
「心臓、ちゃんと動いてるし」
「生きてるんだから当たり前だろ」
「……そうだよねぇ」
きゅ、と抱きつく力が強くなって、背中に山田の額が当たる。
いつも突然やってきて、甘えたり泣いたりいじけてみたりと山田はよくわからない存在だ。でも悪意がまったくないことだけは確かで、俺はこいつをどうにも放っておけない。
「せいぎぃ」
寝落ちる寸前の声が背中から聞こえてきたので、身体に回された腕をぽんぽんと叩いて応える。
「おきたら……ぱんけーきたべたい……」
「ふはっ。お前はリチャードかよ」
「ぱんけーきぃ……」
「はいはい。起きたらな」
ぽんぽん。もう一回叩いてやれば、次に聞こえてきたのは穏やかな寝息だった。
いくらクーラーが効いているとはいっても人の体温はやはりどこか鬱陶しい。
鬱陶しい、のだけれど。
「安心もするんだよなぁ……」
多少寝辛いけれど、まあいいか。腕を振りほどくことは諦めて、俺も瞼を閉じた。
外では蝉が鳴いている。
