苦手なもの
公開 2023/11/01 20:57
最終更新
2023/11/05 11:30
正月料理の予約案内がポストに入っていた。
今日から11月ですね。
正直にいうとぼくは正月料理が概ね苦手なので、友人縁者とその話題には注意深く触れない。
唯一いまも食べたいものは実家で作っていた煮しめだ。
祖母が監修する大鍋料理だった。
亡くなる年まで毎年家族総出で下拵えをしていた。
大晦日の夜に食べるために昼から火を起こす。
室内のガステーブルには危険なサイズの大鍋なので、外で薪を焚いてつくるのだ。6人が四日食べる分量。
夏から秋にかけて収穫して塩に漬けておいた山菜を水で戻し、糸で束ねる。姫竹、わらび、ぜんまい、蕗。
収穫できない年はスーパーで買う(この辺拘りがあまりない)。
出汁は昆布と干し椎茸。
煮干しを入れる年もあった。
祖母の出汁は昆布が基本だ。甘味はにんじんで出していた。日本酒をつかう。
麺の汁にも砂糖は使わなかった。
その頃住んでいた場所は超軟水だったらしく、昆布の味がよく出るのだろう。
母の法事の朝、父が作った精進煮しめは祖母の味と同じだった(つくった本人はその意図は無かったようだが)。
母は祖母が亡くなった後、おばあちゃんが手加えるとなんの料理も美味しくなった、とよく言っていた。祖母のつくる料理をまた食べたいと。
煮しめの具は山菜と牛蒡、人参、じゃがいも。
焼き豆腐、油揚げ、厚揚げ、がんもどきなど、つよい系豆腐一族。
手綱にしたこんにゃくとぼたんちくわ。
家々の味つけがある。
母の実家の煮しめは山菜が少なく甘めの味だった。
祖母の味は出汁味で、薪火で煮込んで薄味の出汁が芯までよく沁みたところを沢山食べる。
一人一品は縁起をかついで必ず盛り付けられるので、ぼくなどはもう煮しめで満足だったが、正月料理としてはこれは汁物扱いだった。
とにかくよく食べる家だった。
今日から11月ですね。
正直にいうとぼくは正月料理が概ね苦手なので、友人縁者とその話題には注意深く触れない。
唯一いまも食べたいものは実家で作っていた煮しめだ。
祖母が監修する大鍋料理だった。
亡くなる年まで毎年家族総出で下拵えをしていた。
大晦日の夜に食べるために昼から火を起こす。
室内のガステーブルには危険なサイズの大鍋なので、外で薪を焚いてつくるのだ。6人が四日食べる分量。
夏から秋にかけて収穫して塩に漬けておいた山菜を水で戻し、糸で束ねる。姫竹、わらび、ぜんまい、蕗。
収穫できない年はスーパーで買う(この辺拘りがあまりない)。
出汁は昆布と干し椎茸。
煮干しを入れる年もあった。
祖母の出汁は昆布が基本だ。甘味はにんじんで出していた。日本酒をつかう。
麺の汁にも砂糖は使わなかった。
その頃住んでいた場所は超軟水だったらしく、昆布の味がよく出るのだろう。
母の法事の朝、父が作った精進煮しめは祖母の味と同じだった(つくった本人はその意図は無かったようだが)。
母は祖母が亡くなった後、おばあちゃんが手加えるとなんの料理も美味しくなった、とよく言っていた。祖母のつくる料理をまた食べたいと。
煮しめの具は山菜と牛蒡、人参、じゃがいも。
焼き豆腐、油揚げ、厚揚げ、がんもどきなど、つよい系豆腐一族。
手綱にしたこんにゃくとぼたんちくわ。
家々の味つけがある。
母の実家の煮しめは山菜が少なく甘めの味だった。
祖母の味は出汁味で、薪火で煮込んで薄味の出汁が芯までよく沁みたところを沢山食べる。
一人一品は縁起をかついで必ず盛り付けられるので、ぼくなどはもう煮しめで満足だったが、正月料理としてはこれは汁物扱いだった。
とにかくよく食べる家だった。
