『書く習慣』2024/06/02〜2024/06/04
公開 2024/06/04 23:12
最終更新
2024/06/04 23:12
『書く習慣』雑感 #
ご来訪ありがとうございます。
今回のお題は、下記の個人的テーマに拘るとなかなか難しい物が揃っておりました。
特に《狭い部屋》が設定上そぐわないお題で苦労しました。
タイッツーでも呟きましたが、話の根本事態はありきたりなものになりましたけれど、悩んだ分だけ現在の持てる力を出し切った気がします。
個人的テーマ #
前回同様、家族から疎まれ世界的災難で全てを失いながらも正義を貫き強く生きる青年と、自らが聖と邪どちらの存在か不明な別世界の魂を持った少女の二人をテーマに書いております。
できる限り簡潔で繊細な表現を目指してます。
時間軸を統一していないので、片思い、両片思い、両思いと二人の関係性が話によって変わります。ご了承下さい。
『書く習慣』再掲文章 #
2024/06/02《正直》 #
ずっと気持ちを押し殺してきた。願うはずのない願い。届くはずのない想い。
決して交わる事のない世界。
彼方よりも遠い、あなた。
今は違う。
奇跡は起こり、あなたが手の届く場所にいる。
押し潰されていた心は、殻を破り鮮やかに芽吹く。
願ってもいいですか?
あなたの心からの笑顔が見たい。
求めてもいいですか?
あなたへ私の想いを届けたい。
これが、私の本当の気持ち。
もう、誰に恥じる必要もない。
旨を張って言えます。
愛してます。
2024/06/03《失恋》 #
伝わることのない想い。叶うことのない恋。はじめからそれが確定しているのなら、
私の恋が破れるのは果たしていつのことなのか。
流れる時に心がすすがれたらか。
それともこの魂が消え去るときか。
私が一番恐れることは、
この想いが許されざるものとされるとき。
その瞬間こそ、私の恋が破れるとき。
2024/06/04《狭い部屋》 #
目を開くと、見覚えのない天井。僕が眠っていたのは、ようやっと自分が寝返りを打てるかという広さの部屋。
そこには床どころか、壁にも何も無い。
そう。外に出る扉さえも。
息苦しさを覚えつつ隠された出口を探す。
無い。こちらにも。ここにも。ただ無機質な白が隙間無く空間を覆うだけ。
なぜこうなったかは理解出来ないが、脱出が不可能な事は理解出来た。
壁に触れながら嫌な汗が流れた時、背後から突如中将の声がした。
「貴様は、邪なる存在である。災いとなる前に処分する。」
驚き振り返ると、誰もいないはずの場所には銃を構えた中将と。
銃の先には、闇に魅入られし色を持つあの少女。
何故扉も無い室内に彼らが現れたのか。
それを考える間もなく、少女と目が合う。
大きな赤紫の瞳には、怒りも暴威も憎悪も無く。
涙と共に悲しみのみを湛えていた。
中将の判断は正しい。僕も同じ見立て故に彼女を監視していた。
が、心の奥から湧き出てくるのは、彼女のくるくる変わる表情。
そして、眩しいばかりの笑顔。
知らず、僕は飛び出し中将の銃へと手を伸ばしていた。
しかし、触れたはずの手は銃を通り過ぎ宙を掴む。
空の掌を信じられぬ気持ちで握りしめた刹那、鳴り響く銃声。
糸が切れた操り人形のように崩折れる細く小さな身体。
抱き上げようと手を伸ばすも、やはり通り抜けて空を切る。
見開かれた目から、消えゆく光。
どうして。どうして。
頭が真っ白になる。何も考えられない。
自分の目から涙が流れる理由すら考えられない。
後悔をぶつけるように、拳が血に塗れる程に壁を殴る。
衝撃で掠れた喉から出るはずもない声は、腹の底からの咆哮へと変わる。
「…どうしたんですか?!大丈夫ですか?!」
気付けば僕は自宅のベッドで身を起こしていた。
自分の荒れた呼吸と鼓動に戸惑っていると、ベッドの横には銃弾に倒れたはずの彼女の姿が。
「すみません。入室は無礼かとは思いましたけど、物凄い悲鳴がしたので驚いてしまって…。」
両手を肩の高さで不規則に振りながら、わたわたとしている彼女。
驚き、不安、気掛かり。それらが綯い交ぜになった表情は、変わらず豊かで。
闇から与えられた赤紫の瞳には、明るい輝きが。
「お騒がせしました。悪い夢を見ただけなので、もう大丈夫です。」
あの夢が現実になるべき。
頭ではそう分かっているはずなのに、咄嗟に出たのはこの答え。
正しいのだろうかと心の中で自問する僕に対し、
「よかった」と呟いた彼女の顔は、見覚えのある眩しい笑顔だった。
最後に #
ここまで読んでいただきありがとうございます。
『狭い部屋』、それでなくとも辛い目にあってきた青年へこの仕打ちは…となりましたが、少女が主人公になるより心情を深く表現できたので、夢の中とは言え涙を飲んで犠牲になっていただきました。
数日経つと書き直したくなる物もありますが、そこはキリがなくなるのでそのまま掲載してます。
プロフィールに私の『書く習慣』のURLも貼っておりますので、よければそちらからも見ていただけると嬉しいです。
それでは、またお会いできますように。
