『書く習慣』2024/06/16〜2024/06/18
公開 2024/06/20 22:58
最終更新
2024/06/20 22:58
『書く習慣』雑感 #
ご来訪ありがとうございます。
ますます暑くなってきてますが、皆様お元気で過ごしておられますか?
こちらは以前なら真夏ですらそうは到達しない最高気温を次々と打ち出されて、湿度は高いはずなのに干からびてしまいそうです。
そんな中で自分のギリギリを攻めるような心持ちで続けてきました。何しろ作文に論文が大の苦手でしたので、今現在の状況が私にとっては奇跡のようなのです。
少し弱音になってしまいました。申し訳ありません。
今回は前回と同じく3日分にしてあります。
実は19日と20日が思わぬ連作になりまして、今回を19日までにするとその持ち味が崩れるかなというのが理由になります。
いつもの如く拙作ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
個人的テーマ #
前回同様、家族から疎まれ世界的災難で全てを失いながらも正義を貫き強く生きる青年と、自らが聖と邪どちらの存在か不明な別世界の魂を持った少女の二人をテーマに書いております。
できる限り簡潔で繊細な表現を目指してます。
時間軸を統一していないので、片思い、両片思い、両思いと二人の関係性が話によって変わります。ご了承下さい。
『書く習慣』再掲文章 #
2024/06/16《1年前》 #
よく晴れた夜空に浮かぶ満月。銀色の髪を月影に美しく輝かせながら庭に佇む貴女。
1年前にも全く同じ光景を見た。
そうか、あの時から1年が経ったのか。
私の存在が闇ならば、私はあなたに裁かれたい。
迷うことなく、その引き金を引いてほしい。
赤紫の瞳を一心に満月に向け、寂しそうにそう呟いた貴女の背中。僕が聞いているとは露とも知らず。
疑いを掛け監視の目を向けたのに、こんな僕に容易く命を預けた貴女。
そしてその預けた命を、僕を救う為に容易く捨てようとした貴女。
どうしてそこまで出来るのか?
知りたくはあるが、聞くことは出来ない。
それを聞いた時、決定的に何かが変わるだろう。そんな予感が頭を占める。
変化は良い方向かもしれない。が、今までの苦い経験がたった一歩を踏み出す心を押し留める。
今のこの幸せを手放したくない。
微かな願いの灯火は、優しい風にすら吹き消されてしまいそうな儚い光だから。
すると、視界でふわりと銀色の髪が揺らめいた。
月影の中こちらへ振り向き、満面の笑みを浮かべる貴女。
あの時とは違う、祝福の証である青紫の瞳が僕を映す。
1年前から、何かが確実に変わっている。
そして、決して変わらぬ物も確実に僕の中にある。
今日はその変わらぬ何かを支えに、一つの変化を起こしてみようか。
心に決めて、僕は彼女の手を取った。
2024/06/17《未来》 #
人生はあらゆる場面での選択の結果と言うけれど、私はそうは思わない。選択出来る状況と、強大な力で押し流された辿り着いた果ての両方があるから。
彼の人生は、後者の連続だった。
幼い頃から家族から拒絶される道を誰が好き好んで選ぶのか。
自国が闇の力に手を染めるなど誰が想定するだろうか。
その為に肉親を全員喪うことを誰が止められただろうか。
過ぎたことは仕方がない。そう片付けるにはあまりにも重過ぎる。
何もかもを諦めてその場に蹲ってしまってもおかしくなかった。
それでも、彼は立ち上がった。
仲間の叱咤に背を押され。仲間の激励に支えられ。
私は相棒の中から見ていることしかできなかったけれど、彼はその後も知恵と信念を持って私と相棒を助けてくれた。
私の目には、そんな彼がいっとう眩しく見えた。
彼が照らす道の先には、きっと明るい世界が待っている。
叶うことなら、私もその道を歩んでいきたい。
こんな小さな灯りでも、疲れで彼の光が曇った時の導になれるなら。
2024/06/18《落下》 #
最初は、面白い技を使う人だなぁ、くらいの印象だった。真面目で物腰は柔らかい人なのに、あんなに大胆に敵を連打するんだ。
そのインパクトが強くて、一番心に残る人だった。
それだけだと思っていた。
相棒と一緒に改めて彼の足跡を追う。
空を飛ぶ鳥達を見つめる優しい横顔。
見知らぬ旅人にもふわりと笑いかける人当たりの良さ。
国に裏切られ利用された絶望を払いのける力強さ。
己を虐げてきた家族も救おうとする深い心。
育ての親を喪ってなお前へ進む決意の固さ。
決して折れない正義に燃える瞳。
丁度よい距離感だと思っていたんだけどね。
もう、遅い。
気が付けば、心は強く引き寄せられてあなたの下へ落ちていた。
知らなかった。
本当に強い想いは、ことりと落ちる音すら聞こえないものなんだ。
最後に #
ここまで読んでいただきましてありがとうございます。
『彼』は実直であるが故に融通が効かなくなることがあり、それを時々周りからも揶揄や批判をされたりしますが、『彼女』はそこも含めて長所だと思っています。裏表なく他人の為に動ける難しさをよく知っているからです。
『彼女』は『彼』の傍に来てからは他者の為に動くことにブレーキを掛ける必要がなくなったので、その本領を徐々に発揮し始めます。実は他に言えない悩みや秘密を抱えてはいますが、根は素直で割と好意が表情に表れやすいタイプなので、そこが『彼』の性格に合っていたようです。
こんな二人をこれからも表現していきたいと思います。
それでは、またお会いできますように。
