『書く習慣』2024/06/13〜2024/06/15
公開 2024/06/18 12:08
最終更新
2024/06/18 12:08
『書く習慣』雑感 #
ご来訪ありがとうございます。
こちらもひっそりと開始して3週間。徐々に慣れの感覚も出始めました。
今はその心地よい円滑さを楽しみつつ、続けていく事への喜びに昇華させたいと思っています。
ただ、短調にはならないよう色々試行錯誤はしていきたいです。
個人的テーマ #
前回同様、家族から疎まれ世界的災難で全てを失いながらも正義を貫き強く生きる青年と、自らが聖と邪どちらの存在か不明な別世界の魂を持った少女の二人をテーマに書いております。
できる限り簡潔で繊細な表現を目指してます。
時間軸を統一していないので、片思い、両片思い、両思いと二人の関係性が話によって変わります。ご了承下さい。
『書く習慣』再掲文章 #
2024/06/13《あじさい》 #
かつての相棒が私の様子を見に来てくれた。渓谷に咲いていた、とあじさいを手にして。
園芸用によく見られるそれとは違い、たくさんの蕾の周りにぽつりぽつりと咲く様が可愛らしい。
滝が落ちる涼やかな光景を思い出しつつ、青や白のあじさいを眺める。
「移り気」「浮気」なんて、色の変わり具合を揶揄するような花言葉が有名だったけれど。
私は、異国の医師の恋愛話から来た「辛抱強い愛」が好きだなぁ。
遠く離れ離れになっても互いを想い続けた医師と妻。
自分はそんな風になれるかな。
決して出会うことのない彼。遠くから見ているだけだったあの頃ならばそんな幻想も抱けたけれど。
隣に立てる喜びを知ってからは、離れる怖さがムクムクと大きくなる。
まるで光を浴びて出来る影のように、光が強ければまた影も強さを増す。
ダメだダメだ!
両手で自分の頬をパチン!と叩く。
金属製の家具の中、青いあじさいが目に映る。
大丈夫。彼は本当に辛抱強くて優しい人。それは絶対に変わらない。
ならば、私の想いも変わることはない。
彼の強さを見習って、私も強くあろう。
気合を入れ直して立ち上がり、部屋を出る。
白いあじさいが揺らめいた気がした。
・
・
・
ヤマアジサイの青と白のイメージで書かせていただきました。
2024/06/14《あいまいな空》 #
月が姿を消した夜空と海の境が混じり合う
遥か彼方でくじらは唄う
生まれくる命を祝いで
去りゆく命を慈しむ
高らかに上がるくじらの吐息は
柔らかな潮風に乗り
ゆらり揺蕩う雲となる
雲が手を取り重なりあえば
くじらの吐息が雨となる
生きとし生けるものへ
等しく注ぐその吐息
優しくあれば恵みをもたらし
酷しくあれば命の全てを洗い流す
そして吐息は海へと還る
くじらは唄い続ける
かつては離れた丘たちへ
その魂が安らぎますように
いつか許されますように
2024/06/15《好きな本》 #
古い物の整理をしていたら、懐かしい本を見つけた。小さい不思議な生き物が旅をする話。乳母がよく読んで聞かせてくれていた。
各地の色々な困難を潜り抜け、たくさんの仲間と出会っていき、最後には一つになり本当の故郷へ還る。
幼いながらもその冒険譚に心踊らせたものだ。
清らかな泉が湧く優しい森の主から愛情を受けた彼は、それまで知らなかった世界を目にする。
ゆうゆうと泳ぐ大きな魚達。咲き誇る色とりどりの南国の花。互いを守るように列を成して飛ぶ渡り鳥。
自分の住まう世界しか知らなかった彼らも出会いを果たす事で、自身の中の世界が広がっていく。
一つになるとは、見識が広がることの暗喩だと思っていた。
しかし、僕は見てしまった。いや、正確には人々は、か。
その小さな生き物たちが世界中から集まって、大いなる存在…くじらになる瞬間を。
世界があるべき姿を取り戻したように、彼らもまたあるべき姿へ戻り海へ還った。
きっと、今はゆうゆうと大海を巡っていることだろう。
豊かな花の香りや鳥達の羽ばたきの音を胸に抱いて。
今とは逆に、小さな生き物達が伝説になるその日まで。
最後に #
ここまで読んでくださりありがとうございます。
最近は時節柄か梅雨のテーマが多いです。舞台になる世界にはそのような表現はありませんでしたので、長雨が続いた時の彼らの心情を思い浮かべながら書いていきました。
それ以外はお題から連想される光景を文章にしています。15日のはその典型的な内容かな、と。
あじさいはあまり広まっていない花言葉が素敵なものばかりなので、そこにスポットを当てました。
伸び伸びとした気持ちで書けたので、目標達成としました。これが一番大事なので。
まだまだ拙いですがこれからもゆったりと続けていきたいので、読んでいただけると嬉しいです。
それでは、またお会いできますように。
