負傷
公開 2010/08/04 08:54
最終更新
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椅子に座って泣いているとひざに激痛が走った。見ると、ナオミがかみついている。痛いよ、と言っても一瞥すらくれず、山犬のように食らいついて離れない。仕方がないのでかまわず泣きつづけたのだが次第にひざの痛みはのっぴきならないものになっていく。「痛いよナオミ、やめてよ」見向きもしないところを見ると私が泣いているのが気に入らないとか言いたいことがあるとかそういうのではないらしい。痛みに耐えかねて私はひざを振った。離れない。思いきりひざを横に振りきると、ようやく離れたナオミが勢いでずでんところび、私のひざの皮膚はべろっとめくれて血が出た。「血が出た、痛い」ナオミはにんまりと笑って私のひざに乗ろうとする。ものすごく痛い。小学生のとき、鬼ごっこのさいちゅうに砂山でころんだとき以来だ。なんだってナオミはこんなに得意げなのだろう、と訝しみつつ彼女を抱きあげてひざに載せた。いま私は怪我人である。
車の運転と犬が好き
他人に話すほどでもなく日記に書くほどでもないメチャクチャどうでもいい話と過去の習作置き場です
「いま私は静かにしている」はいちおう連作ですが、それぞれの話につながりはないです
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