自作詞ライナーノーツ#03 「鐘」
公開 2024/02/17 01:18
最終更新
2024/02/17 01:39
シンブロでのライナーノーツ第3弾。
今回も、大筋では旧ブログ掲載時の原文ママです。
(旧ブログ掲載:2017年2月18日)
============
今回の曲は、ピアプロ限定公開曲(動画なし)です。
[ピアプロ(mp3)]
https://piapro.jp/t/_cph
[歌詞]
https://piapro.jp/t/Dqly
nocchi1031氏(パレットP)との記念すべき10作目のコラボ作
「鐘」です。
…実はこの作品、公開順では10作目となりますが、
歌詞の投コメにも書いた通り、歌詞作成順でいうと
「3作目」のコラボとなります。
オーダーを受けたのは2010年の2月。
確か、バンクーバー五輪が開幕する前後ぐらいだったと記憶しています。
それまでの2作(「Winner Takes All」・「1987」)は、
オーダーにあたり特に歌詞テーマの指定はなかったのですが、
この時は初めて、オケ受領時にnocchiさんから歌詞のテーマの指定がありました。
「理解しあえない虚しさ、無力感」
それが、依頼を受けたテーマでした。
譜割おこしをしながらテーマに思いをめぐらせることしばし。
浮かび上がった題材は、
「戦争と宗教」
「男と女」
のふたつでした。
「戦争と宗教」をパターンA、
「男と女」をパターンBとして、パラレルで制作開始。
書いているうちにどちらかに絞れるだろう…と思っていたのですが、
1本に絞ることのできないまま制作を続けることに。
そして、2本の歌詞の作成を始めてしばらくしてからも、
まだタイトルは未定のままでした。
どうしようかなー…と思いながら改めてオケを聴いた時、間奏とアウトロ
(当初もらったオケは、完成版とは異なり、イントロにはSEは入っておらず、
アウトロの処理も違いました)にインサートされたチャーチベル
──「鐘」の音が、ものすごく印象的に響いてきました。
その音だけが浮き上がって聴こえてくるような。
折しも世間は、先述の通りバンクーバー五輪の時期。
そのシーズン、浅田真央選手がフリープログラムの楽曲に使っていたのが、
セルゲイ・ラフマニノフの「鐘(前奏曲嬰ハ短調)」。
前奏曲嬰ハ短調 (ラフマニノフ) - Wikipedia
https://x.gd/91f1H
あっさりインスパイアされて、この歌詞のタイトルも「鐘」になった…
という次第です。
(当初のピアプロ投コメでは「関係ありませんw」なんて書いてましたが、
実は関係ありまくりだったというw)
そんなこんなで、気がつけば2本ともフル尺の歌詞が完成w
そのため、2本ともnocchiさんに納品し、
「どちらか気に入った方の歌詞を選んでほしい」とお願いしました。
結果、nocchiさんが選んだのは「パターンA」。
一部歌詞が字足らずな箇所があったため修正し、
ほどなく完成版の音源を送ってもらいました。
しかしその後、この曲が表に出てくることはなく。
後々、「動画の作成に難渋している」的な状況をちらっと耳にしましたが、
あまり突っ込んだ話は聞いてないので、
ニコ動での公開に至らなかったほんとうの理由は判りません。
(俺が根掘り葉掘り訊くことでもない気もしたので)
それはさておき、肝心の歌詞についてもつらつらと。
上述の通り、オケから導かれたタイトル「鐘」。
題材をキープしつつも、歌詞の内容はタイトルに集約されていく形になりました。
イントロ~歌詞冒頭は、
「鉛色の曇り空・カテドラル前の噴水広場」。
噴水の縁に腰かけて、広場から飛び立つ鳥を眺める老人。
そして2行目は、西アフリカだか東南アジアだかの
ゲリラ組織に加わり、機関銃を手にした少年兵のイメージ。
銃弾に打ち抜かれた「平和の象徴」は、
鳴き声もあげず、血に染まった羽を散らせながら
まっさかさまに落ちていく。
Aメロ2段目は、中東の戦地に派遣されるアメリカ兵と、
何も知らずに自宅で待つ幼い子供。
…その父親がどうなったかは、語るまでもなく。
何の争いごともなく。
互いに笑顔をかわしながら。
誰もがそうやって過ごしていきたいはずなのに。
信じるもの、拠って立つところがほんのちょっと違うだけで、
人は互いに罵りあい、傷つけあい、そして憎みあう。
その「ほんのちょっとの違い」は、
どこまでも深い急流のように我々を隔てる。
かつて救世主とされた存在たちが、
今の世の人々を救ったことがあるのか。
傷つけあうだけの世の中に何もしてくれないのに。
──そんな想いを刻むようにして、この歌詞はできあがりました。
…楽曲公開から7年。
歌詞を書き上げてからは14年。
世界は平和に向かうどころか、より細切れに分断され、
人々の憎しみもさらに先鋭化している気がします。
この歌詞を「そんな時代もあったね」と言える日は、
我々の生きているうちに来るでしょうか。
余談ながら、この曲を最後に、
nocchiさんから作詞の依頼は来ていません。
「10本でひと区切り」なんだったら、それはそれで仕方ないかな…
と思いつつ、やはり一抹の淋しさも感じてはいます。
今回も、大筋では旧ブログ掲載時の原文ママです。
(旧ブログ掲載:2017年2月18日)
============
今回の曲は、ピアプロ限定公開曲(動画なし)です。
[ピアプロ(mp3)]
https://piapro.jp/t/_cph
[歌詞]
https://piapro.jp/t/Dqly
nocchi1031氏(パレットP)との記念すべき10作目のコラボ作
「鐘」です。
…実はこの作品、公開順では10作目となりますが、
歌詞の投コメにも書いた通り、歌詞作成順でいうと
「3作目」のコラボとなります。
オーダーを受けたのは2010年の2月。
確か、バンクーバー五輪が開幕する前後ぐらいだったと記憶しています。
それまでの2作(「Winner Takes All」・「1987」)は、
オーダーにあたり特に歌詞テーマの指定はなかったのですが、
この時は初めて、オケ受領時にnocchiさんから歌詞のテーマの指定がありました。
「理解しあえない虚しさ、無力感」
それが、依頼を受けたテーマでした。
譜割おこしをしながらテーマに思いをめぐらせることしばし。
浮かび上がった題材は、
「戦争と宗教」
「男と女」
のふたつでした。
「戦争と宗教」をパターンA、
「男と女」をパターンBとして、パラレルで制作開始。
書いているうちにどちらかに絞れるだろう…と思っていたのですが、
1本に絞ることのできないまま制作を続けることに。
そして、2本の歌詞の作成を始めてしばらくしてからも、
まだタイトルは未定のままでした。
どうしようかなー…と思いながら改めてオケを聴いた時、間奏とアウトロ
(当初もらったオケは、完成版とは異なり、イントロにはSEは入っておらず、
アウトロの処理も違いました)にインサートされたチャーチベル
──「鐘」の音が、ものすごく印象的に響いてきました。
その音だけが浮き上がって聴こえてくるような。
折しも世間は、先述の通りバンクーバー五輪の時期。
そのシーズン、浅田真央選手がフリープログラムの楽曲に使っていたのが、
セルゲイ・ラフマニノフの「鐘(前奏曲嬰ハ短調)」。
前奏曲嬰ハ短調 (ラフマニノフ) - Wikipedia
https://x.gd/91f1H
あっさりインスパイアされて、この歌詞のタイトルも「鐘」になった…
という次第です。
(当初のピアプロ投コメでは「関係ありませんw」なんて書いてましたが、
実は関係ありまくりだったというw)
そんなこんなで、気がつけば2本ともフル尺の歌詞が完成w
そのため、2本ともnocchiさんに納品し、
「どちらか気に入った方の歌詞を選んでほしい」とお願いしました。
結果、nocchiさんが選んだのは「パターンA」。
一部歌詞が字足らずな箇所があったため修正し、
ほどなく完成版の音源を送ってもらいました。
しかしその後、この曲が表に出てくることはなく。
後々、「動画の作成に難渋している」的な状況をちらっと耳にしましたが、
あまり突っ込んだ話は聞いてないので、
ニコ動での公開に至らなかったほんとうの理由は判りません。
(俺が根掘り葉掘り訊くことでもない気もしたので)
それはさておき、肝心の歌詞についてもつらつらと。
上述の通り、オケから導かれたタイトル「鐘」。
題材をキープしつつも、歌詞の内容はタイトルに集約されていく形になりました。
老人の願い乗せ 飛ぶ鳥を
少年の銃弾が 撃ち抜いて
青空 真っ赤な羽が隠した
イントロ~歌詞冒頭は、
「鉛色の曇り空・カテドラル前の噴水広場」。
噴水の縁に腰かけて、広場から飛び立つ鳥を眺める老人。
そして2行目は、西アフリカだか東南アジアだかの
ゲリラ組織に加わり、機関銃を手にした少年兵のイメージ。
銃弾に打ち抜かれた「平和の象徴」は、
鳴き声もあげず、血に染まった羽を散らせながら
まっさかさまに落ちていく。
父親は 片道の旅に出る
幼子は その帰り待っている
乾いた大地に 落ちた十字架
Aメロ2段目は、中東の戦地に派遣されるアメリカ兵と、
何も知らずに自宅で待つ幼い子供。
…その父親がどうなったかは、語るまでもなく。
同じ理想描きながら 人は
違う信仰のため 互い傷つけ
:
同じ地球に生きながら 人は
違う理想に縛られて 互い憎んで
何の争いごともなく。
互いに笑顔をかわしながら。
誰もがそうやって過ごしていきたいはずなのに。
信じるもの、拠って立つところがほんのちょっと違うだけで、
人は互いに罵りあい、傷つけあい、そして憎みあう。
その「ほんのちょっとの違い」は、
どこまでも深い急流のように我々を隔てる。
聴こえない歌を叫び 流した血は
誰にも届かぬまま消えて
かなわない願い 嘘っぱちの救世主
僕らの祈り声を嘲笑うように 鐘は響く
かつて救世主とされた存在たちが、
今の世の人々を救ったことがあるのか。
傷つけあうだけの世の中に何もしてくれないのに。
──そんな想いを刻むようにして、この歌詞はできあがりました。
…楽曲公開から7年。
歌詞を書き上げてからは14年。
世界は平和に向かうどころか、より細切れに分断され、
人々の憎しみもさらに先鋭化している気がします。
この歌詞を「そんな時代もあったね」と言える日は、
我々の生きているうちに来るでしょうか。
余談ながら、この曲を最後に、
nocchiさんから作詞の依頼は来ていません。
「10本でひと区切り」なんだったら、それはそれで仕方ないかな…
と思いつつ、やはり一抹の淋しさも感じてはいます。
カンザワマコトと申します。
ボカロ界隈でひっそり活動する作詞家モドキ(最近はほぼ休業中w)。
本業は昼だけ働くタクシードライバー🚕
ひとつよしなに。
プロフ超詳細はタイッツーのプロフページからドゾー。
https://taittsuu.com/users/mak_kanzawa/profiles
アイコンは、片依さんの「タイッツーアイコン…
ボカロ界隈でひっそり活動する作詞家モドキ(最近はほぼ休業中w)。
本業は昼だけ働くタクシードライバー🚕
ひとつよしなに。
プロフ超詳細はタイッツーのプロフページからドゾー。
https://taittsuu.com/users/mak_kanzawa/profiles
アイコンは、片依さんの「タイッツーアイコン…
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