重なる香り
公開 2026/01/31 01:15
最終更新
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なんだかとてもいい匂いがする。なんだかわかんないけどすごくすごくいい匂いとRoatheに言う漂流者。
Marieからはひどい臭いだと言われ(後に硫黄と判明)た事からそうなんだなとしか思ってなかったRoatheは大層驚いた。
お前も何に例えたらいいのかわからないがなんだか甘い香りがするな、とRoatheは漂流者に言った。
「知ってるか漂流者よ、相性の良い者は互いにとても魅力的な香りがするらしい。試してみるか?」
悪い顔で蠱惑的に誘いをかけてくるRoatheに漂流者は屈託のない笑顔で応えた。
「そうなの? いいんだね相性! 試すって何を? よくわかんないけど試してみよう!」
まるで何かの実験をするかの如く瞳を輝かせて無邪気にRoatheを見る漂流者に鼻白むことなく、Roatheは自室へと足を向ける。
「ふむ、まぁ良しとしよう。ついて来い」
漂流者は初めて入るRoatheの自室に興味津々であったが、必要最小限のものしか置いていないその部屋からRoatheらしさのようなものは一切感じ取れなかった。
「お部屋シンプル!」
「前線暮らしが長かったからな、身軽である方が都合が良いから余計なものは持たんのだ」
部屋の中は寒々しいほど調度品などは置いておらず、部屋の中央にある一際大きく豪奢なベッドだけが存在感を示していた。
カチリ、と施錠する小さな音が聞こえたが漂流者は気付いていないようだった。
「どうやって試すの?」
「こうやって、だ」
Roatheは漂流者を抱え上げベッドの上に投げるでもなく優しく置くとその上に覆い被さり、事態が飲み込めぬ漂流者の唇にキスを落とした。
何事かと判断もできぬまま固まる漂流者の両手を、変異し異形となった左腕で拘束する。
「んっ……!」
先程の触れるだけのキスとは違う、荒々しく口内を蹂躙するように漂流者を味わう。
差し入れられた舌は歯列をなぞり、漂流者の舌を絡めとった。
送り込んだ唾液を外に押し出すか?と思っていたが漂流者は喉を鳴らしてそれを受け入れる。
もっと欲しいと言わんばかりに漂流者も舌を伸ばしRoatheの舌を拙く吸う。
Roatheの触れる指先から与えられる押し寄せる波濤のような快感。
首筋から鎖骨、そして身体の側面を優しくなぞり上げられると漂流者の身体は弓なりになり、軽く達したように見えた。
横腹をなぞられた時にはもう漂流者の身体の力はすっかり抜け、蕩けた顔でRoatheを見つめる。
上気した頬を撫であげると漂流者の腰が跳ね上がる。
「これが『相性がいい』という事だ。わかったな? わかったなら……」
帰れと言おうとしたRoatheの唇を今度は漂流者の方から奪っていた。
首に腕を回し、もう離れないと言わんばかりに抱き締めていた。
「……もっと」
「ダメだ」
「やだぁ」
甘えたような、とてもあの漂流者が出したと思えないような声に計らずもRoatheの欲が顔をもたげる。
理性で抑え込むこともできないわけではなかったが、なぜだかそうするのは違うと感じた。
あの漂流者がオロキンである自分を求めている、その事実だけでも昂りが抑えられない自覚があった。
「どうなっても知らんぞ? お前が欲しがったのだからな」
「んー、Roatheすきぃ」
紅潮した頬にとろんとした目つき、蠱惑的に少し開いた濡れた唇が劣情を抱かせる。
行為中の言葉がどういうものか経験上嫌というほど理解していた。
理解していたつもりだった。
漂流者が好きだと言ったその瞬間、身体の中が何か見えないもので満たされた感覚があった。
それが何かはわからなかったが決して不快なものではなく、逆によくわからない高揚感が身体を支配する。
抱けば恐らく後戻りはできない。
それはもはや予感ではなく確信だった。
── 構うものか
漂流者の腰から下は過去のどの過酷な戦役でも経験した事がないほど酷使され、心地よい疲労とはほど遠い責苦のような快感がいまだにじんわりと体内に残っていた。
体中のそこかしこに紅い花が咲き、所々には薄っすら血が滲む歯型も見てとれた。
「……よく理解できました」
「ふん、だから言ったではないか。手加減できなかったのはこちらの落ち度ではあるが……なかったことにするか?今ならまだ、」
「ううん! それはないない! なかった事にしないで欲しいし、これっきりにもしないで欲しい」
真っ直ぐ見つめる瞳には一点の曇りもなく、心からRoatheを求めているように見えた。
それはつまり──
「我の物になる、と?」
「なりたい」
間髪入れず漂流者は応える。
「ハッ! バカなことを! そんな事をして貴様に何の得があるというのだ」
「こんなにたくさん印つけたのに?」
「それは……痛くはないか?」
首筋や肩口の噛み跡はRoatheの鋭い犬歯がこれでもかと食い込んだのだろう。
滲んだ血が皮下でどす黒く変色していた。
「痛くないといえば嘘になるけど、これでどこにいてもRoatheを感じられるから良い」
嬉しそうに微笑みながら所有印を撫で擦る漂流者をRoatheは直視できなかった。
気遣う気持ちはあったが、思わず緩んでしまった相貌を見られたくはなかった。
「── 恥ずかしい奴め!」
強がりを一つ、それだけが今の精一杯だった。
この日を境に漂流者はRoatheの所有物となった。
戦場でも寝室でも二人はいつも一緒。
同じ香りを漂わせながら。
終
Marieからはひどい臭いだと言われ(後に硫黄と判明)た事からそうなんだなとしか思ってなかったRoatheは大層驚いた。
お前も何に例えたらいいのかわからないがなんだか甘い香りがするな、とRoatheは漂流者に言った。
「知ってるか漂流者よ、相性の良い者は互いにとても魅力的な香りがするらしい。試してみるか?」
悪い顔で蠱惑的に誘いをかけてくるRoatheに漂流者は屈託のない笑顔で応えた。
「そうなの? いいんだね相性! 試すって何を? よくわかんないけど試してみよう!」
まるで何かの実験をするかの如く瞳を輝かせて無邪気にRoatheを見る漂流者に鼻白むことなく、Roatheは自室へと足を向ける。
「ふむ、まぁ良しとしよう。ついて来い」
漂流者は初めて入るRoatheの自室に興味津々であったが、必要最小限のものしか置いていないその部屋からRoatheらしさのようなものは一切感じ取れなかった。
「お部屋シンプル!」
「前線暮らしが長かったからな、身軽である方が都合が良いから余計なものは持たんのだ」
部屋の中は寒々しいほど調度品などは置いておらず、部屋の中央にある一際大きく豪奢なベッドだけが存在感を示していた。
カチリ、と施錠する小さな音が聞こえたが漂流者は気付いていないようだった。
「どうやって試すの?」
「こうやって、だ」
Roatheは漂流者を抱え上げベッドの上に投げるでもなく優しく置くとその上に覆い被さり、事態が飲み込めぬ漂流者の唇にキスを落とした。
何事かと判断もできぬまま固まる漂流者の両手を、変異し異形となった左腕で拘束する。
「んっ……!」
先程の触れるだけのキスとは違う、荒々しく口内を蹂躙するように漂流者を味わう。
差し入れられた舌は歯列をなぞり、漂流者の舌を絡めとった。
送り込んだ唾液を外に押し出すか?と思っていたが漂流者は喉を鳴らしてそれを受け入れる。
もっと欲しいと言わんばかりに漂流者も舌を伸ばしRoatheの舌を拙く吸う。
Roatheの触れる指先から与えられる押し寄せる波濤のような快感。
首筋から鎖骨、そして身体の側面を優しくなぞり上げられると漂流者の身体は弓なりになり、軽く達したように見えた。
横腹をなぞられた時にはもう漂流者の身体の力はすっかり抜け、蕩けた顔でRoatheを見つめる。
上気した頬を撫であげると漂流者の腰が跳ね上がる。
「これが『相性がいい』という事だ。わかったな? わかったなら……」
帰れと言おうとしたRoatheの唇を今度は漂流者の方から奪っていた。
首に腕を回し、もう離れないと言わんばかりに抱き締めていた。
「……もっと」
「ダメだ」
「やだぁ」
甘えたような、とてもあの漂流者が出したと思えないような声に計らずもRoatheの欲が顔をもたげる。
理性で抑え込むこともできないわけではなかったが、なぜだかそうするのは違うと感じた。
あの漂流者がオロキンである自分を求めている、その事実だけでも昂りが抑えられない自覚があった。
「どうなっても知らんぞ? お前が欲しがったのだからな」
「んー、Roatheすきぃ」
紅潮した頬にとろんとした目つき、蠱惑的に少し開いた濡れた唇が劣情を抱かせる。
行為中の言葉がどういうものか経験上嫌というほど理解していた。
理解していたつもりだった。
漂流者が好きだと言ったその瞬間、身体の中が何か見えないもので満たされた感覚があった。
それが何かはわからなかったが決して不快なものではなく、逆によくわからない高揚感が身体を支配する。
抱けば恐らく後戻りはできない。
それはもはや予感ではなく確信だった。
── 構うものか
漂流者の腰から下は過去のどの過酷な戦役でも経験した事がないほど酷使され、心地よい疲労とはほど遠い責苦のような快感がいまだにじんわりと体内に残っていた。
体中のそこかしこに紅い花が咲き、所々には薄っすら血が滲む歯型も見てとれた。
「……よく理解できました」
「ふん、だから言ったではないか。手加減できなかったのはこちらの落ち度ではあるが……なかったことにするか?今ならまだ、」
「ううん! それはないない! なかった事にしないで欲しいし、これっきりにもしないで欲しい」
真っ直ぐ見つめる瞳には一点の曇りもなく、心からRoatheを求めているように見えた。
それはつまり──
「我の物になる、と?」
「なりたい」
間髪入れず漂流者は応える。
「ハッ! バカなことを! そんな事をして貴様に何の得があるというのだ」
「こんなにたくさん印つけたのに?」
「それは……痛くはないか?」
首筋や肩口の噛み跡はRoatheの鋭い犬歯がこれでもかと食い込んだのだろう。
滲んだ血が皮下でどす黒く変色していた。
「痛くないといえば嘘になるけど、これでどこにいてもRoatheを感じられるから良い」
嬉しそうに微笑みながら所有印を撫で擦る漂流者をRoatheは直視できなかった。
気遣う気持ちはあったが、思わず緩んでしまった相貌を見られたくはなかった。
「── 恥ずかしい奴め!」
強がりを一つ、それだけが今の精一杯だった。
この日を境に漂流者はRoatheの所有物となった。
戦場でも寝室でも二人はいつも一緒。
同じ香りを漂わせながら。
終
Warframeで遊んでたらうっかりRoathe沼にハマったテンノ。
Roatheのお陰でようやくWarframeの世界観とか諸々が理解できたので「わぁ、Roatheってすごいなぁ」って尊敬から愛情に変わるのに秒でしたよ。
なおLyon神父の事も心配しながら見守ってます。
Marieは……自由にするがよい(*ᵕᴗᵕ)⁾⁾ゥンゥン
夢の世界在住。
Roatheのお陰でようやくWarframeの世界観とか諸々が理解できたので「わぁ、Roatheってすごいなぁ」って尊敬から愛情に変わるのに秒でしたよ。
なおLyon神父の事も心配しながら見守ってます。
Marieは……自由にするがよい(*ᵕᴗᵕ)⁾⁾ゥンゥン
夢の世界在住。
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