異(常世)界 第15話「カチコミ魂」
公開 2025/05/22 00:06
最終更新
2025/05/22 00:06
🐾
ズウウウゥン――
忌み枝の世界に実体化する。
…………周囲には殺気をまとった集団がいた。
「こ、コイツはきっと悪いやつですよ。たぶんそう、いやそうじゃなければならない、だから実際にそうなんです!」
「理想主義者みてーな思考回路かましてンじゃねえ!!」
ゴッ――ズドーンッ!!
理解が追いつかないが、お偉いさんが馬鹿な部下を近未来にまで殴り飛ばしたらしい、スクリューブローで。
「スマンなお客人、お見苦しいところを……。いやしかし、この魔王城、それも最上階にいきなり転移してくる人なんて、俺にしたって見たことも聞いたこともないな……」
「ふむ……」
把握した。話しかけてきたのは魔王だ。周囲にいるのは手下ども。ここはひとつ、安心させてやらなければならない。
「怖くないよ」
「「ひいいっ!?」」
「――なるほどー、じゃあデスモン殿はいわゆるその、我々グレートフィルター側だと……?」
「間違ってはいないよ、魔王殿」
話してみるとこの魔王、ずいぶんと頭がいい。こちらの言葉から伝えたいヴィジョンを明確に捉える。年に百冊は読むというレベル……いや、それ以上か。
「しかしタイムリープ能力ね……どーりで手の内が読まれているわけだ、なあ諸君」
「「ハハハハハ」」
笑いごとではないのだが、魔王軍の前向きな姿勢は見習いたい。たいぎぃたいぎぃゆうとってもしゃーないけェ、とっとと勇者をひと狩りしてこなくては。
「えー、では『勇者完殺作戦』の概要だが――――」
魔王軍幹部一同にカチコミ魂を植え付ける。
あちらもチートなら、こちらもチートというわけだ。
なお、作戦終了後には、施したチートは解除されるようにしておいた。
さらに名目上は『完殺』となっているが、幹部たちには勇者を生け捕りにするよう伝えておいた。対話の余地を残さないようでは知性を疑われるのだ。
ズウウウゥン――
忌み枝の世界に実体化する。
…………周囲には殺気をまとった集団がいた。
「こ、コイツはきっと悪いやつですよ。たぶんそう、いやそうじゃなければならない、だから実際にそうなんです!」
「理想主義者みてーな思考回路かましてンじゃねえ!!」
ゴッ――ズドーンッ!!
理解が追いつかないが、お偉いさんが馬鹿な部下を近未来にまで殴り飛ばしたらしい、スクリューブローで。
「スマンなお客人、お見苦しいところを……。いやしかし、この魔王城、それも最上階にいきなり転移してくる人なんて、俺にしたって見たことも聞いたこともないな……」
「ふむ……」
把握した。話しかけてきたのは魔王だ。周囲にいるのは手下ども。ここはひとつ、安心させてやらなければならない。
「怖くないよ」
「「ひいいっ!?」」
「――なるほどー、じゃあデスモン殿はいわゆるその、我々グレートフィルター側だと……?」
「間違ってはいないよ、魔王殿」
話してみるとこの魔王、ずいぶんと頭がいい。こちらの言葉から伝えたいヴィジョンを明確に捉える。年に百冊は読むというレベル……いや、それ以上か。
「しかしタイムリープ能力ね……どーりで手の内が読まれているわけだ、なあ諸君」
「「ハハハハハ」」
笑いごとではないのだが、魔王軍の前向きな姿勢は見習いたい。たいぎぃたいぎぃゆうとってもしゃーないけェ、とっとと勇者をひと狩りしてこなくては。
「えー、では『勇者完殺作戦』の概要だが――――」
魔王軍幹部一同にカチコミ魂を植え付ける。
あちらもチートなら、こちらもチートというわけだ。
なお、作戦終了後には、施したチートは解除されるようにしておいた。
さらに名目上は『完殺』となっているが、幹部たちには勇者を生け捕りにするよう伝えておいた。対話の余地を残さないようでは知性を疑われるのだ。
