小さな “矜持” ではありますが・・
公開 2025/05/14 00:00
最終更新
2025/05/14 05:58

小生、いわゆる「ビジネス本」は読みません。だって大抵は「昔の武勇伝」だったり、単なる「ハウツー本」だったりしませんか。でも20年くらい前、丹羽宇一郎の『人は仕事で磨かれる』を読んだことがあります。
なんで読んだかと言うと、丹羽氏は大手商社の伊藤忠の社長だったのですが、名古屋大学の学生時代は、全学連委員長をしていたという経歴だからでした。まあ学生運動の闘士が、政治的立場をコロっと変えて、資本主義の世の中で出世してゆくというのは、よくあるパターンですが、この丹羽氏は、大企業のトップになっても、学生運動のマインドの臭いがする様に思ったからでした。
その丹羽氏ですが、先日BOOK-OFFの「110円均一」の文庫・新書コーナーを見ていたら、久しぶりにその名を見つけ、同氏の『社長って何だ!』を買って読んでしまいました。でもこれ110円だから買ったわけで、定価(880円)だったら決して手に取らなかったと思います。だってこの齢になると、無駄なお金は使いたくないですから。その点、買ってその内容が万一「不発」だったとしても、100円ならまだ許容範囲ですからね(笑)。
さて本題です。この『社長って何だ!』は、予想通り「人々を幸せにしないビジネスなんて、ビジネスじゃない」ってスタンスで、丹羽社長らしさがあふれていました。そういう意味では、確かにビジネス書なんですが、同時に『ものの見方考え方』を伝える「哲学書」でもあるかなと思いました。つまり「不発」ではなかったんですね(笑)。
今、敢えて「哲学」と言う言葉を使いましたが、世の中には、定年退職後は、会社の関連団体に「再就職」して、会社や仕事に責任は負わないけど、相応の “給与” をもらい続ける人がいます。「人がいる」と言うより、「日本はそういうシステムになっている」と言った方がいいかもしれません。
小生にも2年前の退職時、そういう打診がありましたが、「いや~、お声掛けはありがたいんスが、会社を辞めた後も、会社からお金をもらおうなんて哲学は持ってません」と言って、丁重に辞退させていただきました。70年代の学生運動経験者としての、小さな小さな “矜持” です。
