異(常世)界 第8話「je sais tout, mais je ne sais rien de bon」
公開 2025/05/22 00:04
最終更新
2025/05/22 00:04
🐾
夕食を済ませベッドに横たわる。もう一台の忌々しいベッドは、危機を察知したのか、逃走したようだ。
しかしどこへ……? そもそも“立体起動型”だったのか……?
それにしても、だ。実現が困難であればこそ――つまり研究対象であればこそ、常温核融合は面白いのであって、それを用いて変革を遂げた世界に、人間がどう対応していくかというヴィジョンが思い浮かばない。
多くのバスケ漫画が同じ過ちを繰り返してきたことを思い浮かべる。
結局のところ、『エース』と呼べるのはトップスコアラーだけだし、その条件に満たない主人公があまりにも多すぎた。
ようは、3Pシュートをぽんぽん放っておけばいい、片っ端から成功だという路線。
安易この上ないが、漫画であれ現実であれ、勝敗のカギを握っているのは3Pシューターの出来ということになっている。
自由な表現が認められる漫画であっても、そこに『バスケ』という制約が加わっただけで現実からは逃れられなくなり、場合によっては現実に追い越される。
ボスの力はもちろんのこと、この世界の魔法の力があれば事象という単位でどうとでもなるのに、何を望んでいいのか、何かを望んだ結果どうなるのかが分からない。
自由を与えられたところで、やはり幸福とは何かという問いに答えを持たぬ限り、自由を凍結させたままにしておくほかないのは、どう考えても不条理だ。
人間に問題がある。大衆的な頭脳に限らず、哲学者や科学者の頭脳においてすら、自由や幸福を本当の意味で享受できるようには出来ていない、あるいは進化が追いついていないのでは……?
それもそうかと思う。貧困が良い例で、困難に立ち向かい、生命を維持するためにエネルギーを浪費するといった状態、歴史が続き過ぎたのだから。
富者が満腹を解消するために、だからといってそれを貧者の空腹と交換することはできない。
よし、神でも殴りにいくか。ベッドに身を沈め、眠りについた。
夕食を済ませベッドに横たわる。もう一台の忌々しいベッドは、危機を察知したのか、逃走したようだ。
しかしどこへ……? そもそも“立体起動型”だったのか……?
それにしても、だ。実現が困難であればこそ――つまり研究対象であればこそ、常温核融合は面白いのであって、それを用いて変革を遂げた世界に、人間がどう対応していくかというヴィジョンが思い浮かばない。
多くのバスケ漫画が同じ過ちを繰り返してきたことを思い浮かべる。
結局のところ、『エース』と呼べるのはトップスコアラーだけだし、その条件に満たない主人公があまりにも多すぎた。
ようは、3Pシュートをぽんぽん放っておけばいい、片っ端から成功だという路線。
安易この上ないが、漫画であれ現実であれ、勝敗のカギを握っているのは3Pシューターの出来ということになっている。
自由な表現が認められる漫画であっても、そこに『バスケ』という制約が加わっただけで現実からは逃れられなくなり、場合によっては現実に追い越される。
ボスの力はもちろんのこと、この世界の魔法の力があれば事象という単位でどうとでもなるのに、何を望んでいいのか、何かを望んだ結果どうなるのかが分からない。
自由を与えられたところで、やはり幸福とは何かという問いに答えを持たぬ限り、自由を凍結させたままにしておくほかないのは、どう考えても不条理だ。
人間に問題がある。大衆的な頭脳に限らず、哲学者や科学者の頭脳においてすら、自由や幸福を本当の意味で享受できるようには出来ていない、あるいは進化が追いついていないのでは……?
それもそうかと思う。貧困が良い例で、困難に立ち向かい、生命を維持するためにエネルギーを浪費するといった状態、歴史が続き過ぎたのだから。
富者が満腹を解消するために、だからといってそれを貧者の空腹と交換することはできない。
よし、神でも殴りにいくか。ベッドに身を沈め、眠りについた。
