異(常世)界 第4話「就寝」
公開 2025/05/22 00:03
最終更新
2025/05/22 00:03
🐾
自室のサイズは縦50ピクセル、横30ピクセル……などと夢想してみる。
すぐに壁にぶち当たり、『ドムドム』と音を立てるのだ。
実際にはそんなことはなく、セミダブルベッドが二つも置かれており、それなりに広い部屋といえよう。調度品の品評をする趣味はないので割愛する。
だが、机の引き出しを確認しないわけにはいかない。ふむ……メダルが見当たらないな。
クローゼットも確認したが、空である。
この部屋にはニヒリズムが漂っているなどと倒錯するのは容易だが、それでは二つのベッドが説明できない。もしや形而下に存在するのは片方だけなのか……?
ベッドに身を沈め、天井の幾何学模様を眺めてから、横にあるもうひとつのベッドに目をやった。きわめて邪魔であり存在自体が不快なのだが、窓から放り投げるのはまたの機会にしよう。
城の中には、外で見かけたような獣人はいなかった。まあ当然だろうなと思う。
自己完結してしまったが、説明責任を果たすのは明日以降にしよう。
窓を開け、城の庭園を見下ろしてみる。モヒカン野郎どもがSR125に乗って集結していた。
「自然愛護オーケー!?」
「「オーケー!!」」
「汚物は?」
「「消毒だーッ!!」」
なるほど、尋常ではない。『汚物』と判断するその主観の正しさは? 被害者からすれば、犯人はとうぜん犯人だが、犯人からすれば自分を訴えてきた被害者こそが犯人となる。
彼らは一通り意思統一してから、どこか――おそらくは市街――へと乗り出した。
さすがに眠い。ニーチェであれば「おお諸君! 眠いときにこそ起き続けるのです!」と主張しただろうが、常軌を逸するのはまたの機会にする。
何か重要なことを忘れているような気がするが、意識は遠のいていった――
自室のサイズは縦50ピクセル、横30ピクセル……などと夢想してみる。
すぐに壁にぶち当たり、『ドムドム』と音を立てるのだ。
実際にはそんなことはなく、セミダブルベッドが二つも置かれており、それなりに広い部屋といえよう。調度品の品評をする趣味はないので割愛する。
だが、机の引き出しを確認しないわけにはいかない。ふむ……メダルが見当たらないな。
クローゼットも確認したが、空である。
この部屋にはニヒリズムが漂っているなどと倒錯するのは容易だが、それでは二つのベッドが説明できない。もしや形而下に存在するのは片方だけなのか……?
ベッドに身を沈め、天井の幾何学模様を眺めてから、横にあるもうひとつのベッドに目をやった。きわめて邪魔であり存在自体が不快なのだが、窓から放り投げるのはまたの機会にしよう。
城の中には、外で見かけたような獣人はいなかった。まあ当然だろうなと思う。
自己完結してしまったが、説明責任を果たすのは明日以降にしよう。
窓を開け、城の庭園を見下ろしてみる。モヒカン野郎どもがSR125に乗って集結していた。
「自然愛護オーケー!?」
「「オーケー!!」」
「汚物は?」
「「消毒だーッ!!」」
なるほど、尋常ではない。『汚物』と判断するその主観の正しさは? 被害者からすれば、犯人はとうぜん犯人だが、犯人からすれば自分を訴えてきた被害者こそが犯人となる。
彼らは一通り意思統一してから、どこか――おそらくは市街――へと乗り出した。
さすがに眠い。ニーチェであれば「おお諸君! 眠いときにこそ起き続けるのです!」と主張しただろうが、常軌を逸するのはまたの機会にする。
何か重要なことを忘れているような気がするが、意識は遠のいていった――
