🐟の後にはガムを食べる話
公開 2023/08/17 13:51
最終更新
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💎商2部以降 出来上がってる時空 エトラ左右なし
もぐもぐと口の中でガムを噛んでいたら、横から悩まし気な溜息が一つ。
ガムを口に入れたまま話すのも行儀が悪そうなので、目線と首の傾きだけで「どうかしましたか」の顔をしてみれば、まるで欧州の巨匠が魂を込めて造りましたと言ってもおかしくないような美貌がすぐ目の前。
近い。
思わず引きかけた頭を、細い白磁の指がつかまえる。見かけは嫋やかなそれが、見かけ通りのやわなものでないことを知る身としては、力の強さが怖い。
そのままぐっと顔が近寄ると、額よりも先に鼻がぶつかる。
柔らかくセットされた髪がふわりと額に触れてくすぐったい。
すりすりと触れる肌の感触もくすぐったくて、笑ってしまいたいのに目の前の顔はぐぐっと眉を顰めたままだ。
「はやく」
「もうちょっと」
「おそい」
「無茶言うなよ」
「今」
二人で鼻同士をすり寄せたまま、触れてしまいそうな口先で他愛ないやり取りを交わす。
早く開け渡せと迫る美貌の圧を躱しつつ、味のなくなった塊をもったいぶって吐き出して。
はいどうぞ、と振り返りながらようやく差し出した先、噛り付いてくる美しい獣の、弧を描く金色が見えた。
『あなたはいつでもミント味』
2022/5/23 Twitter投稿:再掲
🐕(どうして🐟食べた後にキスしたがるんだろう……/ガムもぐもぐ)
💎(🐟食べてる綺麗な箸遣いにムラッとするとは言いたくない)
もぐもぐと口の中でガムを噛んでいたら、横から悩まし気な溜息が一つ。
ガムを口に入れたまま話すのも行儀が悪そうなので、目線と首の傾きだけで「どうかしましたか」の顔をしてみれば、まるで欧州の巨匠が魂を込めて造りましたと言ってもおかしくないような美貌がすぐ目の前。
近い。
思わず引きかけた頭を、細い白磁の指がつかまえる。見かけは嫋やかなそれが、見かけ通りのやわなものでないことを知る身としては、力の強さが怖い。
そのままぐっと顔が近寄ると、額よりも先に鼻がぶつかる。
柔らかくセットされた髪がふわりと額に触れてくすぐったい。
すりすりと触れる肌の感触もくすぐったくて、笑ってしまいたいのに目の前の顔はぐぐっと眉を顰めたままだ。
「はやく」
「もうちょっと」
「おそい」
「無茶言うなよ」
「今」
二人で鼻同士をすり寄せたまま、触れてしまいそうな口先で他愛ないやり取りを交わす。
早く開け渡せと迫る美貌の圧を躱しつつ、味のなくなった塊をもったいぶって吐き出して。
はいどうぞ、と振り返りながらようやく差し出した先、噛り付いてくる美しい獣の、弧を描く金色が見えた。
『あなたはいつでもミント味』
2022/5/23 Twitter投稿:再掲
🐕(どうして🐟食べた後にキスしたがるんだろう……/ガムもぐもぐ)
💎(🐟食べてる綺麗な箸遣いにムラッとするとは言いたくない)
