小説 あの日の彼女
公開 2026/01/14 23:53
最終更新
2026/01/15 01:17
始めに。
この小説はタイッツーで見かけた方のお題を元にして書きました。
―――
「コーヒーの匂いは好きなんだけどね」
そう言って彼女はカップから溢れそうなほど盛られたクリームをスプーンですくって口に運んだ。
僕は見ているだけで口の中が甘ったるく感じてコーヒーを啜る。
―もう、そこに彼女はいないのに。
彼女の分のコーヒーだって、しっかりと用意してある。
だけどやっぱり、彼女はいないんだ。
僕が2人分のコーヒーを用意したって、彼女が帰って来ることは無いのに。
何気ないあの日のことだって、徐々に薄れていく。
いずれ僕は、あの日のことも忘れてしまうのだろう。
だからこうして彼女のことを思い出しているのかもしれない。
あの時の彼女がどんな表情をしていたかはもう思い出せないが、あの日のコーヒーの味はまだ覚えている。
彼女がいたことを覚えている。
僕は彼女のことを、できるだけ覚えておきたい。
この小説はタイッツーで見かけた方のお題を元にして書きました。
―――
「コーヒーの匂いは好きなんだけどね」
そう言って彼女はカップから溢れそうなほど盛られたクリームをスプーンですくって口に運んだ。
僕は見ているだけで口の中が甘ったるく感じてコーヒーを啜る。
―もう、そこに彼女はいないのに。
彼女の分のコーヒーだって、しっかりと用意してある。
だけどやっぱり、彼女はいないんだ。
僕が2人分のコーヒーを用意したって、彼女が帰って来ることは無いのに。
何気ないあの日のことだって、徐々に薄れていく。
いずれ僕は、あの日のことも忘れてしまうのだろう。
だからこうして彼女のことを思い出しているのかもしれない。
あの時の彼女がどんな表情をしていたかはもう思い出せないが、あの日のコーヒーの味はまだ覚えている。
彼女がいたことを覚えている。
僕は彼女のことを、できるだけ覚えておきたい。
