一次創作小説 赤い果実が繋いだもの
公開 2025/12/18 05:04
最終更新
2025/12/22 14:05
始めに。
この小説はツイッターで私の創作キャラを描いてくださった方の絵を元にして書きました。
―――
魔界。
それは強さを求める者が集まると言われる世界。
だが、そんな魔界にも穏やかな日常は確かに存在する。
例えば―
「お兄様!探しましたわ!」
「げ…ドゥイオか…」
ここにいるのは、ルルキィとドゥイオ。
2人は悪魔の兄妹だ。
ドゥイオは兄のルルキィのことが(家族として)好きなのだが…兄のことが好きすぎて、とにかく兄の側にいようとする。
ルルキィはそんな妹の行動にいつも困っていた。
「あのな…俺は1人でゆっくりしたいと思っていたんだ。だから人が来なさそうな場所に来たってのに…」
「私はお兄様のいるところならどこへだって向かいますわ〜!」
「いや、だから…」
こんな風に、話が噛み合わないこともよくあることだ。
「ああ!せっかくなのでどこかへ行きませんこと?この前できた料理店なんか…」
「俺は興味無い。それではな、ドゥイオ」
「あっ、待ってくださいお兄様〜!!」
ルルキィはささっとどこかへ行ってしまった。
―――
魔界のとある森。
ルルキィはドゥイオがいないことを確認し、ホッと胸を撫で下ろした。
「……よし、大丈夫そうだな」
ルルキィはドゥイオのことが嫌いでこういうことをしているわけではない。
ただ、ドゥイオの行動にどう応えればいいのかわからないだけなのだ。
「あいつは悪くないと思ってるんだがな」
気分を変えようと、辺りを見渡す。
木には果実がなっているのが見えた。
「この森にはいろんな果実があるんだな…どれ、1つ食べてみるか」
ルルキィはリンゴを手に取り、少しかじった。
「ほう…美味いな」
悪魔は食事をしなくても問題無い者が多いのだが、何かを食べるということはチカラの補給にもなるため、こうして食事をする者もいる。
「…せっかくだから、ドゥイオの分も取っておくか」
このリンゴをドゥイオにも食べさせてやりたい。
ルルキィがそう思った時だった。
「お兄様ー!やっと見つけましたわ〜!」
ドゥイオが走ってルルキィの元へやってきた。
「お、ちょうどよかった。このリンゴをドゥイオに食べてほしいと思っていたところだ」
「え?え?今、何て…?お、お兄様…!?」
いつものルルキィなら、すぐにドゥイオから離れようとする。
だが、今回はそうではなかった。
それがドゥイオにとってはとても嬉しかった。
「何だ、食べないのか?なら俺が食べてしまうぞ」
「い、いえ!食べますわ!」
「それじゃ、これはドゥイオにやるよ。俺はさっき1つ食べたんだが…とても美味かったぞ」
「食べなくても美味しいってわかりますわ!だってお兄様の側にいれば、私はそれだけで…」
「いいから早く食べたらどうだ」
「もう!お兄様ったら…。ああ、やっぱりとっても美味しいですわ〜!」
この日の2人は離れすぎることなく過ごしたという。
この小説はツイッターで私の創作キャラを描いてくださった方の絵を元にして書きました。
―――
魔界。
それは強さを求める者が集まると言われる世界。
だが、そんな魔界にも穏やかな日常は確かに存在する。
例えば―
「お兄様!探しましたわ!」
「げ…ドゥイオか…」
ここにいるのは、ルルキィとドゥイオ。
2人は悪魔の兄妹だ。
ドゥイオは兄のルルキィのことが(家族として)好きなのだが…兄のことが好きすぎて、とにかく兄の側にいようとする。
ルルキィはそんな妹の行動にいつも困っていた。
「あのな…俺は1人でゆっくりしたいと思っていたんだ。だから人が来なさそうな場所に来たってのに…」
「私はお兄様のいるところならどこへだって向かいますわ〜!」
「いや、だから…」
こんな風に、話が噛み合わないこともよくあることだ。
「ああ!せっかくなのでどこかへ行きませんこと?この前できた料理店なんか…」
「俺は興味無い。それではな、ドゥイオ」
「あっ、待ってくださいお兄様〜!!」
ルルキィはささっとどこかへ行ってしまった。
―――
魔界のとある森。
ルルキィはドゥイオがいないことを確認し、ホッと胸を撫で下ろした。
「……よし、大丈夫そうだな」
ルルキィはドゥイオのことが嫌いでこういうことをしているわけではない。
ただ、ドゥイオの行動にどう応えればいいのかわからないだけなのだ。
「あいつは悪くないと思ってるんだがな」
気分を変えようと、辺りを見渡す。
木には果実がなっているのが見えた。
「この森にはいろんな果実があるんだな…どれ、1つ食べてみるか」
ルルキィはリンゴを手に取り、少しかじった。
「ほう…美味いな」
悪魔は食事をしなくても問題無い者が多いのだが、何かを食べるということはチカラの補給にもなるため、こうして食事をする者もいる。
「…せっかくだから、ドゥイオの分も取っておくか」
このリンゴをドゥイオにも食べさせてやりたい。
ルルキィがそう思った時だった。
「お兄様ー!やっと見つけましたわ〜!」
ドゥイオが走ってルルキィの元へやってきた。
「お、ちょうどよかった。このリンゴをドゥイオに食べてほしいと思っていたところだ」
「え?え?今、何て…?お、お兄様…!?」
いつものルルキィなら、すぐにドゥイオから離れようとする。
だが、今回はそうではなかった。
それがドゥイオにとってはとても嬉しかった。
「何だ、食べないのか?なら俺が食べてしまうぞ」
「い、いえ!食べますわ!」
「それじゃ、これはドゥイオにやるよ。俺はさっき1つ食べたんだが…とても美味かったぞ」
「食べなくても美味しいってわかりますわ!だってお兄様の側にいれば、私はそれだけで…」
「いいから早く食べたらどうだ」
「もう!お兄様ったら…。ああ、やっぱりとっても美味しいですわ〜!」
この日の2人は離れすぎることなく過ごしたという。
