映画「プレデター:バッドランド」感想
公開 2025/11/12 12:01
最終更新 2025/11/12 12:01
プレデターシリーズをほぼ知らないまま(一作目だけ観てある)観に行ったんですけど、ぜんぜん問題なく楽しめたのでよかったです。ほんとに楽しかった! わかりやすくて楽しい素敵な娯楽映画でありました!

主人公デクが、いわゆる例の「プレデター」(「ヤウージャ」という種族らしい)の若い個体で、イニシエーション的なもののために初めての獲物を狩って持って返ってくるために奮闘する…というあらすじだけでも面白そうなんですけど、これが実際に面白いのでもう言うことないです。ベタといえばベタなんだけど、王道ってやっぱりいいものだしベタ上等!って感じ


序盤、デクがイニシエーションの旅に出されるまでのドラマからもう予想外に良くて、この時点でデクにガッツリ感情移入できて最高でした。兄クウェイとの戦闘訓練(というかあれはガチバトルだったよね)も良かったし、そのクウェイとの絆というか兄弟仲の良さもすごく良かった…仲良し兄弟っていいよね…
(しかしデクとクウェイの関係が良ければ良いだけ、父親との確執と、デクを守ったことでクウェイが父親に殺されてしまうという悲劇がたいへん効いてくる。悲痛でいいシーンでした)

その後なし崩しにデクはゲンナ星に送られて過酷なサバイバルを強いられるんだけど、そのゲンナ星での奮闘ぶりがなんかすごく可愛くてこれも良かった。プレデターというと、人類に対しては強くてやっかいな敵のような気がするんだけど、ゲンナ星の環境に放り込まれると、やたら攻撃的な動植物に翻弄されっぱなしなのでなんか…かわいくて…がんばれ! がんばれ! ってなってしまうのだった。まさかプレデターに対してこんな感情を持つとか思わないじゃん…衝撃だった… いやほんとに可愛いんですよデクくん(くん?)の奮闘

上半身だけのアンドロイド・ティアと出会ってからのやりとりも良かったです。やたら感情豊かに作られている(周囲の生物の行動を分析するため、という理由付けがされている)ティアと、戦うことしか頭にないデクの対比が、ほっこりとしたおかしみがあってたいへん楽しめました。
デクが、ティアと対で製造されたというアンドロイド・テッサについて「(テッサはティアの)姉妹なのか」と言及するのが味わい深くて良かったですね。彼はこのとき、絶対に(自分を守って死んだ、愛する)兄クウェイのことを考えていたと思うんだよな…

ほっこりといえば、現地の生物「バド」(ティアが名付けた)とのやりとりもたいへんなほっこりシーンでした。バドにやたら懐かれて行動を真似されたりして、戸惑ったり半ギレになったりするのめっちゃ可愛くてよかった(このバドの存在がその後の伏線になってるのもすごく良かった)


ティアがデクに地球のオオカミの群れの話をしてやるシーンがすごく印象に残っているし、これは全体を通してかなり重要なシーンなんじゃないかと思っている。

デクは「一人で狩りができる、そして狩りがうまい(強い)」ことに価値を見出して、仲間の存在を重要視していないんだけど、それに対してティアは「地球にはオオカミという頂点捕食者がいて、群れで狩りをする。しかし群れのリーダー(アルファ)になるのは、いちばん獲物を狩るものではなくて、いちばん群れを守るものだ」と説く。そしてデクがそれに「では自分は『いちばん獲物を狩るアルファ』になる」と答えるんだけど、これがなんかすごくいいなと思う

デクがティアの「リーダーとは強いだけではなくて『守る』存在であるのだ」という言葉を否定しなかったのは、自分を守ってくれた兄クウェイのことを思い出していたからなんだと思うし、「いちばん獲物を狩る」という言及は、強いことを尊ぶヤウージャ(プレデター)としての誇りみたいなものも、それはそれとして同時に確固と持ちづつけるのだ、という決意表明のような気がして、なんかこう、すごくいいシーンだなと思ったんだよね
その後、デクが地球の言語(英語)の「オオカミ(wolf)」という単語を覚えて、たびたび(あの形状の口で)発声しているのもなんかすごく良かった


ここまでデクかわいいとしか言ってない気がするんだけど、戦闘シーンも充実しててたいへん楽しめました。最初にも書いたけど、序盤の兄クウェイとの戦闘訓練からもう引き込まれて、ゲンナ星の現地生物との戦いもワクワクしたし、最強生物「カリスク」との戦いも大迫力だったし、終盤のユタニ社アンドロイドたちとの戦闘や、最終盤の父親との一騎打ち、もう全部見どころしかない! たいへんごちそうさまでした!

とくにユタニ社アンドロイドたちとの戦いで、ゲンナ星の現地生物の性質を利用して、圧倒的多数のアンドロイドたちを撃破していくという流れが最高にアツくて良かったです。最初は現地生物の獰猛さ・攻撃性にあんなに苦労してたのにね…がんばったねデク…!!
やっぱり戦う姿を見ると、プレデター(ヤウージャ)という種族は「こういう存在」なのだ、という気がして良いですね。いわく言い難いけど、良い… やっぱり観客としては強いプレデターだって見たいですよな

あと、泣き別れになってる上半身と下半身で別々の動きをして戦うティアの戦闘がめちゃくちゃ見応えあって良かったです!!! 超楽しかった…!!! 一見の価値ありですよあれは!!!!(上半身役と下半身役でそれぞれスタントダブルがいるという話を聞いて爆笑しました。本篇を見たらなるほどと納得するしかない)


ラストシーン、父親を倒したあとのデクとティアとバドの一行に対して、デクの母親が率いる大軍が迫るところで映画が終わるんだけど、これもなんか象徴的でいいなと思ったのだった
本篇でオオカミの群れの言及があったけど、デクとティアとバドは、この時点で、一個の群れになっていると言っていいと思うんだよね。デクがリーダー(アルファ)の男性個体で、女性型アンドロイドのティアと、メスのバド(女性個体たち)を率いているという形の

それに対して、母親の軍勢のほうはおそらく母がリーダーで、つまり女性が率いる「女系の群れ」なんだろうなあという想像ができて、デクの群れ(男性リーダーの群れ)との対比が効いていいなと思ったのです。次があるならこのへんの戦いもぜひ見てみたいな


全体を通して何も考えなくても楽しい映画だけど、「家族」の話でもあるなと思いました。作中ではclanとかpackとか「血族」「群れ」という意味合いの単語も使われているけど、「寄り集まって/つながりを持って存在するもの」という点では同じだと思う
ヤウージャ種族の中では出来損ないの弱者であったデクは、同じヤウージャの家族clanからは弾き出され(しかも愛する兄とは死別し)、ゲンナ星という過酷な環境の中で、ティアやバドと出会って新しい群れpackを得、それを率いる身となる、という流れを考えるとこう、胸が熱くなって良いですよね 兄クウェイもきっとデクのことを誇りに思うだろう


思ったこと全部書いたらぜんぜんまとまらないけど、とっても楽しい面白い映画でした「プレデター:バッドランド」。観に行ってよかったし何度でも観たい! こういう娯楽映画はなんぼあってもいいですからね!!


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(ほんとにまじでしょうもないこと言うんですけど、観ながら「カリスクの仔、仔リスク」とかいうフレーズが浮かんできてしまってどうしようもなかったのでここに書いて供養しておく)



(2025年11月11日鑑賞)
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