『気が弱かったこと』がベースにあった。


殴られることへの恐怖心が根底にあること。
散々傷付けられてきたこと。

だって殴られて育ったんだもん。
殴られなくなったって暴力への恐怖は簡単に無かったことにはならない。
言葉で傷付けられてきたことだって数え切れない。
ずっと傷付いて生きてきた。

だから平穏を保つ方法として選んだことが、『自分を犠牲にして耐えること』だったんですよ。



だけどその内、私の恐怖心は問題じゃなくなった
。


私が全ての不利益を被ることでギスギスしていた環境がめきめきと改善された。
私さえ我慢すれば諍いが目に見えて無くなる。
いがみ合っていた同士がニコニコ笑い合って仲良くなる。
誰かが誰かを貶めることが無くなる。
平和になったんだよ。

だからって完全に綺麗な世界ではなかった。
それは私がいちばんよく分かっていた。

だけど外から見ても「すごく仲良いよねアンタの職場」って評判が流れるくらい、明らかに空気が良くなっていた。
お互いニコニコして、職場の居心地が良くなって、楽しそうに談笑する。

本当はハリボテだったけどそれで良かったんだ。

私さえ飲み込めば守られた平和だった。


一人の人間では賄い切れないほどの仕事量を文句も言わずにこなした。
自分の仕事に手が回らなくなって残業することも当たり前だった。
人によってはそれを理由に私を貶したし、「悪口言われていたよ」って教えられたことも少なくない。
ストレスで精神状態は常にギリギリだった。
でも別にそれで良かった。
私が一身に引き受ければ丸く収まったから。


仲間同士がお互いを潰し合うから、それをさせない為には私がすべて引き受けるしかなかったんだ。

やり方がおかしいことなんか分かってた。

少しずつ良くなれど、どんなに手を尽くしても、腐ったミカンは瑞々しいミカンには決して戻らない。

そんなことだって本当は全部知っていたんだよ。

でも、限界を感じ続けていたことで、間違ったやり方を続ける以外になんにも思い付かなくなっていた。




神様はこの状態に大層ブチギレていたらしいですね
知らなかったというか、そこに合点が行かなかったんだけど
ああ、だから職場の人が尽く入院入院入院入院入院ラッシュだったのか
何か皆やたらと死にかけているからこの店大丈夫か？って思ってた


ただ、今は、神様にそんなことをさせないように極力気を付けている

神様がわたしに過保護だ！！って気付いてからは感情をコントロールするように努力していたんだけど(私がストレスを溜めると原因に対して怒りが向くようなので……)、
環境を改善するように働きかけることも必要だよなと感じたので、健全なやり方でね、頑張ってみよーかなーと