肝試しの巨人
公開 2025/10/05 08:47
最終更新
2025/10/16 16:46

小学生高学年の頃
何故そうなったか忘れたが、
幼馴染のM君(♂)と二人で
夜の小学校で肝試しをした。
二人とも子供だったので、
時間は20時〜22時の間位だったと思う。
昔からこの小学校には
警報装置が設置されていたので
中に入る事は出来ない。
なので二人は小学校の周りを散歩して
中を覗きながら一周まわるだけだった。
それだけでも十分怖かった事を覚えてる。
小学校の中は真っ暗で静寂が支配していた。
同じ教室でも
昼間とは全く異なる場所に感じた。
半分くらい回って昇降口の前に来た時、M君が怯えた声で
「ねぇ、あれなに?」
と指を刺した。
誰も居ないはずの小学校の昇降口の奥に
異様にデカい人影が佇んでいた。
子供の僕等から見たら3メール位に見えた。
人影がコチラに気づいてユラリユラリ動き始めた。
「うわぁぁあぁああぁああ!」
思わず叫んでしまい
気づいたら二人共走っていた。
校門まで辿り着くと
二人興奮して今の出来事を何度も何度も話しながら帰路に着いた。
いい思い出です。
大人になって思い返してみると
その頃、小学校にはK先生という
巨人症の大きな先生が在籍していた。
身長2メートルちょっとの先生が
そこに居ただけで
子供の僕達には恐怖心の所為で
3メートル位に見えたのかも知れない。
しかし
誰もいない暗い夜の小学校の昇降口で
静かにじっと立っている
2メートル越えの先生がいる方が
霊よりもずっと怖いと思う。
