自作小説。ブラックウッド・ザ・ディストピアNo.1【意外と過ごしやすい世界】
公開 2024/10/03 15:05
最終更新
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異世界転生。なろう系小説のような小説投稿サイトでよく聞いたジャンル。異世界に転生し、チート能力を授かり、新たな地で無双するというもの。チートというのは悪い意味だと「改造したデータ」のこと。しかし、一般的な意味では「常人を超える力」のこととなる。
そんな異世界転生を自分がするとは思わなかった。トラックにはねられ、確実に死んだはずだった。しかし、目が覚めると病院のベッドの上におり、この世界、「ぶらっくうっど」に来ていた。女神の一人や二人、目の前に現れても良かったのにな。
チート能力は授かっていない。目の前に居たデーモンロード、リリィが言うには「異世界の技術こそがチート」だという。特に日本人は真面目で誠実。それでいて技術力が高い。それ自体がチートじみているという。
ぶらっくうっどは異世界転生者がやってきたことで文明が隆起した地域。生前の世界での知識を活用し、生前の世界の少し先を行くくらいの文明が出来上がった。それまでは文明を持たなかった個人主義のモンスター達が住んでいた、ただの森だった。
なお、ぶらっくうっどはひらがなで書く。この世界の共用語は日本語だ。多くの言語が異世界転生者から伝わったが、日本語をベースにすれば発音しにくい言葉を含めたすべての言語が使えるということから採用された。英語でHDRMと書いても世界中の誰も読めないが、ヒダルマと書くと日本語圏の人は全員読める。それにひらがなとカタカナは境界知能者や知的障害者でも使えるため、重宝されている。
しかし、異世界転生者がもたらしたのは何も文明だけではない。問題や戦争ももたらした。時代が進むごとに異世界転生者も増えたが、地域もバラバラで、信条や考え方といった、所謂ミームが違ってくる。
人が集まれば争いが起こる。例にもれず異世界転生者達の間で争いが起こった。多種多様な宗教、多種多様な国籍、多種多様な信条・・・。人間が違えばすべてが違う。違うということは争いを生む種になる。
そんな折に出来たのがモンスター100名、人間100名の評議会と、国民を管理する公安委員会だった。評議会はルールを作り、公安委員会は国民を管理する。この世界では評議会が絶対的な権利を持っており、意向に従わない場合はぶらっくうっどから追放される。
この辺がディストピアと呼ばれる所以。しかし、評議会は「文明を発展させること」。公安委員会は「国民の暮らしを守ること」を信条にしている。なので、一般的なディストピア社会のような完全管理社会ではない。問題が起これば評議会で議論するし、必要とあらばルールを試行する。
なお、評議会は政府ではない。ルールは作れど制度は作らない。異世界転生者の中には政府の腐敗を危惧している人も多かった。「どんなに良い人でも政治家になれば金を貪るブタになる」。それの意味するところは察するに値する。
評議会に入るためには文明に貢献している実績と、評議会からの推薦、そしてちょっとした試験と面接に合格した人だけがなれる。これはモンスターも人間も同じ。最初こそ選挙だったが、頭のおかしい人に限って数字があり、お世辞にもぶらっくうっどに居られない人が多かった。男女平等という名の女性絶対主義の社会を作り、それ以外はすべて奴隷という思想を持った人が入ってきたこともあったという。
とまぁ、これがぶらっくうっどだ。今ではかなり住み心地が良い世界だという。金を得る方法も多種多様で、魔力発電というところに魔力を渡せば、働かなくても生きていける。とはいえ、贅沢に暮らしたいなら働かなくてはいけない。
これからの生活は、まだ不安があるんだがなぁ・・・。
そんな異世界転生を自分がするとは思わなかった。トラックにはねられ、確実に死んだはずだった。しかし、目が覚めると病院のベッドの上におり、この世界、「ぶらっくうっど」に来ていた。女神の一人や二人、目の前に現れても良かったのにな。
チート能力は授かっていない。目の前に居たデーモンロード、リリィが言うには「異世界の技術こそがチート」だという。特に日本人は真面目で誠実。それでいて技術力が高い。それ自体がチートじみているという。
ぶらっくうっどは異世界転生者がやってきたことで文明が隆起した地域。生前の世界での知識を活用し、生前の世界の少し先を行くくらいの文明が出来上がった。それまでは文明を持たなかった個人主義のモンスター達が住んでいた、ただの森だった。
なお、ぶらっくうっどはひらがなで書く。この世界の共用語は日本語だ。多くの言語が異世界転生者から伝わったが、日本語をベースにすれば発音しにくい言葉を含めたすべての言語が使えるということから採用された。英語でHDRMと書いても世界中の誰も読めないが、ヒダルマと書くと日本語圏の人は全員読める。それにひらがなとカタカナは境界知能者や知的障害者でも使えるため、重宝されている。
しかし、異世界転生者がもたらしたのは何も文明だけではない。問題や戦争ももたらした。時代が進むごとに異世界転生者も増えたが、地域もバラバラで、信条や考え方といった、所謂ミームが違ってくる。
人が集まれば争いが起こる。例にもれず異世界転生者達の間で争いが起こった。多種多様な宗教、多種多様な国籍、多種多様な信条・・・。人間が違えばすべてが違う。違うということは争いを生む種になる。
そんな折に出来たのがモンスター100名、人間100名の評議会と、国民を管理する公安委員会だった。評議会はルールを作り、公安委員会は国民を管理する。この世界では評議会が絶対的な権利を持っており、意向に従わない場合はぶらっくうっどから追放される。
この辺がディストピアと呼ばれる所以。しかし、評議会は「文明を発展させること」。公安委員会は「国民の暮らしを守ること」を信条にしている。なので、一般的なディストピア社会のような完全管理社会ではない。問題が起これば評議会で議論するし、必要とあらばルールを試行する。
なお、評議会は政府ではない。ルールは作れど制度は作らない。異世界転生者の中には政府の腐敗を危惧している人も多かった。「どんなに良い人でも政治家になれば金を貪るブタになる」。それの意味するところは察するに値する。
評議会に入るためには文明に貢献している実績と、評議会からの推薦、そしてちょっとした試験と面接に合格した人だけがなれる。これはモンスターも人間も同じ。最初こそ選挙だったが、頭のおかしい人に限って数字があり、お世辞にもぶらっくうっどに居られない人が多かった。男女平等という名の女性絶対主義の社会を作り、それ以外はすべて奴隷という思想を持った人が入ってきたこともあったという。
とまぁ、これがぶらっくうっどだ。今ではかなり住み心地が良い世界だという。金を得る方法も多種多様で、魔力発電というところに魔力を渡せば、働かなくても生きていける。とはいえ、贅沢に暮らしたいなら働かなくてはいけない。
これからの生活は、まだ不安があるんだがなぁ・・・。
すべての始まり、正米は3DCGのRPGツクールという20年以上前のゲームから生まれた。突っ込んだ話、現在の中の人。「一生ゲームをするという覚悟」のもと、「ゲームに命をかけている」ゲーマー。「ゲームに殉せず、ゲームとともにある」。
数多くのキャラクターを生み出している神霊で、このブログはゆのニートカンパ…
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