【創作】旅する南ヶ丘ちゃん、ねこぜちゃんに出会う
公開 2024/04/21 15:05
最終更新
-
《はじめに》
南ヶ丘牧場さんの『春のタイッツーキャンペーン』で、牛さんのアクリルチャーム(以下:アクキー)をお迎えしました。
ほくほく嬉しい気持ちになりまして、「こんなことがあったらいいな」を妄想して物語にしてみました(???)
\はじまり、はじまりー!/
🐂🐂
【創作】旅する南ヶ丘ちゃん、ねこぜちゃんに出会う
南ヶ丘牧場さんのアクキーが届いた。
ようやく日曜日にお迎えできた。
ようこそ、我が家へ。
アクキーを通勤カバンにつけた。
名も無きわたしのカバンが
キラキラと輝いて見えた。
高級ブランドの根革のように
牛と牛乳が揺れている。
牛はタイツを履いている。
我ながらよく分からない。
だけど、これなら憂鬱な月曜の朝も、ぐったりしちゃう満員電車も、わたしだけのお守りのおかげで頑張れそうだ。
満員電車の皆さん、ふふふ。
わたしは、たいつ民ですよーって。
録画していた王様のブランチを再生した。
姪っ子がTVに出ているような気分だ。
なんとなく、明日が少しだけ楽しみになった。
🐂🐂
月曜の朝がやって来た。
いつもの通り、満員電車の吊り革に掴まる。
乗換に便利なこの車両は、今日も働く人々で満杯だ。
わたしはカバンの持ち手をぎゅっと握り直した。
牛さんが揺れている。
少しだけ自分を誇らしく感じた。
牛さんと私は満員電車に揺られて、
ドナドナ会社へ運ばれていく。
こんなことは、人間だけでいい。
こんな気持ちは、牛さんの世界には無くていい。
牛さんをカバンの内ポケットに仕舞った。
電車はカーブに差し掛かり、働く人々は同じ方向へよろけた。
わたしの目の前の座席の人は、鞄を持ち直した。
その瞬間、キラリと光るキーホルダーが見えた。
「・・・・・・・・・?」
ねこぜちゃんのアクキーだ。
ねこぜちゃんだ。
ねこぜちゃんだ。
たいつさんだ。どうしよう。
ねこぜちゃんの隣りで、ぶたさんらしきマスコットも揺れている。
間違いない。タイッツーの痛バだ。
どうしよう。どうしよう。
今、ここで声を掛けなければ。
でもわたしが声を掛けたら、びっくりしてしまわないだろうか。
自分だけの密かな愉しみだったらどうしよう。
それをわたしがつまびらかにしてしまわないだろうか。
今日、声を掛けなくても、
きっとまたタイッツーの中で会えるかもしれない。
「今日、電車の中でたいつさんを見かけた」なんてタイーツすればいいのかもしれない。
でもインターネットの海を泳いで、
やっと目の前で出会えたじゃないか。
泳ぐことに疲れて辿り着いた場所。
みんなが楽しく遊んでいるだけで幸せになれる場所。
その場所を愛する同志に出会えたんだ。
話し掛けなければ。
もう二度と会えないかもしれないのだから。
「・・・あの」
わたしはそっと、牛さんのアクキーを目の前のたいつさんに見せた。
たいつさんは目を丸くして
ねこぜちゃんのアクキーを少しだけ持ち上げてくれた。
わたしたちにしかわからない
静かなやりとりで
牛さんとねこぜちゃんを見せ合った。
満員電車の中で、静かにふふふと笑った。
それだけの関係性。
笑って、会釈をするだけの関係性。
タイッツーに似ている。
はやく現実社会もタイッツーの世界になればいいのに。
月曜の朝がやって来た。
見知らぬ人々が、見知らぬ場所へ向かっていく。
みんなみんな、自分らしい毎日を過ごせますように。
🐂 おしまい 🐂
🐂🐂 💌 🐥🐟
【参考文献】
▼南ヶ丘牧場 公式オンラインショップ
◎2連アクリルチャーム・2種セット(ソフトB・牛乳B)
https://www.minamigaoka.shop/smartphone/detail.html?id=000000000149&category_code=ct19&sort=order&page=1
▼あおだま雑貨店 BASE店
◎《鳥・魚/ねこぜちゃん(タイツ)》 アクリルキーホルダー
https://aodama.buyshop.jp/items/81187600
南ヶ丘牧場さんの『春のタイッツーキャンペーン』で、牛さんのアクリルチャーム(以下:アクキー)をお迎えしました。
ほくほく嬉しい気持ちになりまして、「こんなことがあったらいいな」を妄想して物語にしてみました(???)
\はじまり、はじまりー!/
🐂🐂
【創作】旅する南ヶ丘ちゃん、ねこぜちゃんに出会う
南ヶ丘牧場さんのアクキーが届いた。
ようやく日曜日にお迎えできた。
ようこそ、我が家へ。
アクキーを通勤カバンにつけた。
名も無きわたしのカバンが
キラキラと輝いて見えた。
高級ブランドの根革のように
牛と牛乳が揺れている。
牛はタイツを履いている。
我ながらよく分からない。
だけど、これなら憂鬱な月曜の朝も、ぐったりしちゃう満員電車も、わたしだけのお守りのおかげで頑張れそうだ。
満員電車の皆さん、ふふふ。
わたしは、たいつ民ですよーって。
録画していた王様のブランチを再生した。
姪っ子がTVに出ているような気分だ。
なんとなく、明日が少しだけ楽しみになった。
🐂🐂
月曜の朝がやって来た。
いつもの通り、満員電車の吊り革に掴まる。
乗換に便利なこの車両は、今日も働く人々で満杯だ。
わたしはカバンの持ち手をぎゅっと握り直した。
牛さんが揺れている。
少しだけ自分を誇らしく感じた。
牛さんと私は満員電車に揺られて、
ドナドナ会社へ運ばれていく。
こんなことは、人間だけでいい。
こんな気持ちは、牛さんの世界には無くていい。
牛さんをカバンの内ポケットに仕舞った。
電車はカーブに差し掛かり、働く人々は同じ方向へよろけた。
わたしの目の前の座席の人は、鞄を持ち直した。
その瞬間、キラリと光るキーホルダーが見えた。
「・・・・・・・・・?」
ねこぜちゃんのアクキーだ。
ねこぜちゃんだ。
ねこぜちゃんだ。
たいつさんだ。どうしよう。
ねこぜちゃんの隣りで、ぶたさんらしきマスコットも揺れている。
間違いない。タイッツーの痛バだ。
どうしよう。どうしよう。
今、ここで声を掛けなければ。
でもわたしが声を掛けたら、びっくりしてしまわないだろうか。
自分だけの密かな愉しみだったらどうしよう。
それをわたしがつまびらかにしてしまわないだろうか。
今日、声を掛けなくても、
きっとまたタイッツーの中で会えるかもしれない。
「今日、電車の中でたいつさんを見かけた」なんてタイーツすればいいのかもしれない。
でもインターネットの海を泳いで、
やっと目の前で出会えたじゃないか。
泳ぐことに疲れて辿り着いた場所。
みんなが楽しく遊んでいるだけで幸せになれる場所。
その場所を愛する同志に出会えたんだ。
話し掛けなければ。
もう二度と会えないかもしれないのだから。
「・・・あの」
わたしはそっと、牛さんのアクキーを目の前のたいつさんに見せた。
たいつさんは目を丸くして
ねこぜちゃんのアクキーを少しだけ持ち上げてくれた。
わたしたちにしかわからない
静かなやりとりで
牛さんとねこぜちゃんを見せ合った。
満員電車の中で、静かにふふふと笑った。
それだけの関係性。
笑って、会釈をするだけの関係性。
タイッツーに似ている。
はやく現実社会もタイッツーの世界になればいいのに。
月曜の朝がやって来た。
見知らぬ人々が、見知らぬ場所へ向かっていく。
みんなみんな、自分らしい毎日を過ごせますように。
🐂 おしまい 🐂
🐂🐂 💌 🐥🐟
【参考文献】
▼南ヶ丘牧場 公式オンラインショップ
◎2連アクリルチャーム・2種セット(ソフトB・牛乳B)
https://www.minamigaoka.shop/smartphone/detail.html?id=000000000149&category_code=ct19&sort=order&page=1
▼あおだま雑貨店 BASE店
◎《鳥・魚/ねこぜちゃん(タイツ)》 アクリルキーホルダー
https://aodama.buyshop.jp/items/81187600
ライター / 劇作家 🏖️
猫沢かもめの公式ブログです
\タイッツーだいすきー!/
🏖️🐈🐈🏖️
戯曲やエッセイを書いています🎃
【📝お仕事のご依頼はこちら🪽】
https://x.gd/vFLZJ
猫沢かもめの公式ブログです
\タイッツーだいすきー!/
🏖️🐈🐈🏖️
戯曲やエッセイを書いています🎃
【📝お仕事のご依頼はこちら🪽】
https://x.gd/vFLZJ
最近の記事
タグ