『現代の理論』に連載の 柴田翔の エッセイ本
公開 2026/06/02 00:00
最終更新
2026/06/02 06:23

某著作集の通読が終わり、新たな著作集に移る前に、気分転換かねて、肩の凝らない本を読んでみました。古本屋で見つけた柴田翔の「エッセイ本」です。しかもサイン入り。1985年9月の発行。もう40年前の本です。
購入の理由①は、やっぱりサインに魅かれて。本の見返しに青インクで書かれていました。さすがに明治の文豪のような達筆ではないけど、ドイツ文学者らしい生真面目な角ばった小太りな文字で、ステキ❤です。本のタイトルも『晴雨通信』という味もそっけもない固い題名もまた、いいですねえ。
理由②は、このエッセイが掲載された雑誌が『現代の理論』であったこと。この雑誌、往年の「全学に学ぶ学友諸君!」にはお馴染みでしょうが、1959年に創刊された左翼系(の中の構造改革派)の雑誌なんです。が、創刊直後の廃刊、その後、幾多の休刊と復刊を繰り返して現在に至る雑誌です。柴田の連載は1983年~1985年とのこと。
理由③は、そんな雑誌なので、芥川賞かつ東大文学部長の経歴の柴田翔がどんな文章を書いてるのか?の好奇心。雑誌の色どうりに、旗幟鮮明な硬~い論壇みたいな文章かと思いきや、軽~い風俗っぽい冒頭のつかみから、物事の本質をあぶりだす筆運び。読後には「そうなんだよな~」と納得と共感。「肩がこらない」どころか、脳みそがビビッと刺激される本でした。

