【映画メモ】TAR/ター
公開 2024/07/06 03:03
最終更新
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アマプラ / 字幕
芸術の世界のおいて天才と人格は比例しない。
というのが私の考えなんだけど、本作の主人公リディアは音楽の天才だけど人格者ではない。
むしろ傲慢なオレオレ野郎である。
全く好感が持てない。
だが、演じているケイト・ブランシェットがいい。
低い声で淡々と喋り、凛々しく、気品がある佇まい。
ただただ美しいのである。
音楽の神に愛された人間を具現化したら、こういう姿になるのかなって感じ。
これが男性だったらさ、多分すっごくイヤな感じに映ってしまうと思う。
これは女性でビアン(男性的視点と女性的視点)で、さらに演じてるのがケイト・ブランシェットだから成り立ってると思う。
そんな主人公リディアがじわじわと精神を崩壊させていく様は破滅の美学と言うべきか、とても美しく幻想的に描かれていて、私は『ブラック・スワンっぽい!』って思った。
それと同時に私は知人の音楽家が『自分の人生は音楽。それ以外では生きられない。』という言葉を思い出していた。
音楽家の中には本当に音楽の世界でしか生きられない人がいる。
本作の主人公はそんなタイプなんだと思う。
だからこそ、あのラストシーン。
彼女はどんなに惨めだろうと足掻きしがみつくのだ、音楽の世界に。
私はクリエイターの端くれとして、あのラストシーンにまるで『お前はどうだ?お前はここまでやれるのか?』と生き方を突き付けられたように感じた。
音楽に限らず、クリエイティブな世界の人間には辛辣な作品かもしれない。
★4で!
芸術の世界のおいて天才と人格は比例しない。
というのが私の考えなんだけど、本作の主人公リディアは音楽の天才だけど人格者ではない。
むしろ傲慢なオレオレ野郎である。
全く好感が持てない。
だが、演じているケイト・ブランシェットがいい。
低い声で淡々と喋り、凛々しく、気品がある佇まい。
ただただ美しいのである。
音楽の神に愛された人間を具現化したら、こういう姿になるのかなって感じ。
これが男性だったらさ、多分すっごくイヤな感じに映ってしまうと思う。
これは女性でビアン(男性的視点と女性的視点)で、さらに演じてるのがケイト・ブランシェットだから成り立ってると思う。
そんな主人公リディアがじわじわと精神を崩壊させていく様は破滅の美学と言うべきか、とても美しく幻想的に描かれていて、私は『ブラック・スワンっぽい!』って思った。
それと同時に私は知人の音楽家が『自分の人生は音楽。それ以外では生きられない。』という言葉を思い出していた。
音楽家の中には本当に音楽の世界でしか生きられない人がいる。
本作の主人公はそんなタイプなんだと思う。
だからこそ、あのラストシーン。
彼女はどんなに惨めだろうと足掻きしがみつくのだ、音楽の世界に。
私はクリエイターの端くれとして、あのラストシーンにまるで『お前はどうだ?お前はここまでやれるのか?』と生き方を突き付けられたように感じた。
音楽に限らず、クリエイティブな世界の人間には辛辣な作品かもしれない。
★4で!