ポータブル水質計市場、水質安全規制強化で拡大:pH・DO・導電率など測定パラメータの多様化と主要メーカー競争
公開 2026/03/18 12:27
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Global Info Research(本社:東京都中央区)はこのほど、「ポータブル水質計の世界市場2026年:メーカー、地域別、タイプ、用途別、2032年までの予測」と題する最新調査レポートを発表しました。

私たちが毎日口にする飲料水、食品工場で使われる水、プールの衛生管理、そして環境中の河川や湖沼の水質——これらの水が安全基準を満たしているかどうかを、現場で迅速かつ正確に判定するために不可欠なツールが「ポータブル水質計」です。本レポートは、pH計、溶存酸素(DO)計、導電率計、濁度計など、様々な水質パラメータを測定する可搬型分析機器の市場に焦点を当て、世界市場の需給構造、主要プレイヤーの競争戦略、そして2032年に至るまでの成長予測を詳細に提供します。食品・飲料メーカーの品質管理責任者、上下水道施設の運営管理者、環境調査機関の担当者、そして分析機器分野への投資家の皆様が直面する「水質安全管理の高度化」と「現場分析の効率化」という課題に対し、本調査は戦略的意思決定を支援する羅針盤となるでしょう。

ポータブル水質計とは:現場ですぐに「水の状態」を数値化する分析機器
ポータブル水質計は、工場の生産ライン、実験室、河川敷、あるいは浄水場など、様々な現場に持ち運び、その場で水質を測定・分析するための小型・可搬型の電子計測器の総称です。測定対象となる主なパラメータには以下のようなものがあります。

pH(水素イオン指数): 水の酸性・アルカリ性の度合いを示す、最も基本的な指標。

溶存酸素 (DO: Dissolved Oxygen): 水中に溶けている酸素の量。水質浄化や生物活動の指標となります。

導電率 (Conductivity): 水の電気の通しやすさ。溶解している塩類やイオンの総量の目安となります。

濁度 (Turbidity): 水の濁りの度合い。浮遊する微粒子の量を示します。

ORP (酸化還元電位): 水の酸化力や還元力の指標。殺菌力の評価などに用いられます。

残留塩素 (Chlorine): 水道水やプールの消毒状態を確認するための重要な指標。

塩分 (Salinity): 海水や汽水の塩分濃度。

これらの測定項目を組み合わせることで、水の「健康状態」を多角的に評価することが可能になります。

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https://www.globalinforesearch.jp/reports/1020037/portable-water-quality-meters

主要メーカーの競争環境:グローバル分析機器メーカーと専門メーカー
ポータブル水質計市場は、多様な分析機器を手掛けるグローバル企業と、水質分析に特化した専門メーカーによって構成されています。北米(約30%シェア)と欧州(約29%シェア)の企業が市場をリードしており、トップ3社で世界市場の約43%のシェアを占める寡占状態にあります。

主要企業には以下の企業が含まれます:
Xylem、 Danaher、 Thermo Fisher Scientific、 Hanna Instruments、 DKK-TOA、 Horiba、 Tintometer、 Extech Instruments、 Shanghai INESA、 Palintest、 In-Situ、 Jenco Instruments、 Bante Instruments

これらの主要企業は、以下のような特徴を持っています。

グローバル分析機器・ライフサイエンス企業 (Danaher, Thermo Fisher Scientific, Xylem, Horiba):

Xylem(サイレム/米国): 水処理技術のグローバルリーディングカンパニー。ブランドポートフォリオの中に、YSIやWTWといった水質計測の名門ブランドを持ち、現場測定からオンライン監視まで幅広いソリューションを提供しています。

Danaher(ダナハー/米国): 多角的な科学技術企業。傘下にハッシュ(Hach)という、水質分析機器で世界的に有名なブランドを持ちます。ハッシュは、実験室用からポータブルまで、あらゆる水質計を提供しています。

Thermo Fisher Scientific(サーモフィッシャーサイエンティフィック/米国): 世界最大級の分析機器・試薬メーカー。様々な研究・産業分野向けに、幅広い水質測定ソリューションを提供しています。

Horiba(堀場製作所/日本): 日本の分析・計測機器メーカー。自動車排ガス計測で世界的に有名だが、水質計測分野でも高品質な製品を展開しています。

水質分析のスペシャリスト (Hanna Instruments, DKK-TOA, Palintest, In-Situ, Jenco Instrumentsなど):

Hanna Instruments(ハンナインスツルメンツ/イタリア-米国): pH・導電率計など、ポータブル水質計に特化した製品で世界的に知られ、幅広いラインアップとコストパフォーマンスの高さが特徴です。

DKK-TOA(東亜ディーケーケー/日本): 日本の水質計測器の老舗メーカー。高い信頼性が求められる産業用や環境用の計器で定評があります。

Palintest(パリンテスト/英国): 水質分析の専門メーカー。特に、残留塩素計や比色計で強みを持ちます。

In-Situ(インサイチュ/米国): 環境モニタリング向けの水質計に特化し、高い耐久性と精度を誇ります。

中国の有力メーカー (Shanghai INESA, Bante Instrumentsなど): 中国国内の水処理市場や産業市場の成長を背景に、コスト競争力のある製品でシェアを拡大しています。

本レポートでは、これらの企業の販売量、売上高、市場シェアの変動を詳細に追跡。各社のセンサー技術、校正方法、データロギング機能や通信機能(Bluetoothなど)といった付加価値機能、特定用途(食品、医薬品、環境など)向けの製品開発力、そして業界展望を占う上で欠かせない、新興国市場での需要拡大と規制動向などについても分析しています。

製品タイプ・用途別市場セグメント分析:多様化する測定パラメータとエンドユーザー
ポータブル水質計の市場は、測定するパラメータ(製品タイプ)と、それが使用される用途によって細分化されます。

製品タイプ別市場分類:

pHメータ (PH Meters): 最も基本的で広く使われている水質計。

導電率計 (Conductivity Meters): 水の純度管理などに不可欠。

溶存酸素計 (Dissolved Oxygen Meters): 排水処理、養殖、環境調査で重要。

濁度計 (Turbidity Meters): 浄水工程や環境調査で使用。

残留塩素計 (Chlorine Meters): 水道水やプールの衛生管理に必須。

ORPメータ (ORP Meters): 殺菌効果の確認などに利用。

塩分計 (Salinity Meters): 海洋・汽水湖の調査など。

その他 (Other Meters): イオンメータ(アンモニア、硝酸など)も含まれます。

用途別市場分類:

水処理・排水処理 (Water and Waste Water): 上下水道施設、工場排水処理施設での工程管理・放流管理。最大の市場セグメントです。

食品・飲料 (Food & Beverage): 製造用水の品質管理、製品のpH管理、洗浄工程の管理など。

医薬品・医療 (Pharmaceutical & Medical): 高純水の品質管理、注射用水の検査など、厳格な規制下での使用。

バイオテクノロジー・化学 (Biotechnology & Chemical): 研究開発、製造工程での管理。

プール・浴場 (Pools): 衛生管理のための残留塩素やpH測定。

その他 (Others): 環境調査(河川・湖沼・海域のモニタリング)、農業(養液管理)、教育研究など。

市場成長を駆動する主要トレンドと将来展望:2032年に向けた戦略的課題
ポータブル水質計市場の将来展望は、以下の主要なトレンドによって形成されると分析します。

1. 水質安全・環境規制の世界的な強化
WHOの飲料水水質ガイドラインや、各国の排水基準、食品衛生法など、水質に関する規制は世界的に強化の一途をたどっています。このため、企業や自治体は、法令遵守を証明するための水質検査の頻度と精度を高める必要に迫られており、ポータブル水質計の需要を牽引しています。

2. 新興国市場での上下水道整備と産業発展
アジア、アフリカ、中南米の新興国では、急速な都市化と経済発展に伴い、上下水道の整備や食品・医薬品工場の建設が進んでいます。これらの新設施設には、最新の水質管理機器が導入されるため、市場の成長機会となっています。

3. 現場分析のニーズ増加(オンサイトテスト)
実験室にサンプルを持ち帰るのではなく、その場で迅速に結果を得たいというニーズは、あらゆる分野で高まっています。これにより、操作が簡便で、信頼性の高いポータブル水質計への需要が拡大しています。

4. スマート化・デジタル化の進展
Bluetoothや無線LANを搭載し、測定データをスマートフォンやタブレットに転送し、クラウド上で管理・共有できる製品が増えています。これにより、データの記録・分析の効率が飛躍的に向上し、トレーサビリティの確保にも貢献しています。

5. マルチパラメータ計の普及
複数の水質項目を一台で同時に測定できるマルチパラメータ水質計の普及が進んでいます。これにより、現場での作業効率が向上し、持ち運ぶ機器の点数も減らせることがメリットです。

会社概要
Global Info Researchは、グローバル企業の戦略的パートナーとして、深い業界知識に基づく高品質な市場調査レポートを提供しております。電子半導体、化学材料、医療機器といった先端分野を中心に、カスタマイズ調査、経営コンサルティング、IPOコンサルティング、産業チェーン調査、データベースサービスなど、あらゆる市場情報ニーズにお応えします。ソニー、日立ハイテク、LG化学など、世界中のリーディングカンパニーから信頼をいただき、500名以上のアナリストが常時、最新の市場分析とデータを提供しています。我々の提供する詳細な市場分析と信頼性の高いデータは、クライアント企業が複雑な市場環境を乗り切り、持続的な成長を達成するための羅針盤となります。

お問い合わせ先
グローバル市場調査レポートの出版社 Global Info Research Co.,Ltd
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