雨だす
公開 2024/06/02 23:04
最終更新
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昨日眠る前にエリック・ロメールの「パリのランデブー」を再見した。オブジェみたいに並んだ大きなダクトに見覚えがあり、間もなくニキ・ド・サンファルとティンゲリーの彫刻が浸った噴水が現れた。
ああ、これはポンピドーセンターのダクト。とその横の噴水広場か。と思い出すまでに時間はかからなかった。
公開当時こそお洒落なフランス映画、という触れ込みだったけど、今みると街の様子も学生のひとり住まいの部屋もリアルで、合板のキッチンや落書きだらけでボサボサした路地とか、カメラに気づいて目線をくれる普段着の通行人とか、日常の化粧気の無さが懐かしく不思議な気分になる。
小さな物語はどれも恋愛未満の見栄と欲で生々しい。あまりの綺麗事のなさに悪趣味と思える瞬間もある。
第二話の「パリのベンチ」も関係じたいはそらないっしょ、と言いたくなるほど酷い。
二人が待ち合わせて会い、ただ歩き続ける(デートと呼ぶしかない)場所はパリのあちらこちら。東西南北と幅広い。
二人ともパリ住まいでなく郊外に暮らす異郷の人間だからだ。
二人は観光気分で中心部のホテルに宿泊しようと試みるが、そこで見たものは…というお話。
モンマルトルの緩やかな傾斜の風景はリヴェットの「セリーヌとジュリーは舟で行く」でも馴染みがある。
ちなみに第二話の男性(セルジュ・レンコ)はロメールの「三重スパイ」で主役でもある。
「パリのベンチ」では女性の正直すぎる言葉に何度も傷つく暗い眼差しが印象に残った。
ああ、これはポンピドーセンターのダクト。とその横の噴水広場か。と思い出すまでに時間はかからなかった。
公開当時こそお洒落なフランス映画、という触れ込みだったけど、今みると街の様子も学生のひとり住まいの部屋もリアルで、合板のキッチンや落書きだらけでボサボサした路地とか、カメラに気づいて目線をくれる普段着の通行人とか、日常の化粧気の無さが懐かしく不思議な気分になる。
小さな物語はどれも恋愛未満の見栄と欲で生々しい。あまりの綺麗事のなさに悪趣味と思える瞬間もある。
第二話の「パリのベンチ」も関係じたいはそらないっしょ、と言いたくなるほど酷い。
二人が待ち合わせて会い、ただ歩き続ける(デートと呼ぶしかない)場所はパリのあちらこちら。東西南北と幅広い。
二人ともパリ住まいでなく郊外に暮らす異郷の人間だからだ。
二人は観光気分で中心部のホテルに宿泊しようと試みるが、そこで見たものは…というお話。
モンマルトルの緩やかな傾斜の風景はリヴェットの「セリーヌとジュリーは舟で行く」でも馴染みがある。
ちなみに第二話の男性(セルジュ・レンコ)はロメールの「三重スパイ」で主役でもある。
「パリのベンチ」では女性の正直すぎる言葉に何度も傷つく暗い眼差しが印象に残った。