パイロットの激安万年筆を比較
公開 2026/07/19 19:12
最終更新
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激安万年筆の浪漫 #

万年筆のイメージは、大体の場合は「ちょっと高級でおしゃれ」というのが一般的だと思うんですよね。
今どき100円でも万年筆が買えるし、何なら100円で数本のボールペンやマーカー類が買えるので、万円超えはもとより数千円の価格帯でも「高級筆記具」になってしまいがち。
普段からあまり文房具にこだわりがない方は本当にそんな感じだと思います。
和田も先日、欲しかった万年筆を買った話を職場でしたら言われましたよ。
「筆記用具に何万も!?」と……。
でも、そういうものは和田的にも「あくまで物欲を満たすもの」という位置にある贅沢で、ちゃんと「筆記用具に何万も!?」って思いながら買っているんですよね。
単純にそういうものを買う人というのは、買うことに慣れているので価格帯にも慣れていて、そういう価値があることも知っているから、高級品だろうと「大体これくらいだよね」「おお~贅沢だなあ」程度の感想と動機で手を出すわけで、要は欲しければ買うのです。
たぶんそういう人たちも、人生初の万超え万年筆を自費で買う時は多少なりとも「筆記用具に何万も!?」とか思いながら買ったんじゃないですかね
というわけで、本日はそんな高級イメージの強い万年筆の、敢えて「異様に低価格な商品」を比べてみることにしました!
彼ら(?)は金ニブでもなければプラチナでもなく、螺鈿づくりでもなければエボナイトや金属やセルロイドやこだわりの木材とかでもありません。
そのボディはただただやすっぽいプラスティック! アクリル! レジン!
ニブは当然ステンレス!
コンバーター換装……? 出来るわけねぇだろ……?
価格を抑える作りなんだから、コンバーターが入るサイズのボディとして作られているわけがねぇんだよ……!!!
カートリッジのみ対応に決まっとろうが……!
しかも購入時についてくるのも一番安い価格帯の黒インクが入ったやつ1本だよ……!!!
ちょうど昨晩、硬質材であるステンレスの硬さを発揮して、危うく和田の指に入れ墨を残すところでしたよ(※にブが指に刺さって濃青のインクが皮膚下にめっちゃ注ぎ込まれた)
いやはや、痛いですね。
瀉血か? ってくらい皮膚を割いて血液ごとインクを押し出しながら水道水で延々洗浄する必要がありましたわよこの野郎が。
でも、そんなお安い万年筆は買いやすいし、無駄に頑丈だし、初心者向けなので使いやすい工夫がされていて、結構書き味もいいんですよね。
万が一ダメになったり、最悪インクがなくなった程度でも本体ごと買い替えてもらえるレベルで気軽です。(※マジで文具に興味がない人は書けなくなったら本体ごと捨てる。びっくりするよな)
扱い方の軽さは、漫画を描くときのつけペンみたいなものと思っていただければいいかなと思います。
Gペンのニブなんて10枚入りで1000円とかですからね……。
アナログ派の漫画家のお宅に行くときは、落ちているGペンや丸ペンのニブが地雷のように床に転がっている場合があるので気をつけましょう。マジで気をつけましょうね、足に穴が空きますからね。
空いたわ畜生めが。
前置きが長くなりました。
では、今回の比較対象である2本をご紹介したいと思います。
PILOT デスクペン #

色:ブラック
ペン種: EF
品番:P-DPP-1S-BEF
JANコード:4902505545009
希望小売価格1,100円(税抜価格 1,000円)
メーカー解説:ペン習字に最適なデスクペン
PILOT ペン習字ペン #

色:ノンカラー
ペン種: EF
品番:P-FP-60R-NCEF
JANコード:4902505573507
希望小売価格660円(税抜価格 600円)
メーカー解説:正しい握りのできる、エルゴノミクス(人間工学的)グリップ採用
なんでこの子たちは別々の製品みたいなツラしてるんでしょうね
どっちもペン習字向け、普段使い向け。
価格は4割ほどの差があるけど、売っている場所によってもっと安いです。
和田はデスクペンはイオンで(赤/黒の2本セットで1200円)、ペン習字ペンはAmazonで470円で買いました。
安すぎ問題……!
二本の違いを比較 #

本体はぜんぜん違う2種ですが、いずれも用途はペン習字。
ノーカラーというのは要するにスケルトンです。
和田はスケルトン系のアクリルや樹脂の本体が大好きなのですが、それはあくまでインクの色を楽しめる場合だけ。
カートリッジのみ対応の商品でそれはあんまり魅力ポイントではない気がします。
でもちょっと黒めのスケルトンよりは、完全なスケルトンのほうがまだ好み。

(画像でわからない程度に、肉眼で見るとややペンポイントに差がある)
見た限りニブもほとんど一緒な感じがするんですが(刻印も一緒だし)、不思議なことに書き味はかなり違いますね。
個体差なのかなあ?
ところで、同じくPILOTの初心者向けな安価帯の万年筆「kakuno」とデスクペンは全く同じニブ&ペン芯で、互換性がありました。マジかよ……
kakunoは専用刻印のニブですが、それ以外は全く一緒。
デスクペンのほうが安いので、相互に換装できるということは……おっと誰かきたようだな。

1本目の「デスクペン」はデスクとついていますが「ペン習字にぴったり!」みたいな紹介なので、2本目の「ペン習字ペン」と何が違うねんとなってしまいますね。
ペン習字ペンは正しい握り方が自然とできるグリップの形状をしているので、「この辺を持つのが正しい万年筆の持ち方なんだな」というのを知りたい人には割とオススメです。

(ペン習字ペンのペン芯はブラックスケルトン)
(デスクペンのペン芯は不透明のグレー)
あと、今回はPILOT製品同士の比較ですが、PILOTの万年筆はこの安さでもニブ&ペン芯セットを本体から分離できますし、普通にニブとペン芯自体も分解できるので、洗浄などが容易で、繰り返し長く使えるようになっています。
デスクペンは引っ張るだけ、ペン習字ペンは回転させることで本体から着脱できます。
ギターの安価帯の万年筆は着脱分解できないので、このへんはPILOTのいいところですよね。
>>コスパが良すぎる<<
カートリッジ式ではありますが、そのカートリッジも洗って拭いて、好きなインクを詰め直して使い続けられるくらいには耐久値があるので、ただただ毎日筆記に使いたい人は、ボールペンよりコイツラのほうがいいかも知れないレベルで日常使い向けです。
もちろんカートリッジやインクの色に拘りがなければ、PILOTの一番安いカートリッジを買ってぶっ刺せばOK。
(※カートリッジを洗った際は、キムワイプ等の毛羽立たない紙でしっかり中の水気を拭き取りましょう)
二つのニブ(ペン先)に差がないことは上の画像でわかるかと思います。
でも、ペン習字ペンの方がより鋭利っぽいというか、キムワイプですらニブを拭いた際に先端に引っかかって大分イライラさせられました。
紙を削りすぎだし巻き込みすぎやろ……
紙に書いてみた比べ #

今回二つを書き比べた所、個人的にはデスクペンのほうが好みの書き味でした。
こいつは本当に信じられないくらい書きやすいです。
kakunoより書きやすい。たぶん同じくらいのニブですが、更にサラサラ滑らかな書き味で、適度なシャリシャリ感やシャクシャク音があり、書いてるなぁ~~~~という心地よさをくれます。
ペン習字ペンはかなりかっっっっっっっっっったいペン先で、書き味はいわゆるカリカリ系です。
最初はインクが全く出なかったくらいなので、もしかしたらただの個体差かもしれませんが……凄く、紙を引っ掛けやがるぜぇ……!
ティッシュやキムワイプに引き続き、筆記対象である用紙まで削り取ってペン先に挟まらせる始末でした(今回はツバメのフールスペーパー/方眼)
しかも優しく書くとインクの色が薄くなるという現象を確認しました。
こいつは筆圧が強い人間が使うと紙を引き裂き、ペンの先端につまらせる。
筆圧が弱い人は濃いめに書けないってワケ……。
ちなみに使ったインクは寺西科学工業株式会社の「ギター ハイカラインキ クラッシー・バーガンディ」で、めちゃくちゃ濃いワインレッド~小豆色系のインクです
めっちゃ薄いうえにEF(細字)なのでちょっとピンクっぽくすらあるという……。
でも、全くインクがドパらずに、ものすごくほそーーーーーい字を書くことが出来、トメ、ハネ、ハライが自在にでます。
和田の字が汚いのと筆圧が強すぎるためサンプル画像ではわかりづらいと思いますが(笑)
(※画像を右クリックして別窓で画像を開いてみると少し大きいサイズの画像になる)
硬筆書写としてや、紙の原稿用紙に書く方、ミニ原稿用紙の小さな小さなマス目でもきれいな字を書きたい方には、ペン習字ペンがより向いていると思います。
もちろんデスクペンも非常に細くて小さい文字を書けますが、ペン習字ペンの細さには勝てないし、筆跡にあまり強弱がでません。
デスクペンは日常使いの、例えば書類や署名などに使うペンとしてや、くっきりした印象の筆記を求める方におすすめしたいところです。
それではレビューは短めではありますが、文字で見るより画像で見て、とりあえず「細いな」ということと、細さの差がなんとなく伝わればいいなぁと思います。
ポケットに入れて持ち歩く場合は縦の長さとキャップ、本体の形状的に「ペン習字ペン」がいいですね。
デスクペンはマジで名前の通り、デスクに置くのが最良かと思います
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました
