黒インク✕赤ラメに惚れる
公開 2025/04/12 10:02
最終更新
2025/04/12 13:41
黒インクと赤ラメ良すぎない!? #

《デュアルメタリックブラッシュ BLACKインク✕REDラメ》

《紙の表面に沈着する顔料の効果もあって、特に水分を吸う紙と相性がよい》
以前購入した「ぺんてる デュアルメタリックブラッシュ」の黒(赤ラメ)が好きすぎて、水性インクでもラメを求めてしまいました。
顔彩耽美のラメも十分キラキラでインクと混ぜるのに楽しいのですが、どうしても顔料を溶かすための水分が必要なので、インクの色が薄まりやすいんですね。(それでもインクは美しい)
でも黒✕赤の色を求める場合、インクへの水分追加は可能な限り少ない方がよく……。
というわけで今回購入したのはラメ添加剤の代表である「呉竹 ラメの素(RED)」

《コンパクトなパッケージにスパチュラと簡易スポイトが入っています》

《瓶もかわいい》
もともと金色のラメが好きな私ですが、黒インク+赤いラメという美しさがストライク。
やはりくっきりした字印がたまらんのですよねえ黒って。
インクブレンドの泥沼へ突き進みそうでおそろしやでござる……
そもそも黒いインクに赤いラメというのがたまらんということは、すでに所有している黒系のインクに赤いラメを添加すれば良いのでは???という単純発想が始まり。
ぺんてるのデュアルメタリックブラッシュは比較的どろっとした顔料インクなのですが、ぺんてるの特徴である非常に質の良い人工穂先のお陰で、筆ペンでありながら字の太さは自由自在でとても使いやすいのですよね。
でもこういうインクを万年筆やガラスペンでも使いたいなあ!!!
というわけでラメインクのブレンド、実験開始です。
安定のクラフト紙 #
まずは質の低い……と書くとあれですが、繊維が荒く大きいわら半紙に近い質感のクラフト紙を使ってみましょう。
こやつは厚みも薄い方なので、少し放置するだけで空気中の水分を吸ってくるんくるんと曲がるくらい水分を吸うわけですが、それが逆にインク吸いの速さにも繋がっています。
水分が多すぎたり用紙の表面をガラスペンなんかで引っ掛けてしまうと途端に激しく滲むので、紙を傷つけない筆ペンや滑らかな万年筆、かつ紙の表面にインクが乗るラメの特性と非常に相性がいい紙でもあります。
ハイカラインキ アンチックブラック ✕ ラメの素

《なかなか……!》
思った通りクラフト紙が水分を吸うため、水性インクであるアンチックブラックの薄まり部分が目立たず、紙表面に残るラメが目立ちます。
それでも太めに筆で書くと文字や模様の淵の部分にはラメが乗らず、アンチックブラックの薄まった色が目立ちます。
(※万年筆インクは基本的にこうなります)

《細い字は綺麗にむらなくラメが乗る》
角度を変える度キラキラテカテカします。
色はデュアルメタリックブラッシュよりも全体的にくすんでいて、これがハイカラインクのくすみ色効果なのか、水性インクだからなのか、あるいはラメの色味の差なのか。
ラメの比重については後述
富士山IRODORI 禅 ✕ ラメの素
お次はハイカラインキよりもくっきりした色味の水性インク「禅」とラメの素。

《ラメののりが悪く見える》
筆で太めに書けばラメの存在は分かるのですが、まんべんなくという感じではないですね。
禅はハイカラインキのアンチックブラックより一般的な黒インクという色味の反面、かなりサラサラしていて、色が薄くなる部分はかすれて見える特徴を持っています。
また、ラメ自体が乗らない箇所が所々見受けられ、これはおそらく後述する比重の問題なのかな~と。

《万年筆での筆記》
万年筆で細字の筆記をする場合は、比較的ラメが乗ってるように見えますが……
それでもハイカラインキに比べるとまばらなのが目立ちます。
ただの黒!みたいな部分も見えますね。
こういうランダム性がほしいときには良いかも
ツバメ フールスペーパー #
万年筆インクでの筆記に安定と信頼の品質を誇るフールスペーパーさん。
しかして……!?
ハイカラインキ アンチックブラック ✕ ラメの素

《発色はくすみが少し減っている!》
クラフト紙ほどではないにしろ、やはり高品質の紙は素晴らしいですね!
こちらでもアンチックブラックとラメの組み合わせは発色が良いです。
ただ、ガラスペンや万年筆では文字が太くなりがち。
おそらくラメが紙表面に残り、紙自体に水分が吸収されるのに時間がかかるためかと思われます。

《ぺんてるの水筆(細字)で筆記》
逆にクラフト紙のように水分でのインクの広がりはおきにくいため、水筆を使っても筆跡は滲まずきれいに書けます。
しかしここで明確に水性インクとラメの組み合わせの難しさが分かりました。
水筆で書いた文字の所々にラメが乗っていないのが分かるでしょうか。
かなりゆっくり筆記&頻繁にインクを付け直さないとラメが途切れでしまうようです。
インクのせいかラメとの相乗効果か。
この組み合わせは乾くのが非常に早くて、ガラスペンでの筆記はかなり困難でした。
全っ然!インクが!滑り降りてこない!せき止められとる!
富士山IRODORI 禅 ✕ ラメの素

《更にはっきりとラメとの分離が分かる》
こちらはセーラーの新商品である「hocoro Brush」で書いた部分。
ざっくり言えばつけペンタイプの万年筆の筆タイプ。つけ筆……とでも言えば良いのでしょうか。
(普通の絵筆と何が違うのかなあ~~~~???とは言わないでおく)
水分を吸っても広がりづらい質の良い紙だと、非常にラメを乗せにくいインクなのが分かります。
しかしガラスペンでの筆記には向いている様子。
万年筆や水筆、つけ筆との違いは何かと考えたのですが、おそらくガラスペンはインクを一旦硝子の溝に吸い上げて(毛細管現象のあれ)、そこをインクフローとして、ペン先からインクが出ていくと溝を滑り落ちてくる……。
という仕組みになっているので、ラメを保有し、筆のように途中で筆内に引っかかったりせず紙面に降りてくるので、ラメがインクと分離しづらいのではないかなあ、と考察。

《ぺんてるの水筆(細字)で筆記すると顕著》
同じメーカーのシリーズ違いでここまでインクの差が出るとは驚き。
この違いを自分なりに考えるのが楽しくて、絶対に沼るとわかりまくっている黒インクの収集を始めそうでつらい
[余談]インクとラメの相性 #

《←ハイカラインキ 富士山IRODORI→》
今回使用したインクはいずれもラメとの配合率を同じにしています。
画像の5mlのガラス瓶にそれぞれ黒インクが2.0ml、ラメ2.5mlを入れてあります。
使用前にこの瓶をシッチャカメッチャカ振り回す必要があるわけですが、ハイカラインキは一度振れば基本的に2時間位は殆どラメが沈殿しないんですね。
上の画像の左側(ハイカラインキ)は一晩経っていますので、インクが沈みにくい状態なのがわかりやすいです。
ちなみに右側の富士山IRODORIの「禅」の瓶は、この画像の撮影10分くらい前にも一度使っていてこの激沈み。
同じラメ比率でもこれだけ沈殿率とラメ保持力が違うと、筆記に明確な差が出ても仕方ありません。
どうやらハイカラインキとラメの素は重さが同じくらいか、ラメが若干軽い、あるいはハイカラインキの粘度が高くてラメに対する浮力があるのではないかと思われます。
一方、富士IRODORIはかなりサラサラしているインクであり、ラメの方が比重が傾いているか、粘度の低さでラメが沈みやすいかかと思われます。
もともとハイカラインキと富士IRODORIには万年筆で使用する際の使用感に差があり、「乾きやすいので使用頻度を高くしないと固まる(ハ)」「乾きづらいので多少放置しても固まらない(富)」という違いがありましたので、水分量か粘度の差がラメとの相性に影響しているのかも。
もっと粘度のあるインクとラメの相性を試してみたい……!
あああ沼が恐ろしいです片足を入れて良いものか……
