【Skeb御礼】トライアングルシリーズ(△シリーズ)他【しじみ様】
公開 2024/12/31 20:14
最終更新
2024/12/31 21:50
トライアングルシリーズ(△シリーズ)他 #
SFトライアングル:https://www.pixiv.net/novel/series/8525203
大正トライアンングル:https://www.pixiv.net/novel/series/11508178
魔法使いトライアングル:https://skeb.jp/@kotobuki8013/works/128
(他)
Sando Witchcraft:https://www.pixiv.net/novel/series/9031524
始まりの物語であるSF△をベースに、様々な物語をIFパロディとしてリクエストいただいております。
また、△シリーズ以外にも他シリーズや単発などなど、楽しいリクエストをたくさん頂いていております。
いつも沢山いただく感想はもちろん、SNSでのキャラ語りや素敵なイラストなど、私もしじみ様の大ファンなので、もはや書かせていただくお話はファンアートかもしれません。
いつも本当にありがとうございます!
まもなく2025年に向かう時間です。是非良いお年をお迎えくださいませ。
SSSでは共通の登場キャラクター「ケイト」3名+猫が登場。
3人のケイトと一匹の猫(出典:猫化シリーズ)が一同に揃った不思議空間で会話をしていただきました。
* * *
「こうして他所の自分と相対するというのも、新鮮な経験だね」
「見た感じ、私が一番年上かな?いやあ、自分の若い頃を思い出すよ」
「いうほど離れているというわけでもなさそうだけれど。
しかし、服装がなんと言おうか……随分文化圏が異なっていると感じるかな」
「君のは和装だよね。
キモノ、ということは旧国時代の中近代的な世界観?という表現で合ってる?」
「世界観とはまたメタ的だ。
でも着物自体なら私のところも割りと良く着ている人間がいるよ」
「君は君で随分と……ファンタジー?魔法を使えるんだったか。
それもまた興味深い世界観だ」
「そういう君はまた随分と上等な誂えの様相じゃないか。
真っ白なジャケットというのは、私の環境では華族や流行に敏感なビジネスマンくらいしか着用しないね。
まぁ彼らは必ず帽子もセットなのだけど」
「はは。これでも一応は立場がある職位に着いていてね。
勤務中は基本的に失礼に当たるから帽子の着用習慣自体がないが、私服に限れば人によるかな」
「その辺りは似た感覚なのか」
「確かに、帽子は私のところもそんな感覚だ。
まぁうちの国の魔法族での帽子はファッションとしては輸入文化で新しい方だし、魔道具としてが定番かな」
「「魔道具」」
「世界的に有名なところで行くと意思をもった喋る帽子なんかもある。
他にも様々な魔法が組み込まれていたりね、海外の正装じゃ帽子とローブはセットが定番だよ」
「正装か。そうだ、確か君は教員なんだろう?
そちらでのスバルはどんな感じか聞いてみたいね。もう一人の君のところも是非たのむよ」
「やはり話題は彼に振れるね。こちらのスバルは可愛い学生さ。
ちょうど私が務める学園の新入生でね、つい昨日16歳になったところなんだ」
「ああ、バースデーはそちらも同じなのか。
しかしまた随分若い。……その年の彼にすでに手を出しているとか、そういう?」
「いやいや、ははは。まぁ……若いが彼は魅力的だよ。とてもね」
「いい趣味をしているねえ。我ながら」
「まぁでも、こちらの感覚での話だが、そのくらいの歳なら家によっては婚約者くらいいる頃だ。
うちでの彼は同じく学生で歳は昨日で19。案外そんなに変わらないかもね」
「19と言うとこちらでいう大学生くらいか。まだまだ可愛い盛りだろうね」
「ああ本当に。彼はうちの書生でね、今は大学に通う傍ら色々と " 勉強中 " かな。
ま、つまりはひとつ屋根の下というわけで」
「「なるほどその手が」」
「うーん、やはりちゃんと全員私なんだねぇ」
「で、そういう君の方はどうなんだい。
我々の例で言えば一番成長した彼が居そうだが」
「そうだね。私のところではもう彼は26になったところだよ。
出会ったのは彼が大学を出て入所してからだから、知り合って2年と少しといった所か」
「成長した昴か、それもまた興味深い。きっと君好みの青年なんだろう?
それぞれの馴れ初めなんかはどんな感じなのかな」
「私達は同じ職場の上司と部下って立場だったんだが……ま、色々その状態では問題が大きくなってね。
今は私が部署異動をして、晴れてパートナー登録にこぎつけたって状態だよ」
「パートナー登録というのは?」
「そうか、そういう方面の制度は文化圏ごとに違うものだろうね。
簡単に言えば伴侶や夫婦か。婚姻や入籍は別にあるが、法的にも殆ど同義の関係と思ってもらって良い」
「「そこまですでに?」」
「周りにも早いと言われたが。ま、こういうのは早いもの勝ちっていうだろう?
お互い年齢的にも適齢だし、こちらでは職場恋愛でのゴールインなんて珍しくもないさ」
「いや、そもそも同性での婚姻制度相当があることにも驚くというか。
こちらでは同性同士自体は珍しくなくとも、制度としてはそういうものは無いんだ。
だから最終的には内縁関係が目指すところになるが」
「同性のパートナーを持つのに制約があるというのも時代を感じるといって良いのか……。
まぁでも、君に浮つきの気がなければ結果は一緒さ」
「なんだ、二人はそれぞれのスバルと随分と親密な様子じゃないか。
私は今のところひときわ興味を惹かれる人物という存在なんだが……。
しかしこういう話を聞いてしまうと……ねぇ?」
「手を付けておいてその程度なんて困った私もいたものだ。
これはアドバイスだけど、悪いことは言わないから早めに捕まえておくことをお勧めするよ」
「ほう?」
「どうやら彼はどこの世界でも私たちの琴線に触れやすいとみえる。
教師と生徒というのも中々に趣深い関係だが、ある意味では理想的だ」
「確かに、色々と教えがいの有りそうな生徒なのは間違いないね。
こちらのスバルは意中の相手が既ににいるんだが……。
どうやらそちらの雲行きは明るくないようだし、チャンスを狙ってみても良いかもしれないねえ」
「うーん、やはり私なんだなと思える思考プロセスに納得感を持つべきかどうか」
「良いじゃないか。こちらが選ばれるよう働きかける事には何の問題もない。
私だって、元々は既に相手が居たところを小賢しくも掠め取ったようなものだしね」
「……その話、少し詳しく聞きたいね?」
「うん?かまわないが……もしかしたらこちらの昴の相手みたいな人間が二人のところにも居るのかな。
うちでは星河という呉服屋の青年が昴のいい相手だったんだが、まぁ、こう、色々とね」
「色々と、のところを是非伺いたいな。
相手の名前にも非常に覚えがあるところなんだが」
「ああ、ははぁ。なるほど。そういうところまで近しいわけだ。
こちらでもその人物がかわいい教え子の心を掴んで離さないみたいなんだよね」
「ん?先ほどそちらの恋模様は雲行きが、という話だったようだが」
「──── ふふ、そういうことだよ。
ちなみにこれは余談だが、ホクトという人物がその相手の周りにいるんじゃないかと思うんだが」
「うちではホクトはスバルの兄だね」
「こちらもだね」
「兄弟は変わらず兄弟か。面白いねえ」
「そのホクトとセイカも、うちでは既にパートナー同士で色々といい仲だよ」
「「ああ、やっぱりそうなるのか」」
「ちなみに私とスバルは入籍を控えている所なんだ」
(依存度が深くて重い)
(法的にも縛り付ける方向でいくのか)
「ところで……先程から気になっているのだけど、この猫は?」
「随分大きくて大人しい生き物だと思っていたが、これも一応猫なのかい?
私の知っている猫とは大きさや毛足なんかが違うね」
「なんだ、誰かの猫じゃないのか。メインクーンのデザインカラーリング種だろう。
見覚えがあるようなそうでないような気もするが……?」
「雄猫のようだよ」
「最初に確認するのが性別なんだね」
「こう膝に乗せていると温かくて良い。
毛並みもいいし、飼い主が居ないなら私が使い魔にしようかな」
「「使い魔」」
「やはり魔法がない場所では使い魔というのもないのかな。
私達魔法使いは主従の契約を結んだ動物を従えていることがあるんだ。ペットとはまた違うというか」
「すごく聞き覚えのある世界観だ。蛇を従えている魔法使いがいそうだよ」
「爬虫類もいるが特に猫は人気でねぇ。優秀な使い魔は与えられた魔力に応じて寿命も伸びる。
長く共に在ればいずれ肉体ごと魔法生物になり、優秀な個体は主人と魂を共有する器になることもあるんだよ」
「それは、何かそうなったほうが良いという側面があるという話かな」
「そういう事。私達魔法使いというのは魔法生物化した人間という説があってね。
魔法生物の死後に解き放たれる魂は別の器に移せるんだが、それ用……と言えばわかりやすいかな」
「へぇ、第二の肉体というわけだ。
猫は魂が9つあると言われているし、そういう方面での適正のようなものかな」
「かなり近いね。こちらでの猫は複数の魂を許容しやすい生物と言われているよ。
ちなみにそういう移し代わりが成功した魔法生物を『乗り替わり』と呼ぶ」
「似たような説があるということはやはり、どこの世界でもそういう存在なのかもしれないな」
「それでもこれはおとぎ話ではなく、実際に成功例をいくつも残す魔法使いの伝統といえるね。
学園でも、門番を兼ねる受付の大蛙が確か4~5代ほど前の学園長の乗り替わりだよ」
「ここにきて常識の根底が大きく異なる話がきたね。
しかしなるほど、どうせいつか乗り替わるかもしれないなら猫が選ばれるのもわかるな」
「可愛がれるかも割りと重要だろうからねえ」
「まぁ魂を移すなんてほぼ賭けだが。
そこまで行かなくとも、使い魔としての優秀さには主人の魔力の " なじみ " が関わってくる。
だから大抵の魔法使いは受け皿が大きいと言われている猫を好むね」
「いつか終わる日を迎えても悪あがきのできる世界か。少し羨ましい話かもしれないな」
「おや、和装の君には今の話に何か思うところでも?」
「──── いや、忘れてくれ。
それよりどうだろう。それぞれの昴について、よければもっと話してみないか。
私達がこれだけ似ているんだ。きっと昴も参考になる話を聞けるんじゃないかと思うんだよ」
「とかなんとかいいつつ、結局自分のところの彼を自慢するだけになりそうだなあと私は思うわけだが」
「違いない。それならそれで、ここだけの話ということで……ね。
彼がそうならどうせ私達も明日が自分の誕生日なんだろう?
互いの誕生日祝いと行こうじゃないか」
「ははは。良いね、そういうのは嫌いじゃないよ。
ただ、スバルに関する自慢話なら負ける気がしないとだけは、先に言っておこう」
「それは楽しみだ。
全てはここだけの話。夢のような泡沫の、瞬きの幻ということで」
「じゃあまずは、彼との " 初めて " の話でもどうかな?」
「いいね最低だ。望むところだとも」
「まぁ私はまだちょっかいを掛けた程度なんだけれどね。
あの日彼は──── 」
3人寄っても君の話。
猫を加えても君のことばかり。
我々は除夜の鐘に差し迫る時間から逃げるように、まだ見ぬ知らない君を下世話に愛でる。
誰の話を聞いたところで、「私の君」がきっと一番だけれど。
Fin.
