汁物
公開 2026/01/15 11:01
最終更新
2026/01/15 11:29

これは汁物というより、鍋だな。私の母がロシア生まれだったこともあり、子供の頃はスープとかシチューだけの食事が多かった。主に昆布出汁のスープで、具材は白菜と玉葱、じゃがいもと人参、鶏肉、白身の魚、そして少しのお米が煮込んであった。大人と同じ大きな皿に盛られるので、子供はそれだけで満腹になる。他に食べるとしたら真っ黒なパンを一個くらい。あれは恐らくライ麦の天然酵母パンだった。朝食にも同じパンが出たが、朝はルバーブジャムか、キレル文字が印刷された箱に入った、やけにギトギト感の強いバターをつけて食べた。
友達の家に泊まると、品目の多い和食にワクワクしたものだ。ただ、朝食に出る柔らかすぎる白いパンには物足りなさを感じた。精製された小麦粉で焼かれたパンは、私には妙な食感だったのだ。最近になり、そんな小麦粉で焼かれたパンは身体に良くないなどと言われるようになり、実際、小麦アレルギーなんて言葉も聞くようになった。
食事を作るという作業は、慣れるまでなかなか大変な労働だ。野菜の下ごしらえが特に面倒かな。皮を剥いたり、刻んだり、おろしたりするには予想以上の体力を使う。そして、どんなに旨い料理でも、続けて食べると飽きてしまう。常に変化と進化を求められるのが料理だ。ただ、定番と言われるメニューは除外。いつまでも変わらないことを求められる味もある。私にとってそれは何だろうと思うと、真っ先に味噌汁が浮かんだ。
